冬の終わりから春の始まりにかけては海の中が大きく変わろうとするタイミング。 産卵のため捕食のため岸寄りに集まるターゲットの数と種類が増える。 そしてこれから初夏にかけてますます身が美味しくなる魚もいる。 適度なキープで海の恵みを美味しくいただきます!
食いしん坊ルアーマンが実釣!実食!
レポート◎菊間 将人
こちらの記事は月刊『つり人』2021年6月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。
冬の終わりから春の始まりにかけては海の中が大きく変わろうとするタイミング。 産卵のため捕食のため岸寄りに集まるターゲットの数と種類が増える。 そしてこれから初夏にかけてますます身が美味しくなる魚もいる。 適度なキープで海の恵みを美味しくいただきます!
レポート◎菊間 将人(きくま・まさと)
静岡県伊東市在住。釣り好きが高じて大学卒業後は大手釣り具メーカーに就職。磯、堤防、ルアーと多彩なジャンルの釣りをこなす。現在は釣り具のイシグロ伊東店に勤務
キーワードはサラシとベイト
3月18日、この「実釣実食」企画の話が編集部から来る前のタイミングで、釣り仲間の古澤隆行さんと西伊豆仁科の沖磯へ釣行した。渡船はいつもの『龍海丸』さんにお願いした。ねらいは佳境を迎えたメジナだが、海況によってはヒラスズキをルアーでねらいたいと考えていた。
ヒラスズキの魅力はいろいろあるが、このカッコよさは魅力の筆頭。目が大きく尾の付け根が太く体高があってプラチナのような輝きを放つ魚は食べても旨い。真っ黒い老成魚は寿司には向かず、ムニエルなどにしている
6時に出船すると予想よりもウネリが残り、磯周辺には白くサラシが広がっていた。私たちは「犬島」という好ポイントに最後に渡礁した。このチャカ場にはほどよくサラシが伸びており、いかにもヒラスズキがいそうな雰囲気だった。
ルアーはシンキングミノー、フローティングミノー、シンキングペンシル、ペンシルポッパー、バイブレーション、メタルバイブレーションまで用意
伊豆界隈のヒラスズキは3~6月までが釣りのピーク
マルチロッド『フリーギアMX360TKHH』を手に、サラシの中へお気に入りの11㎝のフローティングミノー(もともとはトラウト用のクルーカーをジョイントに改造したもの)を投じると来た! 2投目でいきなりヒット! 小さく強くアワセを入れるとヒラスズキが海面に躍り出てバシャバシャとエラ洗いを見せた。この激しいエラ洗いでルアーを飛ばされてバラしてしまうケースが非常に多いが、フリーギアMXの張りを抑えたしなやかな調子が抵抗を優しく吸収してくれた。
ロッドは『フリーギアMX360TKHH』。K ガイドなのでノット部の抜けもよく魚を掛けてからのリフトパワーも充分である
2分ほどのやり取りの末にこのヒラスズキをランディング。魚からルアーを外して、先ほどと同じポイントへねらうと再びヒット! これも同サイズだ。ロッドに伝わる感触を楽しみながら、これまた玉網でランディング。
朝イチこそウネリが高くサラシが広がっていたが、明るくなるにつれて波も収まり、ヒラスズキの気配も遠ざかってしまった。美味しく食べるためにはきちんと血抜きをして海水氷で持ち帰ること
その後も1度チェイスはあったが、波が静かになるにつれて気配が消えたため、本来の目的であるメジナ釣りに切り替えた。この日はメジナの活性も高く32〜40㎝を17尾キープ。ヒラスズキと合わせて非常によい釣果に恵まれた。
伊豆界隈のヒラスズキはこれから6月までが釣りのピークで、おそらく小サバの群れについてあちこちらの沿岸部を移動している。これからは海が荒れる日が少なくなるが、ウネリを伴ってサラシが広がる条件はチャンスだ。3月前後の産卵から体力も回復して釣っても食べても最高である。
2尾をキャッチしたのはもともとはトラウト用のクルーカーをジョイントに改造したもので、もともと泳ぎはいいが、これでさらにリアルさが増す
ヒラスズキのあとはメジナもたくさん釣れた。この日はこちらがメインでヒラスズキは朝の時合だけを楽しんだが、船長に確認したところルアー釣りだけの渡礁も歓迎とのこと
龍海丸
出船場所:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科港
料金:夜明けから15 時まで5000 円
交通:新東名高速・長泉沼津IC からR246、伊豆縦貫道を経由してR1、伊豆中央道からR136 を南下
問合先:(☎ 0558・52・0814)
次回はコチラ▶▶▶ 静岡県/西伊豆仁科沖磯のヒラスズキを釣って食べる!食べる編
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