富士山麓の山中湖を水源とする桂川本流は、忍野八海地区で富士の湧き水を合わせて流れ鹿留川・笹子川・葛野川などの一大支流を抱えて、神奈川県で相模川と名を変えて相模湖に注ぐ。
初夏を清流で謳歌
市村 晃◎レポート
レポーター=市村 晃
昭和39年生まれ。埼玉県所沢市在住。釣り歴は36年。全日本暇人協会所属。源流から本流、湖とマルチにフィールドを楽しむ。アウトドアライターやカメラマンとして年間150日以上釣り場で過ごす
この記事は『つり人』2016年6月号に掲載したものを再編集しています。
富士山麓の山中湖を水源とする桂川本流は、忍野八海地区で富士の湧き水を合わせて流れ鹿留川・笹子川・葛野川などの一大支流を抱えて、神奈川県で相模川と名を変えて相模湖に注ぐ。今回は広大な流れの桂川流域でオイカワ、ハヤ、ハス、カワムツ、ニゴイ、ヤマメ、ニジマスなど多彩な魚種がねらえる五目釣り場を紹介したい。
桂川の中下流域に位置する猿橋を中心とした本流域のフィールドだ。猿橋周辺は瀬と落ち込み、トロ場がポイント。郷土資料館にある大型駐車場をベースに上下流の釣り場に行くことをおすすめする。この辺りは大きめの底石と溶岩帯で作られた一枚岩からなる。ポイントは底石が多く見られる場所。溶岩帯の一枚岩のポイントは隠れ家になる場所が少ないので、魚は付きにくい。底石中心にねらって行きたい。
桂川本流のタックル&仕掛けは本流ザオをメインに考えて、8mクラスの本流ザオ、ハリスはニジマスやニゴイ、ハスなどの大ものが掛かることを想定して1号前後がおすすめ。流れの激しい場所も多いことから、トロ場や瀬で勝負を決めたい。荒瀬に入られないように釣ることがポイントだ。
桂川は栄養素が多い河川として知られており、釣りのエサとしてはクロカワムシや大型のオニチョロなどが好実績だ。今シーズンの桂川の状況は、例年よりも暖かい日和が続いていることから、水生昆虫も豊富。オイカワや、ハヤも栄養豊富なエサにより、ハヤで30~50㎝クラスの大ものも出ている。
また、中流域までヤマメやニジマスなどのマス類も棲息しており、雨後の時期には50㎝近いニジマスや、ヤマメも釣れる。上野原付近までの下流域ではニゴイやハス、カワムツなどの大ものも混じる。桂川本流の釣り場は、R20からのアクセスが可能な場所が少ないので、駐車場を確認してから釣ることになる。
交通●中央高速道路・大月ICからR20で桂川へ。混雑していなければ郷土資料館駐車場に車を停めて釣り場へ
問合先●桂川漁協(℡0554・63・0083)
2017/4/25