初夏を迎えると楽しくなってくるのがフロッグの釣りだ。今回は弊社営業部コヤナカがフロッグ伝道師のウッチーこと内山幸也さんに入門。後編は初夏の亀山湖でキャスト、ルアーアクション、フッキングのコツを教わります。
開講! 内山幸也さんのフロッグ塾:後編
【PRESENTED BY DAIWA】サイト・ビー=写真と文
初夏を迎えると楽しくなってくるのがフロッグの釣りだ。専用タックルを用意するハードルさえ乗り越えてしまえば、障害物に引っ掛かりにくく初心者にも扱いやすい。そのうえ、ヒットするバスは総じてサイズがいい。 今回は弊社営業部コヤナカがフロッグ伝道師のウッチーこと内山幸也さんに入門。後編は初夏の亀山湖でキャスト、ルアーアクション、フッキングのコツを教わります。 生徒:コヤナカ
Basser誌面の編集部対決企画にも顔を出しているバス釣り好き営業マン。その編集部対決では、使っているシンカーウエイトを覚えていなかったり、リールにラインを巻きすぎてバックラッシュを連発したりする一方、編集部員をたびたびマクる活躍を見せるなど謎のセンスの持ち主。最近一児のパパになり釣行機会が減ってしまったが、ちょうど1年前に常陸利根川で釣ったフロッグフィッシュが忘れられない
記者:アライ
つり人社ウェブサイト担当。2年前にフロッグタックルを揃えたはいいが、まだ1尾も釣ったことがない。今回、生徒役は先輩のコヤナカに任せて自分はカメラマン役に徹するつもりだが、内山さんにこっそりテクニックを教えてもらうつもり
Basser誌面の編集部対決企画にも顔を出しているバス釣り好き営業マン。その編集部対決では、使っているシンカーウエイトを覚えていなかったり、リールにラインを巻きすぎてバックラッシュを連発したりする一方、編集部員をたびたびマクる活躍を見せるなど謎のセンスの持ち主。最近一児のパパになり釣行機会が減ってしまったが、ちょうど1年前に常陸利根川で釣ったフロッグフィッシュが忘れられない
記者:アライ
つり人社ウェブサイト担当。2年前にフロッグタックルを揃えたはいいが、まだ1尾も釣ったことがない。今回、生徒役は先輩のコヤナカに任せて自分はカメラマン役に徹するつもりだが、内山さんにこっそりテクニックを教えてもらうつもり
フロッグとは
ボディーがソフトな素材でできた中空のフローティング(浮く)ルアー。魚がくわえたときだけハリ先が露出する構造のため障害物に引っ掛かりにくく、ほかのルアーを通せない茂みの奥でもバスを誘えるのが最大のメリット。植物が覆いかぶさっている岸沿いや、藻が水面まで伸びている場所で水面をねらいたいときはこのルアーの独壇場だ
スキッピングをマスターせよ! カバー奥までフロッグを届けるキャストのコツ
前編ではタックルの選び方を教えてもらったコヤナカ。ボートの準備が整い、実際に湖上でフロッグゲームに必要なテクニックをレクチャーしてもらうことになりました。
今日の亀山湖は満水でいかにもオーバーハングにバスがついていそうに見えます。
ただ、そのバスを釣るにはカバーの奥までフロッグを届けるキャスト技術が必要! 具体的には低弾道でルアーを飛ばし、水面をジャンプさせながらカバーの下に滑り込ませる「スキッピング」はぜひマスターしましょう。
俺には無理そうです! 絶対バックラッシュする!
それをキッパリ言われても……。
大丈夫! そういう人のためにダイワのタックルがあるんだからね。コヤナカさんのために持ってきたエアエッジ631MHBとSVライトリミテッドのセッティングを使えば予想以上に簡単にできちゃうと思うよ。
ウッチー先生おすすめのタックルを受け取ったコヤナカ
ロッド:エアエッジ631MHB
リール:SVライトリミテッド8.1L-TN
ライン:UVFソルティガセンサー8ブレイド+Si 53Lb
うーん、それでも自分が華麗にキャストを決める姿は想像できないですが……。
僕も想像できません。
ちょっとキミは黙ってて。
まぁ、結局は練習ありきだけど、いくつかのコツを押さえればすぐにできるようになるから。そのコツは……
カバーを射抜くキャストのコツ
・サオをしっかりとルアーの自重で曲げて投げる。タラシは20~25㎝くらいの長めにとるとロッドにルアーウエイトを乗せやすい
・力まず軽い力で円を描くようにサイドからスイングすると低弾道で投げやすい
・リリースした後はフロッグがねらった地点に近づくにつれてサオ先を立てていくとキレイなスキッピングになる
・SVライトリミテッドの場合、マグネットブレーキはダイヤルを5.5に設定するのがオススメ
・サオをしっかりとルアーの自重で曲げて投げる。タラシは20~25㎝くらいの長めにとるとロッドにルアーウエイトを乗せやすい
・力まず軽い力で円を描くようにサイドからスイングすると低弾道で投げやすい
・リリースした後はフロッグがねらった地点に近づくにつれてサオ先を立てていくとキレイなスキッピングになる
・SVライトリミテッドの場合、マグネットブレーキはダイヤルを5.5に設定するのがオススメ
やってみます!
ボチャ
おっと、カバーのはるか手前で水面に突っ込んじゃった。あっ、でも全然バックラッシュしてないですよ!!
でしょ? だから思い切ってトライしてオッケー。今度はフォロースルーでティップを上げることを意識してやってみて。
ウッチー先生の指導を受けながら1時間ほどキャストを続けていると……。
ボッボボッピチャ!
まだ少しぎこちないが水面を跳ねる回数が増え、距離も伸びるようになってきた。
だいぶ良くなってきたね。この調子なら大丈夫でしょう。
やりますね!
大部分はリールのおかげかも。普段の自分からは想像できないくらい低弾道でルアーが飛んでいくし、枝とかに当ってもバックラッシュしないか、しても軽症で収まってる。かといってブレーキが強すぎるわけでもなくて、軽い力でピッチングしてもスーッと飛距離が伸びる。こいつぁたまげたぜ。
キャストを快適にするモノ・コト
アザーセルフ・キネシオロジーテープ 伸縮性のあるテープが関節の曲げ伸ばしをサポートし、疲労を軽減してくれる。キャスト、トゥイッチ、回収を速いペースで繰り返すフロッグゲームは、手首への負担がとくに大きいためアザーセルフは欠かせないという。また、ボート釣行で足の裏が痛くなってしまうひとは下の写真のように貼るのがオススメ。ちなみにダイワロゴのテープは店頭イベントなどで配布されるノベルティー
エレキのシャフトカット 低弾道でフロッグを飛ばそうとすると必然的にサイドからのキャストが多くなるが、注意しなければいけないのはエレキのヘッド。この部分がボートの上に突き出しすぎているとキャストの際にロッドをぶつけてしまう危険が大きい。ウッチー先生のモーターガイドX5はエレキの修理屋さんによってシャフトカットチューンが施されており、ヘッドからモーター部までの長さがレンタルボートに最適化されている
アザーセルフ・キネシオロジーテープ 伸縮性のあるテープが関節の曲げ伸ばしをサポートし、疲労を軽減してくれる。キャスト、トゥイッチ、回収を速いペースで繰り返すフロッグゲームは、手首への負担がとくに大きいためアザーセルフは欠かせないという。また、ボート釣行で足の裏が痛くなってしまうひとは下の写真のように貼るのがオススメ。ちなみにダイワロゴのテープは店頭イベントなどで配布されるノベルティー
エレキのシャフトカット 低弾道でフロッグを飛ばそうとすると必然的にサイドからのキャストが多くなるが、注意しなければいけないのはエレキのヘッド。この部分がボートの上に突き出しすぎているとキャストの際にロッドをぶつけてしまう危険が大きい。ウッチー先生のモーターガイドX5はエレキの修理屋さんによってシャフトカットチューンが施されており、ヘッドからモーター部までの長さがレンタルボートに最適化されている
フロッグの首振りアクションをマスターせよ!
キャストはだいぶ上達してきたから、次は首振りアクションを練習しましょう。フロッグは規則正しく左右に首を振らせることでバスのスイッチを入れてバイトさせる釣り。これが上手くできるかどうかで釣果に雲泥の差が出る。
キャストよりは簡単そうですね。
でも、フロッグのボディーサイズが小さくなるほど難しくなるから、いちばん小さいスティーズポッパーフロッグJr.を首振りさせることを目指してやってみて。ロッドの振り幅はこれくらいです。
では。よっよっ!
あれ? 思ったように左右にターンしてくれません。トゥイッチした分だけ手前に来てしまったり、連続で左だけを向いてしまったり……。
おやおや、簡単そうだって言ってませんでした?
じゃあお前がやって見ろよぉ!
フフン、こんなこともあろうかとウッチー先生の動画を観てイメージトレーニングしていたんですよ。
よっよっ! ……あれ?
お前だってできてないじゃん!
ふたりともトゥイッチのときにラインを巻き取りすぎだね。フロッグがターンするためにはその分のイトフケが必要なんだよ。リールのハンドルはラインに常にたるみが出るペースで操作してみて。
よっよっ!
あ! わかってきました。リールを巻きすぎないのを意識してやるとキレイに左右に動くようになりました。今まではトゥイッチ1回につきハンドル1/2回転くらいしてしまっていたけど、1/4くらいでちょうどいいみたい。
いいね。あとはバイトがあったときにしっかりアワせられるかどうか。こればかりはバイトしてくれないとどうしようもないから、練習はこれくらいにしていろんなスポットを回ってみよう。
ちなみに、こんなふうにラインが手前の障害物に乗ってしまっていたりするときも上手く首振りさせるコツはありますか?
ちょっと強めにトゥイッチしてあげると対応できるけど、あんまりたくさんの枝を乗り越えてるようだとかなり難しいね。キャストの腕を磨いて枝の下を通せるようになろう!
しかし、3時間以上が経過しても一向に反応がありません。これはコヤナカのトゥイッチがなってないのか? とウッチー先生も本気で釣りをするモードに。この日出船した水産センター周辺から本湖を越えて折木沢筋の上流まで探ってみたものの、午前中をまるまる費やしてワンバイトのみで終わってしまいました。
あれ、なんか思ってたよりキビしくね……?
うーん、水面でライズしてるバスはいるけど、カバーよりはるか沖でムシを食べてるみたい。カバー際で水面に出てくれるコンディションではないのかも。こういうときは……別のレイクへ移動しよう! 近くの三島湖はどう?
三島湖はダムサイトの補修工事の影響で8m近く減水しているそうです。フロッグでカバーをねらうようなシチュエーションは少ないのでは?
フロッグはカバーねらいに強いルアーだけど、オープンな岸際でもソフトな着水音とか特徴が活きる場面はたくさんあるから問題ない。それにキャストの難易度が関係なくなるから首振りの良し悪しで反応の違いがわかりやすいと思う。むしろ今回の記事にぴったりじゃないかな?
というわけで、レンタルボート取材でありながら途中でレイクを引っ越すというどこかで観たことのある展開を経て、三島湖にやってきました。三島湖はもともとヘラブナファンの間でメジャーなリザーバーで、バスアングラーのレンタルボートの受け入れは2017年に始まったばかり。ヘラブナファンとの共存が課題となっている。レンタルボート店の定めたルールを厳守して釣りを楽しみたい。
ウッチー先生、もし釣れてもシャウトは控えめにお願いします!
三島湖でウッチー先生のお手本フィッシュ
急なレイク変更にも関わらず、レンタルボートを手配してくれたのはともゑ釣り船さん。どうもありがとうございました。ただ、二人乗りでも安定して釣りができる14ftボートは出払ってしまっていたため、我々が使えたのは12ftのローボート。安全性を考慮して二人乗りのときはひとりだけが釣りをすることにしました。また、三島湖ではダムサイトの補修工事が2018年7月現在も続いており、ダムサイト周辺には絶対に近づいてはならないとのこと。当日はそれも踏まえて上流方向へ探っていくことにしました。
減水してオーバーハングはないけど、水没していた木の枝が現われてカバーはけっこうあるね! (ヘラブナファンに向けて)こんにちは~。
ヘラブナファンやバスアングラーにあいさつをしながら釣り上がり、渡辺釣り船店の桟橋周辺までやって来たウッチー先生一行。このあたりから上流にはヘラブナファンはいないようです。大規模な枝ぶりの立ち木を見つけたウッチー先生は、その根元にスティーズフロッグJr.を滑り込ませ、トゥイッチを1回、2回……。すると待望のバイトが!
YEEEEAHHH!! Hoooo!! (ボリュームおさえめ)
出た! フロッグフィッシュとウッチー先生のシャウト!
キレイな40㎝クラスだ!
やったー! これであとはコヤナカさんに釣ってもらえばミッション達成!
と言いつつキャストを続けていると……。
また来たぜ! YEEEEAHHH!!
40㎝クラスを連発! 今度はスティーズポッパーフロッグJr.に来た!
さすがです!
よーし! 釣ってもらうよ! 僕が後ろで指導するからコヤナカさんは前でエレキを踏んでね!
フロッグのアワセをマスターせよ!
ここからウッチー先生の熱血指導モードが始まりました。バックシートから「もっとラインスラックを出して!」「ロッドの振り幅が大振りになってるよ!」と檄が飛びます。その甲斐あってコヤナカの操るフロッグもいいアクションを出すようになってきました。
だいぶ良くなってるよ! これならいつバイトがあってもおかしくない。
すると……。
ガボッ!!
ウワーッ! 乗らなかった!
あちゃー!
どうすればよかったんでしょうか?
僕の経験上、バスがしっかりとバイトしてくれるならアワセは早くても遅くても掛かってくれる。乗るか乗らないかはバイトの深さの問題であることが多いんだ。
ということはアワセ方以前に深くバイトさせることが大事ってことですね。
そう。もっとカバーをタイトにねらったり、首振りのリズムを速くしたり遅くしたり、その日のコンディションを探りながら深いバイトが出るパターンを見つけることだよね。
いざバイトが出たら慌ててしまいそうです。
まずは慌てないことを心がけて。食いが浅くてフロッグが水面に残っているならそのあとも首振りを続けることでもう一度バイトがねらえる。フロッグでバスのスイッチが入れられるのは一瞬なんだ。だからそれでピックアップしてしまうとまた同じところにキャストしてもそのバスが反応する可能性はほぼなくなってしまう。
せっかくバイトがあったのにびっくりアワセでピックアップしてしまい苦笑い
そのうえでアワセのコツは、バイトがあったらフロッグが水中に引き込まれているのを確認してから強くアワせること! 大丈夫、またバイトはあるよ!
その言葉のとおり、2度目のバイトは30分後にやって来た!
ゴボォ!!
!! ……よっしゃ! 今度は乗った!
へっぴり腰になりながらも一気にバスを寄せるコヤナカ!
これも立派な40㎝アップだ!
YEEEEAHHH!! 亀山湖ではどうなるかと思ったけど、コヤナカさんに釣ってもらうことができてよかった!
ウッチー先生の指導のおかげです! ありがとうございます!
これであとは……。
アライが釣るだけだな!
えぇ? 僕も釣っていいの?
当たり前じゃん。アライくんが釣らなきゃ帰れないよ!
ありがとうございます! それではお言葉に甘えて……。
…
……
1時間後……。
まだ釣れねぇのかよ。
あんまり遅くなっちゃうとアクアライン渋滞しちゃうんだよね。
待っててください! トゥイッチも上達してきたしもうすぐ来ますよ!
ゴボォ!!
!! (びっくりアワセ)
ウワァー! 抜けたぁあああ……たぁぁぁ……ぁぁぁ……。
おしまい。
今回お世話になったボート店
亀山湖・亀山水産センター
君津市川俣旧押込60-1
0439-39-2974
http://lake-champ.com/suisan.htm
三島湖・ともゑ
千葉県君津市正木325
0439-38-2544
https://tomoeboat.jp/
◆こちらも要チェック!
DAIWA BASS公式YouTubeチャンネル「Ultimate BASS by DAIWA」では、プロスタッフによる解説や実釣動画が続々公開中!
◆提供=グローブライド
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2018/7/1