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編集部2021年10月5日

一誠(issei)村上晴彦さんが語る 影響を受けたルアー・ワーム編

ブラックバス Basser バス釣り

一誠(issei)でルアーデザインを担当する村上晴彦さんに、影響を受けたルアーを伺いました。ワーム編です

継承されるスライダーワームの遺伝子

 一誠(issei)でルアーデザインを担当する村上晴彦さんに、影響を受けたルアーを伺いました。ワーム編です

この記事は「俺たちのヘビロテBASSルアー大全」を再編集しています

 

murakami-haruhiko

村上晴彦(むらかみ・はるひこ)

1968年生まれ。類稀なるセンスと柔軟な発想で、日本のバス釣りを大きく牽引してきた凄腕。一誠(issei)でルアーデザインを担当

一誠(issei)  https://issei.tv/

こちらの記事は 「俺たちのヘビロテBASSルアー大全」に掲載されています。バスプロ、ルアービルダー、釣具店の方々が自信を持っておすすめするヘビロテルアーを忖度なしで大掲載!!!本当に釣れるルアー教えます↓↓↓

 

 

ネコリグを世に広めた村上さんが使ったワームとは

 村上晴彦はツネキチリグ(ダウンショットリグ)、ネコリグ、ハンハンジグ(スモールラバージグ)を考案した天才肌のアングラー。これは、今でもある程度周知されている事実だ。しかし、彼が雑誌でネコリグを公開しなければならなくなった際、それを隠すために、即席で考え出したリグがツネキチリグであったことは意外に知られていない。それが1990年代前半の出来事。だが、そのツネキチリグがネコリグに匹敵する活躍を見せてしまい、想定外の人気を獲得。バス釣りブームの牽引役になったとまでいわれた。そうまでして、村上がひた隠しにしたネコリグも、ほどなく公開されて、今ではテキサスリグ以上にポピュラーなリグとなった。

 

スライダー4インチをネコリグに

 

 「もともとネコリグはスライダーの4インチでやってたの。頭の部分にカミツブシオモリの大々を入れると、ちょうどええ重さになったね。スライダーの出始めの頃は釣具店で『これはスライダーヘッドで使うワームや』と教わったと思うけど、あの当時はスプリットショットで使うほうが人気があったね。

 だからどこにでも売ってたし、色も豊富やった。〝ババスラ〞と呼ばれていたイエローコアショットのカラーとか、よく釣れるといわれていたよね。個人的には、スライダーって、まあ特別なワームというイメージはない。けれど、あの当時は4インチサイズのワームが少なかったんと違うかな? アクションよりサイズ感が好きだった。ネコリグにするからアクションあんまり関係ないしね」

 

チャーリーブリューワーズ/スライダー4インチ

murakami-haruhiko02小魚をイミテートするストレートワームとして登場。その桁違いの能力で、日本のバスシーンを席巻。一世を風靡した

 

 アラフィフ以上のベテランならご存じだと思うが、1980年代中盤に日本へと伝来した当初のスライダーは、ワームの概念を変えた。それまでのストレートワームはミミズという印象しかなかったが、スライダーは明確に小魚をイミテートしており、ワーム界に新風を吹き込んだのだ。そのスライダーを使用し、「スーパーセコ釣り」というジャンルまで作り上げた村上は、ついに自分でワームのプロデュースも手がけるようになる。その処女作が『常吉ワーム』。

 

常吉ワームからスパテラへ

 

 『常吉ワーム』の販売元はKグッドプランニングという村上のビデオを制作していた会社である。長さは4インチ。そう、スライダーのサイズ感だ。ただし、本来はツネキチリグ用に開発したわけではなかったという。

 「元々はネコリグで使うために作ったんだけど、ネコリグに向いてなかった。それで試しにツネキチリグで使ったらすごかった(笑)。だからあの名前になったの」

 今だからいえるが、実は常吉ワームの販売以前に、あれとほぼ変わらないデザインの製品が、某大手釣具店から発売される計画もあった。もちろんデザインは村上晴彦で、金型まで製作した。

 しかしビジネス上の折り合いがつかなかったのか、当初の計画は頓挫したようだ。しかし結果的に常吉ワームは大ヒット商品となった。それから20年以上が経過した今、その遺伝子を受け継いだワームはあるのだろうか?

 「それがスパテラの4インチになったよね。常吉ワームから少しスライダーに戻った。ツネキチワームは断面が全部円でしょ。でも、スライダーは違う、テールが平べったくて、断面が円じゃない。だからネコリグにする際、テールに対して縦刺しか横刺しかを選べるんだよ。それで動きが全然違ってくる。横なら安定するけど、縦なら予測不能なアクションが出る。ただ、スパテラのテールは実は上下も非対称になっていて、それも不規則なアクションにつながってる」

 スパテラ4インチには、長年ワームをデザインしてきた村上だからこそ分かる、絶妙な塩梅のリブの凹凸と適度なシェイプを表現している。だからネコリグにもツネキチリグにも使えるのだ。「スパテラの4インチと5インチは、スライダーと一緒で小魚をイメージしてる。だからスプリットショットもできるけど、ネコリグもツネキチもできますよという感じ」

 

一誠/スパテラ4インチ

murakami-haruhiko03テールが左右非対称になっている、パドルテール型ストレートワーム。ある意味、常吉ワームとスライダーの中間点にある万能系

 

 

次回は村上晴彦さんが影響を受けたルアー バイブレーション編です!

一誠(issei)村上晴彦さんが語る 影響を受けたルアー・バイブレーション編

 

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