ホントは隠しておきたかったけど、もう散々釣ったからいいじゃない。そんな虎の子チューンを、3名のアングラーに語っていただきました。
今だから言える秘密のチューンを公開!
この記事は『Basser』2022年3月号チューン特集号に掲載したものを再編集しています。Basserのバックナンバーは定期購読をお申し込みいただくとデジタル版バックナンバーが4年分以上読み放題! 詳しくはこちらをどうぞ!ホントは隠しておきたかったけど、もう散々釣ったからいいじゃない。そんな虎の子チューンを、3名のアングラーに語っていただきました。
この記事の内容
- スピナーベイトでいろんなことがしたい
- 時効チューン1:用意するもの
- 時効チューン1:手順
- タクミ漬けには「その先」があった
- 時効チューン2:用意するもの
- 時効チューン2:手順
- バスが見たことのない「サスペンドするワーム」
- 時効チューン3:用意するもの
山木一人(やまき・かずと)
1967年生まれ。神奈川県出身・在住。芦ノ湖のほとりに生まれ育った感覚派アングラー。長くJBTOP50で活躍し、ほかのアングラーが思いつかないようなアプローチやルアーで独自のパターンを構築。その独創性から、氏がウエイインする魚は「山木ひとり(一人)の魚」と呼ばれることも。2021年、芦ノ湖畔の自宅にショップ「山木商店」をオープン。
スピナーベイトでいろんなことがしたい
超高速巻き、トゥイッチ、フォールなどへの対応力が上がる非常に効果的なチューン
僕はスピナーベイトが好きで試合でもよく投げてるんだけど、止めたら沈むし、そのくせフォールでは使いづらいし、速く巻くと倒れちゃうし、小技は効かないしで、どうにかしてスピナーベイトでもっといろんなことができないか考えてたんだよね。で、たどり着いたのがアッパーアームを短くするチューン。
これによって何が起きるかというと、まず「超」が付くほどの高速巻きができるようになる。難しい原理は説明しないけど、単純に「横倒れするための縦の幅」が短くなるでしょ? ホントに限界まで速く巻いても破綻しないから。グラスエリアとか、石積みとかをリアクションねらいでバーっと通したいときにいいよ。
また、アシ際とかでスピナベをフォールさせる釣りでもブレードが回りやすくなって◎。
さらにさらに、短くするとトゥイッチでスイッチを入れるようなアクションも効かせやすくなる。通常のスピナーベイトでは出せないようなクイックな動きが出せるんだよね。速巻きからのジャークとか、スピナーベイトでは考えられないでしょ(笑)?
察しのいい人は気づいたかもだけど、スピナベで速い動きが出せるってことは……そう、スピナベサイトにもかなり効くんですよ。
スピナーベイトの速巻きといえば、昔からブレードサイズを下げて抵抗を減らすチューンが定番だったけど、このアッパーアームチューンの効果はその比じゃないから、ぜひ試してほしいですね。そもそもこのチューンに気づいたのは、昔釣りすぎてアームがぐにゃぐにゃになったスピナーベイトを捨てるのがもったいないから、アームを切って再利用したのがキッカケ。それ以来トーナメントでもかなり釣らせてもらったから、皆さんに共有します(笑)。
注意点としては、フックのガードの役割でもあるアッパーアームを短くするわけだから、当然スナッグレス性能は下がります。そのぶんフッキングはよくなるけどね。
アッパーアームをカットし、さらにリアブレードを小型化して高速巻きの性能を極限に高めた例
時効チューン1:用意するもの
こちらがチューン前
●スピナーベイト
ウエイトは3/8 ~ 1/2oz、ブレードタイプはタンデムウィローがおすすめ
●ニッパー&ラジオペンチ
アームを切ったり曲げたりするためのもの
時効チューン1:手順
●リアブレードを取り外す●ニッパーでアッパーアームを切る。どれくらい切るかは自由。初めての人は写真を参考に。寸詰めしたことで前後のブレードが干渉するのはアリ。むしろ音が出ることによってアピールになる
●カットしたアッパーアームの先端をラジオペンチで丸めてカシめ、リアブレードを再セットして完成。前後のブレードが干渉しやすいダブルウィローはブレードの間にパイプを通すのもアリ