冬の終わりから春の始まりにかけては海の中が大きく変わろうとするタイミング。 産卵のため捕食のため岸寄りに集まるターゲットの数と種類が増える。 そしてこれから初夏にかけてますます身が美味しくなる魚もいる。 適度なキープで海の恵みを美味しくいただきます!
食いしん坊ルアーマンが実釣!実食!
レポート◎菊間 将人
こちらの記事は月刊『つり人』2021年6月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。
冬の終わりから春の始まりにかけては海の中が大きく変わろうとするタイミング。 産卵のため捕食のため岸寄りに集まるターゲットの数と種類が増える。 そしてこれから初夏にかけてますます身が美味しくなる魚もいる。 適度なキープで海の恵みを美味しくいただきます!
レポート◎菊間 将人(きくま・まさと)
静岡県伊東市在住。釣り好きが高じて大学卒業後は大手釣り具メーカーに就職。磯、堤防、ルアーと多彩なジャンルの釣りをこなす。現在は釣り具のイシグロ伊東店に勤務
静岡県/西伊豆仁科沖磯のヒラスズキを釣って食べる!釣る編 ◀◀◀前回はコチラ
脂乗りまくりの極上の1尾を丸ごと味わい尽くす
ヒラスズキは釣って面白く、姿がかっこよく、食材としても超一級の白身魚である。特に今回の魚のように全体がプラチナカラーに輝く個体は脂が乗っており抜群に美味しい。この脂はとろけるような甘味と深いコクがありながらしつこくない。
そんなヒラスズキを今回は寿司、塩焼き、潮汁の三品でいただいた。いずれも〝脂の旨さ〞を最大限に引き出せる料理で、私がヒラスズキ釣りを始めてから40年以上作り続けている味だ。
淡泊で甘くてもちっとして、かつ歯切れのよい食感は酢飯との相性が抜群で生でよし、軽く炙ったものも絶品だ。酢飯には白ゴマを混ぜ、半切りの大葉を添えると香ばしさが際立ち、味の変化を楽しめる。
カマとカマ下のトロは塩焼きに。レモンを絞り、大根おろしとともにいただく。カマ下のトロはごくわずかな部位だが、皮のパリっとした食感とほとばしる脂が逸品である。
潮汁は頭、中骨、皮などを適当な大きさに切り、熱湯に入れてから冷水にさらす。ウロコと血合いをきれいに洗い流したら水から炊く。沸騰する直前に弱火にして灰汁を取りながら20分ほど煮ると良質な脂が表面に浮かんでくる。濃厚な出汁が出るので味付けは塩と薄口醤油のみでいい。アサツキを散らして完成。
握り寿司、炙り寿司
これぞ荒磯の旨み
作り方
1.ヒラスズキのウロコを取って尾を落とし三枚におろす
2.頭や中骨も潮汁で使うので取っておく
3.カマとトロも塩焼きで使うので取っておく
4.皮を引いて柵にしたら背身と腹身に分ける
5.握りのネタになる大きさにそぎ切りにしていく
6.腹身側を軽く炙るのも旨い
7.やや硬めに炊いたご飯に市販の寿司酢をしゃもじで十字を切るように混ぜ、白ゴマを散らしたら酢飯の完成。タネは酢飯からはみ出る大きさのほうが握りやすい
◆他にもあります!絶品ヒラスズキ料理
カマとトロの塩焼き
パリッとした皮の旨味とジューシーな脂のハーモニー
潮汁
丸ごと味わい尽くす最後の極上スープ
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