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編集部2017年10月18日

赤羽修弥のジャークベイトロッド「スティーズ・スペクター」

Basser バス釣り

釣具店にずらっと並んだロッドの数々。そのなかから自分のやりたい釣りに最適な1本を選ぶのはなかなか難しい。今回は、エキスパートたちにそれぞれの十八番の釣りでどんなロッドを求めているのかを聞いてみました。第一回目は赤羽修弥のジャークベイトロッド「スティーズ・スペクター」

エキスパートが教えるロッド選び:第1回

赤羽修弥=文

 釣具店にずらっと並んだロッドの数々。そのなかから自分のやりたい釣りに最適な1本を選ぶのはなかなか難しい。今回は、エキスパートたちにそれぞれの十八番の釣りでどんなロッドを求めているのかを聞いてみました。

※この記事はBasser2016年3月号に掲載されたものを再編集しています

スティーズ651MMHRBスペクター(ダイワ)
「ジャークのしやすさが最優先。ねじれにくいブランクのレギュラーファストアクション」 akabane-2a レングス●6ft5in
パワー●MMH
アクション●レギュラーファスト
適合ライン●ナイロン8~20Lb、フロロ8~14Lb
適合ルアー●3/16~1oz

◆赤羽さんのセッティング例
リール:アルファスSV105(ダイワ)
ライン:モンスターブレイブZ 14Lb(ダイワ)


akabane-1赤羽修弥(あかばね・しゅうや)
●W.B.S.に参戦するトーナメントアングラー。おもな戦績は 2008年W.B.S.プロトーナメントAOY獲得、2009年W.B.S.プロクラシック優勝、2008年、2009年、2010年バサーオールスタークラシック3連覇など。


ジャークがしやすいレギュラーファストアクション


 低水温期にクオリティーの高いバスを獲る方法としてサスペンドミノーを使ったジャーキングの釣りがあります。とくに早春にジャーキングの釣りをはめることができればコロコロ体型のバスをキャッチでき、非常に気持ちのいい釣りができます。

 ただジャーキングの釣りはミノーをハードにジャークさせる、バス釣りのなかでも体力を使う釣りになるので、バランスのとれたタックル選びが重要です。とくにロッドに関してはリズミカルなジャークを一日中続けられるかどうかで釣果に差がつくので、いかにストレスなくジャークをこなせるかがジャーキングを成功させるカギとなります。

 ジャークベイトロッドに求められる性能はいくつかありますが、最も大事なのが操作性でありジャークのしやすさです。たとえば軟らかすぎるロッドでミノーを扱うとジャークしたときの力がサオに吸収されてしまい、ミノーに力が伝わらなかったり、あるいは硬いロッドではミノーの移動距離が大きくなりすぎてバスにミノーを気づかせることができなかったりするので、ロッドのテーパーとパワーのバランスが合ったものを選ぶことが大事です。

 また、ジャーク時にただ単に自分がロッドに入力した力が水中のミノーにダイレクトに伝わってミノーが動けばOKというだけではなく、ジャークの強弱からミノーの動きの幅までもコントロールしやすいロッドで、なおかつ適度なラインスラックを出しながらも水中でミノーを不規則に動かせられるテーパーを備えているものが適しています。 

 私がミノーのジャークに好むアクションは一般的にレギュラーファストといわれるもので、ジャークしたときにロッドのほぼ中央辺りでジャークした力を受け止めてくれる感じのロッドになります。

14gクラスをカバーするMMH


 同じようなテーパーデザインでも使用するミノーの大きさや重さ、ジャークしたときにロッドに加わる負荷によって今度はパワーが変わってくるので、テーパーだけでなくパワーとのバランスを合わせた使い分けが必要になります。パワーの目安としてはミディアムパワー表記のロッドをベースに、ミノーの自重が14g以上の物やミディアムリップが付いている物にはミディアムヘビーパワークラスのロッドといった感じで使い分けができるとさまざまな大きさのミノーをカバーすることができます。

 現在、私がジャークベイトにメインで使用しているのが、ダイワ・スティーズ651MMHRBスペクターというロッドで、おもにダイワのT.D.ダイビングミノー105SPやT.D.ミノー120SP、あるいは110㎜クラスのシャローリップやミディアムリップのミノー用のメインロッドとして使用しています。

◆赤羽さんの使用ルアー例
akabane-4 T.D.ダイビングミノー105SP(ダイワ)
105㎜、13.5g


akabane-3 RC STX(ラッキーストライク)
114㎜、14gクラス


ねじれにくさがジャークのしやすさにつながる


 基本的にジャークだけを考えるとロッドレングスは短いほうがやりやすいのですが、最近のロッドはかなりブランク性能が向上でしているので、6ft5inクラスのレングスでも快適なジャークができるようになっています。とくにスペクターの場合、X-45という45度に斜行させたシートがエンドからトップにまで巻かれる製法で作られており、ジャークしたときに発生するブランクのねじれや暴れが最大限抑えられる構造になっているので、力を逃がさずミノーに伝えることが可能です。とくにストラクチャー周りではラインスラックを軽く弾くようなジャークで移動距離を抑えた動きを演出しやすくなっています。

 また、ブランクがねじれないので、重心移動を備えた110㎜クラスのミノーではロングキャスト性能も高く、さらに着水後のワンジャーク目からしっかりとミノーを動かすことができるので操作性も高く、プロダクティブゾーンをより広く長く使えるようになっています。

グリップは邪魔にならない短めをチョイス


 快適なジャークをするうえでもうひとつ大事なのが、トリガーからグリップエンドまでの長さで、ロッドレングスとのバランスが保てるぎりぎりまで短くすることで、ロッドティップを下げた状態から横へのジャークなどスナップを多用するジャーキングにおいて操作性がかなりアップされます。また防寒着を着た状態でも、グリップエンドがヒジ周りなどの身体の一部に触れないクリアランスが確保されるので、自然体での疲れないジャークを可能にしてくれます。

 最後になりますが、ジャーキングの釣りは、ロッドのテーパーや硬さ、あるいはラインの材質や太さで泳ぐレンジやミノーの動きがガラッと変わる奥の深い釣りなので、まずは使うタックルでミノーがどんな動きをしているかをしっかりと把握し、イメージを掴むことでより楽しめるようになります。ぜひ試してみてください。

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2017/10/18

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