フロッグのアワセ方を蛯原英夫さんが解説。上手な人はどうやってアワせているのか。 バス釣りの専門誌バサーが、バス釣りのテクニックから道具、試合の最新情報、初心者のバス釣り入門までバスフィッシングのすべてを公開しています。
カバー内ではフルパワー、オープンウォーターでは抑え気味に
Basser編集部=写真と文
今のバイト、どうやってアワせればよかったんだろう?貴重なバイトを逃せば、誰もがそう思うでしょう。
上手な人はどうやってアワせているのか。
それぞれの十八番ルアーのアワセ方、訊いてきました。
解説=蛯原英夫(えびはら・ひでお)
〝霞ヶ浦の剛腕〞の異名をもつW.B.S.選手。同団体の主要タイトル(AOY、クラシック、スーパー3デイズ)をすべて制しているグランドスラマー。ゼロダンやフロッグなどによるシャロー攻略を釣りの主軸としている。
この記事はBasser2015年4月号に掲載されたものを再編集しています。
フロッグ
キッカーフロッグ(エバーグリーン)
カバーの有無でアワセの強弱を使い分ける
フロッグでドバン! と出たらホントに興奮するけど、落ち着いて、水面からフロッグが消えたのを確認してからフッキングするのが大事。
フロッグの場合はカバーの奥でバイトが出ることが多いから、基本的にはフルパワーでのアワセが求められる。とくに、ラインが枝やアシに干渉しているときは、力強いフッキングで枝などを寝かしこんでラインを真っ直ぐにしなきゃダメだよね。この場合はカバーがクッションの役割を果たしてくれて、アワセ切れすることは少ない。
逆にオープンウォーターで掛けるときは注意が必要だよね。自分は7ft2in、エクストラヘビーパワーとかなり強めのサオを使っているから、ガチでアワせると瞬間的にバスと自分の強烈な引っ張り合いになって万が一だけどアワセ切れが恐い。だからちょっと抑え気味にアワせているよ。硬いロッドとPEのセッティングで思いっきりアワたら身体にダイレクトに衝撃が来て、「切れそう」と不安になっちゃう。キッカーフロッグはフロッグのなかでは極めて乗りがいい部類に入るから、控えめなアワセでも充分に乗ってくる。とりあえず入門してみるなら、ミディアムクラスのカーボンロッドとフロロカーボンラインの組み合わせでも釣りになるよ。
掛けたあとはまずカバーから魚をはがすことが大事。巻き取りスピードが速いリールを使っているのはココのスピードが欲しいっていう理由もある。
無事にカバーから出たら、ラインを張ったまま1回か2回ロッドを煽って追いアワセを入れるようにしてる。バラシを防ぐダメ押し的な行動だよね。
自分のなかでは、フロッグで10回バイトをもらえて5回以上乗せられたら上出来っていうイメージかな。いくらアワセを上手にやっても、バスがフロッグの頭から食ってきたときに乗せるのは難しい。すっぽ抜けてフロッグに歯型だけ残されて悔しい思いをすることがよくあるよ。
蛯原英夫さんのフロッグ用タックル
ロッド:コンバットスティック・ヘラクレスHCSC-72Xスーパーエクスプロージョン(エバーグリーン)
リール:07メタニウムMg7(シマノ)+NRC710M(オフィスZPI”)
ライン:バスザイル・PEフリップ&フロッグ55Lb(エバーグリーン)
2016/9/2