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編集部2023年5月19日

【北海道】大型のガヤ(エゾメバル)をねらう方法【ロックフィッシュ】

魚種別釣りガイド エゾメバル

エゾメバルは北海道に生息するロックフィッシュのなかでは、アイナメとソイに継ぐ第3の魚として見られがちだ。地方名は「ガヤ」。がやがやと数多くとれることからそう呼ばれる。ねらって釣る人は少ないが釣ろうとして釣ると楽しい魚だ。煮付けなどにしても美味しい。

産卵期の5月は大型個体をねらえるチャンス!

エゾメバルは北海道に生息するロックフィッシュのなかでは、アイナメとソイに継ぐ第3の魚として見られがちだ。地方名は「ガヤ」。がやがやと数多くとれることからそう呼ばれる。ねらって釣る人は少ないが釣ろうとして釣ると楽しい魚だ。煮付けなどにしても美味しい。

 

圧巻の魚体

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「手軽に大ものをねらいたい」というのがある。それは夜のロックフィッシュ=ナイトロックでも同じ。よくナイトロックに出かける5月、噴火湾の各港はエゾメバルのスポーニングシーズンで大型の個体が接岸する。大型のエゾメバルは金属的な強いバイト、トルクフルで暴力的なファイトが非常にエキサイティング。その魚体は迫力があり、顔つきは厳つく、背中やお腹の盛り上がりは圧巻の一語。何尾見てもウットリしてしまう

 

 

5月中旬に産卵する

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流れ込む河川からの冷たい雪解け水により、水温の低い状態がしばらく続く。魚の活性は低下し、食いは浅い。そしてルアーを追いかける範囲が狭まる

口を使ってくれるゾーンとレンジを見つけることが大事になる。大型エゾメバルに的を絞った釣りでは、ゾーンとレンジを見つけだすまでの過程に面白さが凝縮されているといっても過言ではない。見つけたゾーンとレンジを通すためには技術が求められるのはもちろん、タックル選択も重要だ。

5月中旬から雪解けがが落ち着き、水温が上昇することでスポーニング(産卵)が始まる。そうすると魚が溜まる場所や、ルアーを追いかける範囲などに変化が表われ、それらがめまぐるしく変わっていく。そんな状況変化への対応力も求められる。

 

 

ロッド選びについて

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根ズレのしやすい縦ストラクチャー付近で釣れることが多い。テトラに乗らず安全に釣りをするには、ラインを擦りつつも強引に引っ張りだす必要に迫られる(魚をテトラ上に叩き付けることがないよう、場所や立ち位置に配慮したい)。そのため、タックル全体の強度を上げなければならない。数釣りよりも大きく重めのリグを使用するので、飛距離を出しやすく広範囲を探れる。

ロッドに関して私の理想は、ティップの復元が速く、張りが強めであること。反対に張りが弱く柔軟で追従性の強いロッドは、キャスト時に曲げることが難しく、ショートバイトの乗りが悪くなりがち。また過剰に曲がるロッドでは、アクションを加えた際にティップが力を溜め込んでしまい、予想を越えた大きなアクションになりやすいと感じる。

そこでティップに力を溜め込まず、極力引っ張った力そのままに、手でアクションを調整しやすい張りのあるロッドを愛用している。大型のエゾメバルやソイは顎が硬く、フッキング時に貫通させるパワーが求められる。ハリのあるロッドならフッキングパワーを増大させられるメリットがある。

 

 

ジグヘッドリグが基本

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ジグヘッドリグを多用する。この時季の魚はボトム付近に付きやすい。ボトムバンプのような点の釣りでも反応はあるとはいえ、どちらかというとスイミングやリフト&フォールといった横の動きが効く。となると、より姿勢が安定するジグヘッドに分がある。ワームやフックの位置が一定であること、フックが剥き出しでフッキング率が高いのもよい。

 

ワームについては以下の6つの要素を意識して選ぼう

 

①サイズ(2~5インチ)

②マテリアルの比重/p>

③引き抵抗の強弱

④カラー

⑤コントラストの強弱

⑥フラッシング

 

飛距離、スピード調整、シンカー重さ、月明かりの有無など環境や目的に合わせて対応するとよいだろう。ちなみに、リーダーの長さに関してはアプローチする場所により変えている。根ズレの心配がなければ、ノットの結束部がガイドに巻き込まない30~50㎝がキャストはしやすい。反面、根ズレの多いテトラ帯、岩礁帯にアプローチする場合、なるべく長くしている。とはいえ、ガイドに引っ掛かるなどのトラブルをふまえると1.5~2.5mが限界と感じる

 

 

ハードルアーも一手

5月以降はシンキングペンシル、バイブレーションも活躍する。どちらもリフト&フォール、ストップ&ゴー、ストレートリトリーブのアクションが、スローでも行ないやすいものを多用する。ワームとは違った軌道や浮き上がりやすさの違い、さらにアクションのバリエーションの豊富さが魅力だ。

 

 

ねらいは船道と先端

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通常はテトラや足もとの基礎ブロック、岩礁などハードボトムの近くでありながら、なおかつ水深の変化が大きい場所に大型が溜まりやすい。例として、①港の入り口の船道、②潮が巻きやすい堤防の先端が挙げられる。

一方、数釣りしやすいスポーニングに絡んでいない小〜中型の個体は、穏やかな港内の足もとにある基礎ブロックエリアに溜まりやすい。小~中型をねらう場合は、タックルのパワー、ルアーのサイズをワンランク落としてみてもよいだろう。

 

 

わずかにたるませる

基本的には横の動きに反応しやすい。繰り返しになるが、リトリーブとリフト&フォールによる釣りが主体。リトリーブではフォール中のカウントダウン、一定層のレンジキープがキモになるが、レンジキープに関しては巻いているときに“ラインがわずかにたるむ”くらいの引き抵抗を目安にしている。巻いているときのライン、ルアーを目視で確認できれば確実とはいえ、夜間ゆえ頼りになるのは手の感覚になる。各ルアーの引き抵抗を昼間のうちにチェックしておきたい。

またジグヘッドリグは根掛かりさせないよう、ラインテンションを緩めすぎないことも大切。

 

 

バイトの質から判断

バイトの出方はさまざま。刺激的なのは金属的な強いバイトだが、「コツッ……」と消え入りそうな小さな反応もある。とくに水温の低い雪解けの時季は、バイトが小さくなる傾向にある。私は、フックに到達しているような「固い感触」か、ワームのみをくわえているような「グニョッ」や「ボヨン」か、バイトの質でフッキングのタイミングを見極める。

固い感触なら即座に大きくフッキング。そのまま間髪を入れずに強引に巻く。経験上、ロッドのベリーからバットまで思い切り力を掛けないとフックが貫通しにくく、バラシの原因となりやすい。一方、「グニョッ」、「ボヨン」ならバイトがあっても動じず、そのままのスピードで巻き続け、魚の重みが乗り始めたらスイープにフッキングさせる。

なお、スポーニングしている個体はキャッチ後、母体とお腹の中の仔魚にダメージを与えぬよう、速やかで衝撃を与えないリリースを心がけたい。

 

 

影・潮止まり・反転流

左右されることは多い。晴れの場合、月明りの強さが強く影響していると思う。水の透明度も関係する要素だが、明るければ明るいほど影となる場所に付きやすい。昼間と同様、堤防やテトラなどのシェードは有望だ。水中に沈んでいるこぼれテトラやブロック、岩を発見したら、月明りの角度を見て影を探るのもよい。

潮については他魚種でも同じことが言えるが、潮止まり前後の潮の流れが変化するタイミングで釣れることが多い。また潮の向きも注視したい。漁港の先端付近は、絶えずほかの場所に比べて強い流れが発生し、堤防先端では強い反転流ができている。そうした明らかな変化に大型のエゾメバルは溜まりやすい。

なお、反転流は潮の向きによって発生する場所が変わる。港内から出る方向では堤防の外海側に、入る方向では内海側に発生する。潮の向きに合わせて釣るポイントを変えると釣果アップにつながるはず。

 

 

主な使用ルアー

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エコギア『グラスミノーM』(ナチュラルピンクウィニー) オーナーばり『カルティバ ラウンドヘッド』

使い方は『スティーズスターリングシャッド』と同様だが、スターリングシャッドで反応がないときに出番を迎える。ラウンド形状のジグヘッドと組み合わせると、水抵抗が相まってスローダウン、トーンダウンさせることが可能。テールの動きはピリピリとピッチが細かい。ボリュームやアクションの大きさという2点で差別化を図れる

 

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ダイワ『スティーズスターリングシャッド』(3.3in・ブラック) エコギア『イワシヘッド』

スポーニングが始まった際、パイロットルアーとして使っている。水噛みがよくスローリトリーブでも大きくアクションし、ボリュームもあるので広範囲の魚を呼ぶことができる。また腹部に大きなスリットがあり、バイト時に折りたたまれることで、見た目よりもフッキング性能が高い。各レンジをリトリーブ、リフト&フォールで使う

 

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デプス『デスアダー』(4in・チャートリュース) エコギア『イワシヘッド』

シャッド系ワームで反応がなくなったときに使用する。このワームとジグヘッドの組み合わせは水抵抗が少なく、飛距離を稼ぎやすいのがメリット。アクションは小さいため、魚の位置が把握できていないときは、魚を探すのに多少効率が悪くなる面はあるとはいえ、ピンポイントで食わせの釣りをしたいときに持ち味が活きるだろう

 

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ゲーリーヤマモト『ヤマタヌキ』(2.5in・ウォーターメロンブルーギル) オーナーばり『カルティバ ラウンドヘッド』

ボトムのピンポイントにしか魚がいない、または横の動きに対して反応が悪い場合に有効。パーツの少ない高比重ワームで飛距離を稼げる。障害物に当たった際、太いテールがブルンと震え、リアクションバイトを誘発しやすい。ボトムでコロコロと転がる動きにも魚は興味を示す。ショートピッチのリフト&フォール、ボトムバンプで使用

 

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デュオ『ベイルーフ シーク85S』(85㎜14.5g・ベイホワイト)

いろいろ試したハードルアーのなかでも、とくに実績が高いシンキングペンシル。風が弱くナギのような場面において、魚が浮いているときに適している。スローリトリーブでねらうのが基本だが、ハンドル1~2回転→0.3~0.5秒の間を入れるストップ&ゴーを繰り返すのも効果的。ボディー側面がフラットでフラッシング効果が高い

 

 

 

 

※このページは『North Angler’s 2023年6月号』を再編集したものです。

 

 

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