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編集部2019年6月10日

[PR] 羽生和人先生に教わる虫ルアー(ブーン)の使い方【タックル準備編】

Basser バス釣り

バイトシーンが丸見えで、なおかつサイズも数もねらえるのであれば、ぜひ虫ルアーのチョウチン(吊るし)に挑戦したい! 房総リザーバーのエキスパート・羽生和人先生にタックルセレクトから秘密のアクションまで虫ルアーのすべてを教わってきました。

羽生和人×房総リザーバー(三島湖) PE1.2号のパワーフィネススタイルでブーンを吊るせ!

【PRESENTED BY エンジン】編集部=写真と文

つり人社ウェブ担当のアライです。
日本中のフィールドで釣れに釣れている虫ルアーのチョウチン(吊るし)だけど、なんだか難しそうで、僕にはできる気がしません。
けど、バイトシーンが丸見えで、なおかつサイズも数もねらえるのであれば、ぜひ挑戦したい!
房総リザーバーのエキスパート・羽生和人先生にタックルセレクトから秘密のアクションまで虫ルアーのすべてを教わってきました。


【虫ルアーの使い方:タックル準備編】プロフィール 先生(左)◆羽生和人(はぶ・かずひと)
1982年生まれ。亀山湖や三島湖などの房総リザーバーに精通するスペシャリスト。「エンジン」ブランドでロッドやルアーの開発にも携わっている。もちろん虫ルアーは大得意

生徒◆アライ
つり人社ウェブ担当。ホームは牛久沼で虫ルアーとは縁遠い釣り人生を送ってきた。パワーフィネスも虫も触ったことがないということで今回の生徒役に選ばれた


【虫ルアーの使い方:タックル準備編】ブーンとブーンチン ひと口に「虫ルアー」といってもさまざまなタイプがある。今回はオフセットフックやマスバリを合わせて使うワームタイプが主役だ。写真は羽生先生の自信作、ブーン(右)とブーンチン(左)

【虫ルアーの使い方:タックル準備編】チョウチンで使う虫ルアー 羽生先生はブーンをチョウチン(写真のように吊るして水面を叩く)とドックウォークで使っている。今回の記事では最も出番が多いチョウチンを重点的に解説

 

虫ルアーが効くシーズン


 今日はよろしくお願いします。さっそくですが、虫ルアーを投げて釣れるシーズンはいつなのでしょうか?


 ずばり一年中です。


 ええ!? 1月でも2月でもOKなんですか?


 大丈夫です。実際に僕は自信をもって「釣れます」と言い切れるくらい1月や2月でも房総リザーバーで釣っていますよ。たしかにハイシーズンに比べるとバイトは減りますが、カエルの鳴き声が聞こえる状況ならチャンスがあります。虫「でも」釣れる、ではなく、虫「だから」釣れる状況が真冬にもあるんです。3月の三島湖で虫ルアーで30尾以上釣ったこともあります。ベストシーズンはバスの産卵が終わる5月ごろから8月くらい。


 なるほど。ところでなぜカエルの鳴き声が必要なんですか? 虫なのに……。


 たとえば僕が作ったブーンは「虫」ルアーと呼ばれていますが、僕は「カエル」のイメージで使っています。房総のダム湖では1~3月はアカガエルが産卵を行ない、そのタイミングで湖に落ちたりするカエルが多い。バスはそのカエルをねらっているので冬でもトップで釣れるんです。冬だけじゃなく、5月もアマガエルやアオガエルが産卵で出てきます。虫を食べているバスは細いことが多いんですが、カエル食いの個体はその多くが太っている。だから僕はブーンをチョウチンだけでなくドックウォークでも使っているんです。もちろん、夏になるとセミなどが落ちてきますから、その場合は虫イメージで使いますよ! とにかく、虫ルアーは一年中有効です。先入観なく投げてみてください!

 

虫が効くフィールド


 虫ルアーが効くのはやっぱりリザーバーですか? 虫ルアーといえばラージねらいのリザーバーか、スモールねらいの野尻湖、桧原湖っていうイメージがあります。


 リザーバーで超有効なのは間違いないです。けれど、マッディーシャローでも釣れますよ! アライさんのホームの牛久沼でも釣れるって聞いたことがあります。シーズンの話と共通してくるけど、効かない場所はないです。


 こういうときは虫ルアーはやめとけ、っていう状況はありますか?


 まずはバスが明らかに水面のエサを意識していないとき。虫もカエルも絶対に食べていない、ってときはほかのルアーのほうが釣れると思います。


 ドチャ濁りのときはどうなんですか? 決してアピール力が強いルアーではないと思うんですけど……。


 それが意外とイケちゃうんです。ただし絶対条件があります。それは流れが出ていること。リザーバーでは、濁っていても流れさえあればバスはエサを探していることが多い。だから岩盤際とか流れのヨレとかで誘うとバイトを出せます。流れがない濁りのときは虫ルアーは厳しいっす。


 いろいろ意外です……。僕、虫ルアーに関して先入観だらけでした……。

 

ブーンファミリーの使い分け


 羽生先生が作ったブーンの通常サイズにはふたつのモデルがあります。1.2inの中空ボディーをもつ「ブーン」と、33mmで2g、塩入りの「ブーンチン(沈)」です。これはどう使い分けるんですか? 水面はオリジナルで沈めるときはチン?

【虫ルアーの使い方:タックル準備編】羽生和人先生愛用の虫ルアー、ブーンとブーンチン 左がブーンチン、右がブーン

◆ブーンの特徴
虫ワームが数あるなかで羽生先生がブーンを作ったのには理由がある。飛距離が出せて、なおかつオフセットフックをセットしたときに浮くモデルが欲しかったのだ。カップがあることでドックウォークを非常にさせやすいのもブーンならではのメリット

◆ブーンチンの特徴
いわゆる沈む虫。とはいえ、最も輝くのはチョウチンで使ったとき。腹側に塩が入っているウエイトバランスのため、秘密のアクションを出しやすいのだ。マスバリを付けてサイトで沈めて使ったり、ライトキャロに合わせたりしてもよく釣れる


 大前提として、オリジナルはフックを付けた状態でも浮きます。ブーンチンは沈みます。だから、サイトフィッシングで虫ルアーを沈めて誘うときはもちろんチンの出番です。ただ、チンは実はチョウチン釣りのために作ったんです。オリジナルより重いからブッシュの奥にも入れやすく、枝にラインを掛けた状態でも重い分動かしやすい。チョウチンで水面を叩いても食べないときにフォールさせてバイトを誘うことができます。あと、【実践編】で教える秘密のアクションを出しやすい重量バランスになっています。


 ではオリジナルモデルの出番は少ない?


 「今日はチョウチンしかやらないぜ!」という日はチンだけでもOKです。ただし、中空で軽いオリジナルは優しい着水音が出せて、本当にタフなときは同じチョウチンでもこっちが強い。あと、水面でドックウォークさせたり浮かせておくのは浮くオリジナルでしかできません。だから、状況が分からないときはオリジナルの出番が多い。岩盤などのオープンウォーターはドックウォークでスピーディーに流して、枝があればチョウチンもする。広い範囲を探るのはオリジナルが有利です。

【虫ルアーの使い方:タックル準備編】虫ルアーのカラーセレクト 羽生さんのブーンボックス。さまざまな色が入っている

 色はどう選べばいいんでしょうか?


 メインは腹が白っぽい色! なぜならカエルの腹が白いからです。オリジナルであればホワイト、チンならデッドリーワカサギとふわふわエビの出番が多いです。陽が高ければグリパン、水が澄んでいればスモーク。シェードをねらったり、水が濁っていたりするときはサイトチャート。こんな感じでOKです。

 

虫ルアーに適したタックルセレクト



 虫ルアーといえばスピニングにPEのイメージがあります。ベイトフィネスでもイケなくはない気がするんですが、どうなんでしょうか?


 あらゆる面でパワーフィネスが有利です。まずキャスト。軽い虫ルアーをブッシュの奥に入れ込むのはスピニングじゃないと難しいですし、1~1.5号のPEラインであればファイト中に切れる心配はありません。ややこしいブッシュの最奥で50cmアップを掛けたとして、最も取り込める確率が高いのがパワーフィネスだと思います。


 承知しました。では実践編もよろしくおねがいします。アライさんにおまかせなのだ!


 ?? 実践編では三島湖に行ってみましょう!

【虫ルアーの使い方:タックル準備編】虫ルアーに適したロッド・リール・ライン 羽生さんの虫ルアー用タックル
ロッド:スペルバウンドコアSCS-66-1/2ML-ST
リール:ツインパワー2500HGS+RMRシングルカーボンハンドル
ライン:PEライン1.2号


◆虫ルアーに適したロッド
メインはスペルバウンドコアSCS-66-1/2ML-ST。MLパワーのソリッドティップモデルだ。これより軟らかいモデルだとアクションがつけにくくなりフッキングも決まりにくい。逆に硬いとアクションが雑になりがちで、なおかつバイトを弾くリスクが高まる。羽生先生はこの一本で吊るしもドックウォークもこなしている。

◆虫ルアーに適したリール
#2500のハイギアモデルが適している。ハイギアなのはミスキャスト時に虫が空中にあるうちに素早く回収することができ、なおかつカバーの奥でバスを掛けたときに有利なためだ

◆虫ルアーに適したライン
PEライン1.2号が基準。プアなフィールドで、ねらうカバーが草などであれば0.8号でもOK。ヘビーカバーねらいなら1.5号。房総リザーバーでは1.2号がバランスがよいと感じている。ちなみに羽生先生は4本撚りのモデルが好み。8本撚りよりも強いことが多く、また、適度なハリがあり、枝などにまとわりつきにくいからだ

【虫ルアーの使い方:タックル準備編】虫ルアーに適したパワーフィネスタックル 【虫ルアーの使い方:タックル準備編】カバー攻略にパワーフィネス 写真のようなヘビーカバーで虫を使うことも多い。パワーフィネスが絶対だ

b_01_07habu-junbi-4 羽生先生のボートセッティング。見えるバスをねらう機会が多いのでハイデッキがあると有利。ペダルをオフセットすることで疲れにくいメリットもある

【虫ルアーの使い方:タックル準備編】虫ルアーに適したフック ブーンチンにはキロフック#3、オリジナルにはネコリグオフセット#1がベストマッチ。ワームの形状は短く太いのでワイドゲイプのものがオススメ

【虫ルアーの使い方:タックル準備編】アライフキダシ
【虫ルアーの使い方:タックル準備編】三島湖で実践篇 実践編はアフタースポーンの三島湖で行った。生徒のアライさんはバスをキャッチすることはできるのか?

◆提供=エンジン
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2019/06/10

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