編集部2021年9月22日

SAWAMURA 沢村幸弘さんが語る、影響を受けたバス用ルアー・ラバージグ編

ブラックバス Basser バス釣り

 キャリラバの生みの親である沢村さんに、影響を受けたラバージグを伺いました。

知られざるキャリラバ誕生秘話

 キャリラバの生みの親、沢村さんが影響を受けたラバージグとは!?

この記事は「俺たちのヘビロテBASSルアー大全」を再編集しています

 

sawamura

沢村幸弘(さわむら・ゆきひろ)


1960年生まれ。キャリラバ、ワンナップシャッドなど多くの革新的なルアーを開発し、ベイトフィネスを生み出したことでも知られる。豊富な経験と柔軟な思考を持ち合わせたプロフェッショナル。キャリル代表

キャリルオンラインWEBショップ http://www.karil.co.jp/sawamura/

 

こちらの記事は 「俺たちのヘビロテBASSルアー大全」に掲載されています。バスプロ、ルアービルダー、釣具店の方々が自信を持っておすすめするヘビロテルアーを忖度なしで大掲載!!!本当に釣れるルアー教えます↓↓↓

 

 

 

ディー・トーマスに教わったファインラバーのスカート

 

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 昭和〜平成、令和になった現在も最前線でトーナメントを戦う沢村は、日本のバストーナメントの最高峰JBトップ50の最年長優勝記録保持者でもある。生粋のコンペティターである一方、プロダクトデザインやチューニングパーツも手がけている。代表的なところではK・T・FスプールやSAWAMURAブランドだ。河口湖にほど近い場所で営むキャリルは平成元年に開業。キャリラバは、何を隠そうここから生まれた。現在はティムコからがキャリラバTGとして販売されているが、もともとは沢村が手巻きして販売していたのである。

 キャリラバが脚光を浴びるようになったのは、その釣れっぷりにほかならない。それまではレギュラーラバースカートをまとったラバージグがスタンダードだったが、キャリラバには見慣れぬスカートが使われていた。

「おそらくリビングラバー素材のファインラバーを日本で最初に使ったのはキャリラバだろうね」

 当時メジャーだったスタンレージグのシリコンスカートをうどんとするなら、キャリラバのファインラバーは蕎麦か素麺といったところ。沢村がキャリラバを製作するきっかけになったのは昭和末期にまで遡る。

 「まだ店(キャリル)を始める前なんだけど、アメリカの西海岸を旅したんだよ。カリフォルニア、アリゾナ、ネバダだったかな。その時に林圭一さんがディー・トーマス氏に引き合わせてくれたんだよ」

 ディー・トーマス氏は、カリフォルニアを拠点にするフリッピングメソッドの第一人者。

 「たしかディーと2日間一緒に行動したんじゃなかったかな。もちろんカリフォルニアデルタで、当時の最先端メソッドだったフリッピングも披露してもらった。デルタっていうのは日本でいう霞ヶ浦みたいなカバーだらけのフィールドでさ。いや、それよりもっとアシの迷路みたいなところだったな。その時に『カリフォルニアではこういうジグも使うんだぜ』とディーが

 『何、このフワフワした柔らかい感じ!?』って衝撃的だったね……」

 

そしてキャリラバ開発へ

 

 それを持ち帰った沢村は、リビングラバーをアメリカから取り寄せてさっそく自作した。記憶によれば、ディー・トーマス氏のフットボール型のジグヘッドも既製品ではなく、自作したものだったらしい。彼からもらったフットボールジグは、フックがやや大きめだったが、沢村はと あるトレーラーに合わせてフックサイズをマッチングさせたという。

 「フットボールヘッドは当時の日本にもあった。ゲーリーヤマモトからもフラグラブ用が売られていたけれど、あれはディーがくれたフットボールよりもっとフックが大きかった。残念ながら現物はもう手元にないのだけど、ディーのジグはショートシャンクというほど小さくもなく、ゲーリー製ほど大きくもなかった。キャリラバのフックは実はNo.101に合わせたんだ」

 この数字にピンとくる人は相当のキャリラバ通だ。そう、アンクルジョッシュのポークリンド『スピンポークフロッグ』のことを表わしている。当時の日本はワームのラインナップが乏しく、キャリラバにはポークリンドをトレールさせるのがトレンドだった。そしてディー・トーマス氏のフワフワした柔らかいスカートには、沢村が衝撃を受けたもうひとつの秘密が隠されていた。

 

ソークされたリビングラバーがキモ

 「スカートにはリビングラバーを巻いてあるんだけど、ソークしてあったんだよ。ソークというのはゴムに油を吸わせて柔らかくする方法。ディーは『ミネラルオイルに漬けるんだよ』って教えてくれた。ミネラルオイルっていうのは……要は下剤のこと。アメリカではコンビニでも売っていて、帰国後にこれも取り寄せようとしたら薬事法に抵触するらしくて、輸入できなかったんだ。だから代用品にドラッグストアで売っているベビーオイルを使った。最近ではしなくなったけど、昔はみんな当たり前のようにソークしてたよね」

 こうしてキャリラバはジャパニーズフットボールジグの代名詞として確固たる地位を築き上げた。シリコンスカートがデフォルトとなった現在ではあるが、沢村は最後にこう告げた。「今でもソークしたファインラバーは釣れる。あのソフトでスローな艶なまめかしいフレアはほかにないからね」

 

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