トップウォーターのアワセ方を小林知寛さんが解説。上手な人はどうやってアワせているのか。 バス釣りの専門誌バサーが、バス釣りのテクニックから道具、試合の最新情報、初心者のバス釣り入門までバスフィッシングのすべてを公開しています。
「距離が近いほどロッドを下げる」という鉄則
Basser編集部=写真と文
今のバイト、どうやってアワせればよかったんだろう?貴重なバイトを逃せば、誰もがそう思うでしょう。
上手な人はどうやってアワせているのか。
それぞれの十八番ルアーのアワセ方、訊いてきました。
解説=小林知寛(こばやし・ともひろ)
JB TOP50に参戦。2014年の北浦戦ではワンズバグ、シャワーブローズ、キッカーフロッグだけで10尾をウエイインして予選を突破するなど、トップウォーターを得意とするアングラーとして知られている。2014年シーズン年間チャンピオン。
この記事はBasser2015年4月号に掲載されたものを再編集しています。
ポッパー
ワンズバグ(エバーグリーン)
まずはアワセを入れるタイミングから説明します。基本は「派手に出たら遅く、地味に出たら早く」。
バイトが派手なときは、ルアーが水中に連れ去られたのを確認してからアワせます。バイトの瞬間からルアーはバスの口の中に入っているわけですが、アタックが激しいだけに、バイトの直後はフックが暴れている確率が高いです。フックポイントがどこにも立っていないのにアワせてもすっぽ抜けてしまうので、間をおくことが大事です。逆に、ルアーがついばまれるような地味な出方のときは口の中でフックが落ち着いている可能性が高いので、すぐにアワせても乗りやすいです。
もうひとつ大事なのは、バスが出た地点とアングラーとの距離の遠近によって、フッキング時のロッドの向きを変えることです。
自分の場合、ルアーとの距離が遠いときは、ロッドを立ててルアーアクションをつけることが多いので(ラインを水面から適度に離すことでアクションをつけやすくなる)、バイトが出たらそのままの流れでロッドを立てたままアワセを入れます。
ルアーが近づいてきたらティップを徐々に水面に向けてアクションをつけるんですが(ティップの位置が高いとルアーが浮き気味になる)、この状態のバイトでロッドを立ててアワせるのはNGです。ルアーの背中がバスの口の上側を擦るようにスッポ抜ける確率が高いと感じます。ルアーの背中にはフックが付いていないのに、上方向に力が加わってしまうわけです。ルアーが近くにくればくるほど横方向のアワセが有効です。
ちなみに僕のフッキング成功率はアフタースポーン期の前半で5割くらいで、季節が進むにつれて8割くらいまで上昇する感じです。
最後にコツをひとつ。「出る、出る」と思いながらルアーを操作するのがオススメです。気持ちの準備を常にしておくことでビックリアワセを防げます。
小林知寛さんのポッパー用タックル
ロッド:コンバットスティック・ヘラクレスHCSC-64Mマニピュレーター(エバーグリーン)
リール:メタニウムMg(シマノ)+NRC710M+SSRCハンドル(オフィスZPI”)
ライン:バスザイル・フレックスハードHD14、16Lb(エバーグリーン)
2016/10/13