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編集部2024年10月2日

【駿河湾】釣具屋スタッフがイカメタルゲームに行ってきた!

全国おすすめ釣り場 静岡 ケンサキイカ

数あるイカ釣りのなかでも特に好きなのが今回紹介するイカメタルゲームだ。アタリを察知してアワセを入れて数を伸ばす。夜焚きスタイルが楽しめるエリアでは爆発的な人気になっているのも当然の面白さだ

数あるイカ釣りのなかでも特に好きなのが今回紹介するイカメタルゲームだ。アタリを察知してアワセを入れて数を伸ばす。夜焚きスタイルが楽しめるエリアでは爆発的な人気になっているのも当然の面白さだ

文◎林悠一(サンスイ渋谷店Part1) 写真◎編集部

夜焚きが盛んな駿河湾へ

今回は私も特に好きな釣りである「イカメタルゲーム」について解説したい。この釣りは石川県、福井県や京都府などの日本海沿岸を始め、九州の福岡県や長崎県でも高い人気を誇る釣りである。

一方、私が住む東京の周辺でイカメタルゲームが楽しめるところはそう多くないが、それでも身近な駿河湾でこの釣りを楽しませてくれる船宿は徐々に増えている。

私自身、この釣りの楽しさに魅了されたのが7年前。当時はまだこの釣りが浸透しきっていない中で快く乗船させてくれたのが、今回も乗船した西伊豆戸田港の「福将丸」だ。イカメタル専用船ではなく、通常のイカ釣りの方との同船スタイルだが、「福将丸」は2隻体制で出船しているので満船キツキツといった感じではなく、かなりゆったりとした間隔で釣りが楽しめる。

もともと駿河湾はイカの種類も豊富で、「福将丸」では以前から一年を通じてイカをねらっている。年末〜2月下旬まではヤリイカ、3月〜6月下旬まではスルメイカやムギイカ、7月〜10月まではマルイカ(ケンサキイカの通称)、10月〜12月はアオリイカというのが年間のイカ釣りスケジュールだ。水温の関係などでねらいが変わることもあるが、一年中イカ釣りを楽しむことができる。

このうち、アオリイカを除くイカ釣りは夜の釣りになる。夜焚きと呼ばれるスタイルで、全国的にもイカメタルゲームはまず集魚灯で魚を集めることから始める釣りだ。

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スピニングとベイトの利点を知る

イカメタルゲームに欠かせないのは専用タックルの存在で、スピニングタックルとベイトタックルの2種類がある。今からイカメタルゲームを始める方にはベイトタックルをオススメする。ベイトタックルで最も重要なのは水深カウンター付きのベイトリールを使うことだ。イカ釣りの醍醐味はやはりタナを見つけること。決まったタナを回遊するイカを釣るにはタナ合わせがかなり重要である。タナが1m合わないだけでも釣果に差がつくのがイカ 釣りだからだ。

カウンターのないリールだとライン のマーキングを鬼のように睨んでいないといけなくなるし、それでも誤差は大きい。対してデジタルで表示されるカウンターリールはそのストレスを減らし手返しよく快適に釣りに集中することができる。

スピニングタックルはベイトタックルと違いカウンターはないのでドンピシャなタナ合わせは苦手だが、スピーディーに広いタナを探すのに適している。これはイカのタナがピンポイントではなく、反応がバラけてるときに威力を発揮する。

そして、ベイトリールより圧倒的にドラグ性能がよいのでベイトタックルより細イトが使え、より繊細な釣りをすることができる。

私は磯釣りで使われるようなレバーブレーキのスピニングリールを愛用しているが、通常のスピニングリールのようにベールを返してメタルスッテを落とし込む動作が必要なく、レバー操作だけで瞬時に落とし込むことが可能で、フォール中のアタリに即座にアワセを入れられるので重宝している。

ロッドはソリッドティップ部が下へ垂れ下がり目感度でのアタリが取りやすい専用モデルが絶対である。

魚と違い、手もとにググッとくるアタリではなく、穂先がポンっと跳ね上がるアタリが多い。活性が高い時は下へ軽く引き込まれるアタリが出ることもあるが、活性が低いときはイカが微かにスッテに触る違和感のような微細なアタリが多い

イカメタルゲームはいかにティップの違和感をアタリとして捉えられるかが釣果を大きく左右する。そのためよそ見は禁物である

メインラインはPEライン0.4~0.6号、ショックリーダーはエステルラインかフロロカーボンラインの3〜4号を50㎝。このリーダーを接続しないとライン絡みのトラブルが頻発する。そしてこのリーダーの先に市販のイカメタル仕掛けをセットするだけのとても簡素な仕掛けだ。

このリーダーの先端にそのままメタルスッテを付けるスタイルが一つスッテで、イカメタル仕掛けの場合はその上に枝スがある。仕掛けの先端にオモリ代わりになるメタルスッテ、枝スの先に浮きスッテを取り付ける。

枝スにはショートモデルやロングモデル、枝スが2本のW モデルがある。基本はショートモデルを使い、浮きスッテをナチュラルに浮遊させたいときや海がシケ気味のときはロングモデルを使用する。W 枝スは活性が高いときの数釣りに向いているが、各スッテのアクションは悪くなり、船宿によっては浮きスッテは一つまでと決められている場合があるので注意したい。

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仕掛けの下にセットするメタルスッテ。鉛スッテとも呼ばれ、オモリ代わりになる。駿河湾では10、12、15号の出番が多い

 

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上の枝スにセットする浮きスッテ。常に水平姿勢を保つ

 

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スッテの色の考え方

基本アクションはジギングと同じでワンピッチワンジャーク( 一回シャクリを入れたらハンドルを一回転させてイトフケを取る) を3回ほど入れて誘い、その後のポーズでイカを抱かせる。

このとき、イトフケを巻き過ぎてしまうとメタルスッテが横を向いてきれいに落ちないので、ある程度スラックを残してテンションを抜くのがポイントだ。

アタリは誘いを入れてからすぐに出ることが最も多く、止めてから1、2秒が多い。状況によっては5秒や10秒待つパターンもあるので色々試してみよう。

また、イカメタルゲームでかなり重要度が高いのがスッテの布の色だ。

スッテの色は大きく分けて夜光系とシルエット系の2種類に分けられる。

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左は夜行系、右はシルエット系。上は浮きスッテで下がメタルスッテ

 

多くのスッテは下地に夜光塗料が塗られていることが多く、下地の夜光塗料が透けるか透けないかで決まる。代表的な夜光系カラーは白やチャート系、蛍光ピンク。シルエット系カラーはグリーンやブルー、ブラックである。

夜光塗料が塗られていなくても光を反射するかしないかでも同じように夜光系とシルエット系に分けられる。

この色選択がかなり重要でその日の釣果の命運を大きく左右する。

日によってや時間帯によってカラーの系統はコロコロ変わるので、わからない場合は下のメタルスッテを夜光系、上の浮きスッテをシルエット系にしてどっちの色がよく釣れるかを試して、夜光系がよく釣れるのであれば上下を夜光系、シルエット系が釣れるのであれば上下をシルエット系にすると効率よく釣ることができる。

たとえば夜光系がよく釣れるのであれば下に赤白、上の枝スにはチャート系など同じ夜光系でも違う色を組み合わせたほうが釣果は伸びる。

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リーダーの先端に市販仕掛けをセットするだけ。ショート、ロング、W の3種類がある

 

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私は3㎝のショート枝スをさらに詰めて極ショートにして使用

 

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こんな感じ。ロッドでのアクションは下のメタルスッテにはほとんど伝わらない分、上の浮きスッテにはダイレクトに伝わるようにしている

 

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2本のタックルの使い分けでサオ頭

取材当日はシケの合間にあった凪の日を選んでの釣行。ムギイカとマルイカシーズンの狭間でのタイミングであったが、マルイカねらいで夕方から出船。今回は当店のお客様の畑さんと福将丸の女将も同船。総勢7名で出船だ。

到着したのは大瀬崎沖の水深40mほどのカケアガリのイカの回遊ポイント。アンカーを落として船を固定したらイカの回遊を待つ。

間もなく日が暮れたら集魚灯が焚かれて夜焚きのイカ釣りスタートだ。活性が高いと明るいうちからマルイカが抱き始めるが、本番は太陽が沈み集魚灯にイカのエサとなるベイトフィッシュや動物性プランクトンが集まりだしてからで、そのあとからイカも船下に寄ってくるといった感じだ。

通常、序盤は海底付近から釣れ始めるパターンが多いが、この日は海底ではなく水深20mから上の比較的浅いタナからマルイカが抱き始めた。

序盤でまだタナがよくわからないときは広範囲に探ることができるスピニングタックルが有効だった。

中盤に入りマルイカのアタるタナが絞り込めてきたらベイトタックルで集中攻撃だ。

しかしこの日は中盤を過ぎるとアタリがかなり繊細になり、また幅広いタナで違和感のような極小アタリが頻発したことから、繊細なスピニングタックルが活躍した。

結局、序盤から中盤まで順調にポツポツと釣れ続け、後半こそ渋い状況になったが、最終的に運よく35ハイを釣りサオ頭で終えることができた。

同船した畑さんもイカメタルゲーム4回目で終始マルイカをコンスタントに乗せ、ますます面白さの虜に。イカメタルゲーム初挑戦になった福将丸の女将も当店のオススメスッテで16パイと奮闘。終始「めちゃ面白~い!」を連呼してイカメタルの魅力にどっぷり浸かったようだ

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名物女将も初挑戦でご覧のとおり。「なんたってハリ数が少ないから扱いが楽。長仕掛けが苦手な方にもおすすめですね」とすっかりこの釣りの虜に

 

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去年から林さんとイカメタル釣行を重ねている畑稜真さんも夜光系で良型をヒット。普段はマグロキャスティングなど豪快な釣りを得意にしているが、イカメタルの繊細な釣りも同じくらい楽しいとこの笑顔

 

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「この季節に炎天下の釣りはかなり辛いですが、涼しい夜釣りなので快適そのもの」と林さん

 

 

※このページは『つり人 2024年11月号』を再編集したものです。

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