函館の隣町、七飯町の大沼は道南で唯一の管理された氷上釣り場だ。昭和初期にワカサギが移入されており、氷上釣りは40年以上前から楽しまれている。
道南屈指の数釣りレイク
レポート◎小林 亮
この記事は『つり人』2017年1月号に掲載したものを再編集しています。時速100尾もねらえる
函館の隣町、七飯町の大沼は道南で唯一の管理された氷上釣り場だ。昭和初期にワカサギが移入されており、氷上釣りは40年以上前から楽しまれている。昨シーズンは延べ約4000人が銀盤からイトを垂らした。函館周辺は道内でも温暖な地域に属するが、例年早ければ1月上旬、大体は1月中旬にシーズンが開幕する。ただ、暖冬傾向にある近年は遅れがちで、結氷期間は以前より短く、閉幕も早くなっている。ポイントにより氷の厚さも異なるので、シーズン序盤と終盤は漁協に確認したほうがよいだろう。
ポイントは大沼が東大沼キャンプ場、蓴菜沼がR5近くの南東端、それぞれにある管理棟周辺が人気。前者は簡易小屋、後者は大きなビニールハウスの管理棟内で釣りができる。どちらもレンタルタックルがあり、初心者でも気軽に挑戦できる。大沼はテント持参の場合、水深4~6mの比較的深場に設営するとよい。このほか、大沼公園船着き場の桟橋では結氷前から楽しめ、大沼の一部を仕切って作られた釣り掘の太閤園もある。なお、大沼と小沼は狭窄地で繋がっていて、月見橋を境に東側を大沼、西側を小沼とするようだが、橋周辺は水の動きが激しいので結氷しない。ハクチョウなどの渡り鳥の飛来地になっている。
平均釣果は半日で500~600尾。すこぶる魚影が濃く、上級者なら時速100尾のペースで釣ることは難しくない。型はシーズン、ポイントで異なるが5~12㎝。昨年は当歳魚と思われる6㎝前後の個体がとても多かったので、今期は10㎝以上の2歳魚がいっぱい釣れる可能性もおおいにある。
タックルは数釣りをめざすなら、電動リールと偏平穂先がおすすめ。ミチイトはPE0.2~0.4号、ナイロン、またはフロロカーボン0.6~0.8号。仕掛けは市販の1~2号。オモリは1~3g。エサはベニサシ、ラビットなど。
何せ魚が多いので、一般的な釣り方で充分釣れるはず。アタリが遠いなら、釣り方を変えるのではなく、ポイント移動したほうが早い気がする。数を伸ばすコツは手返し。仕掛けが水中にない時間が長いと、群れが穴の周りから離れやすくなる。
大きなビニールハウスの管理棟内でも釣りができる
プラスアルファの楽しみ ランバーハウス(℡0138・67・3873)
大沼を周回する道道338号沿いにあるログハウスのステーキ屋さん。地元の特産、はこだて大沼牛の熟成肉などをいただける。
●営業時間:11時~14時半、17時~19時半/月曜定休
●住所:北海道亀田郡七飯町字軍川19-32
沼の家(℡0138・67・2104)
大沼公園駅前の人気団子店。明治創業の老舗の味は、甘党なら一食の価値あり。駅前は宿泊施設、観光協会館などもあり大沼観光の中心地になっている。
●営業時間:8時~18時
●住所:北海道亀田郡七飯町字大沼町
145
●交通:道央自動車道大沼公園ICから道道149号、R5
または道道43号を経て10~20分。JR函館本線銚子口駅から東大沼キャンプ場は約700m
●問合先:大沼合同遊船(℡0138・67・2229)、大沼漁協(℡0138・67・2329)
2017/11/24