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編集部2021年12月12日

佐々木勝也/霞ヶ浦オカッパリにおけるビッグベイトの出し時を考える 第2回(全3回)

ブラックバス Basser バス釣り

佐々木さんがねらうのは水深50cmのシャローカバー。アシやブッシュ、杭、水生植物、護岸などカバーの種類は問わない。ピッチング主体の接近戦でタイトにビッグベイトを送り込み、トン・トン・トン・トン……と首振りさせてバスをカバーから引きはがす

「水深50cmにいるってことは『食べたい』ということ。勝負が早いです」

写真と文=編集部

この記事は『Basser』2022年1月ビッグベイト特集号に掲載したものを再編集しています。Basserのバックナンバーは定期購読をお申し込みいただくとデジタル版バックナンバーが4年分以上読み放題! 詳しくはこちらをどうぞ

 11~1月、冬の霞ヶ浦オカッパリ。ビッグベイトがもっとも輝くのはキツい冷え込みの初日だと佐々木勝也さんは言い切った。なぜか?

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佐々木勝也(ささき・かつや)

1988年生まれ、岩手県出身。2018年から霞ヶ浦周辺に移住し、わずかな時間でもオカッパリに繰り出す日々を送っている。常に45cm超のビッグフィッシュを求めている。もっとも好きな釣りはビッグベイティング。

◆関連動画:今江克隆選手のビッグベイトに水面バイト!

ビッグベイトで水深50cmのシャローをねらう理由

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佐々木さんがねらうのは水深50cmのシャローカバー。アシやブッシュ、杭、水生植物、護岸などカバーの種類は問わない。ピッチング主体の接近戦でタイトにビッグベイトを送り込み、トン・トン・トン・トン……と首振りさせてバスをカバーから引きはがす

 ねらうスポットは水深50cmのシャロー。水深80cmだと「ちょっと深いかな……」と感じるという。早春は水深20~30cmでもバイトが出る傾向があるという。本湖でも流入河川でもOKだが、佐々木さんがねらう45cmオーバーの確率が高いのは本湖や北利根川などの開けた場所。

「水深50cmにいるってことは『食べたい』ということ。勝負が早いです」

 真冬に水深50cmだと不安になるが、むしろ厳しい状況下で釣れる魚はこうしたドシャローに多いのだ。

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もっとも釣る機会が多いカバーはアシ。凹凸が多いため、3mほどのショートキャストで精緻なコース取りをしていた。首振りもただ巻きの場合も、できるだけアシの凹凸に沿うようにルアーを引く

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キャスト距離はほとんどの場合で5m以内。静粛性と精度の優先順位が高い。細かく刻むかわりに、1コース1投が基本でマックスでも2投にして多くのカバーをチェックすることを優先する

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護岸とそれに伴うカバーも格好のねらいめ。ビッグベイトには護岸のエグレの下に潜んだバスを引っ張り出すインパクトがある

 佐々木さんは底質は一切気にしていない。アシやブッシュ、護岸のエグレなど、バスが隠れる何かがあればOKだ。そのうえでねらうのはウインディーサイド。イナッコ(とくに弱った「カビボラ」と呼ばれる個体)やワカサギが押し寄せられるからだ。

「ただし、今年に関してはとにかくウインディーサイドが釣れない。ワカサギが少ないのが原因だと思います。あと、気候の関係かバスの産後疲れがずっと解消していないような印象を受けるんですよね。5月から秋までずっとアフターの釣りをしてる感覚がある」

 なので、今年に関しては「風が当たる面の風裏」を釣る機会が多いという。つまり石積みや消波工の裏などのプロテクトエリアだ。

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「ルアーが目視できないレンジを引くことは基本ありません」と佐々木さん。サオがひったくられるようなバイトが理想。ルアーの直下でバスが反転するようなミスバイトは状況があまりよくない証拠だという

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写真のシチュエーションの場合、首振り時の左へのスライド距離を抑え、逆に右には長く飛ばすことで徐々に枝ぶりの下にルアーを入れ込める。最終的にこの位置まで持ってきた

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佐々木さんは着水直前にサミングでブレーキをかけることで水面に溶けるような着水をさせていた。また、着水と同時にスーッとスライドするような水への入り方をさせることでバイトチャンスになる

 水位については、高いほうが有利。高ければ高いほど水深50cmのシャローに差してくる魚が多くなる。佐々木さんは国土交通省のデータベースで日々の水位をチェックしている。平均水深が浅い霞ヶ浦では5cmの水位増減が大きな影響を及ぼすことを頭に入れておこう。

「この号が出る11月末から12月はビッグベイティングのベストシーズンのひとつ。1日やれば平均3~5バイトはあるはずです。もちろん乗らないバイトも多いんですが、フィネスよりも魚の反応があることが多いんですよね。最高に楽しくて、同時にデカいのもねらえるのがこの釣りの魅力。僕も冬が待ち遠しいです!」

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この日、ルアーを操作する佐々木さんのカカトはかなりの高確率で浮いていた。「せっかちなので、次の一歩に備える癖がついちゃってるんでしょうね(笑)。カカトをつけずに歩いたほうが静かですし。釣れる気がしているときほど足がこうなります」

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対岸など、距離があるカバーの隙間を釣るときはステルススイマーをスキッピングで入れていた。ただ巻きしたり、シェイクしながら巻いたりする

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取材当日は減水傾向だったこともあり、沖に張り出したミズヒマワリ系も大事に釣った。トゥイッチ時のスライド幅が広いグラディカルを屋根の下に入れ込むように操作

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TACKLE
ロッド│リベリオン691HFB-SB(ダイワ)
リール│ジリオンSV TW1000HL(ダイワ)
ライン│モンスターブレイブZ20Lb(ダイワ)
佐々木さんが霞ヶ浦のビッグベイティングで使うタックルは1種類。リベリオン691HFB-SBはティップが適度に軟らかく、移動距離を抑えた首振りをさせやすくバイトも弾きにくい。そして6ft9inとは思えないほど軽い(115g)。ビッグベイトを1日トウイッチし続けても疲れにくい1本だ。リールはギア比7.1:1。さらにハイギアでもOKだが、羽根モノのデッドスロー引きがしにくいので7.1:1にしている

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写真のような至近距離での操作も多かった(黄色いのがルアー)。この距離を静かに釣れるのはオカッパリだからこその芸当だ

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佐々木さんはノブを握るのではなく、写真のような手つきでトン!と叩くようにハンドルを回していた。リズムがとりやすいのだという。わずかなロッドワークとリーリングの複合で首を振らせていた


 


 

 

 

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