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編集部2023年12月25日

ヤマメ・アマゴ釣り/初めの一歩・渓流釣りスタートガイド:後編

ヤマメ アマゴ 河川・湖の釣り 魚種別釣りガイド

谷の妖精とも称されるヤマメ・アマゴ。繊細で難易度の高い魚と思う人もいるが、釣り方はいたってシンプル。流れに合わせてエサをトレースするだけ。ここでは渓流で初めての1尾を手にするためのプロセスをご案内!

初めて手にしたヤマメ・アマゴは誰だってうれしいものだ
 
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ポイントの見極め方

まとめ◎つり人編集部

谷の妖精とも称されるヤマメ・アマゴ。繊細で難易度の高い魚と思う人もいるが、釣り方はいたってシンプル。流れに合わせてエサをトレースするだけ。ここでは渓流で初めての1尾を手にするためのプロセスをご案内!

この記事は『つり人』2017年4月号に掲載したものを再編集しています。

◆渓流釣りスタートガイド:前編「道具とエサの選び方

ポイントの見方


 渓流釣りの基本は上流に釣り上がる。流れに対し魚は頭を上に向ける。釣り下れば釣り人やサオの影、物音に警戒しやすい。

 川の流れを大別すると瀬、淵、トロとなる。解禁初期のポイントは流れの緩い深みに多い。目安にするのは膝上以上の水深で見た目に水色が濃くなっているスポット。瀬の中にもこうした深みは点在するので、流れを細かく見ていきたい。ポイントはいくつかのパターンに分類できる。

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1、流心
 白泡が立ち流速が速い。初期のポイントにはなりにくいが、大石底の川であれば話は別だ。流心の下に魚の定位しやすい流れの緩いスポットができる。石の前に魚は付きやすく底の流れにきっちりとエサが入れば釣果は有望である。

2、ヨレ(モミアワセ)
 流れが揉み合うような感じにシワができた部分がヨレだ。流速が緩く魚が定位しやすいスポット。流れが揉み合うように見える「モミアワセ」だ。石にぶつかった流れは分かれ、石裏で流れは淀む。その下流で分かれた流れが合わさるヨレができる。英語の『Y』をイメージして流れを見ると分かりやすく、この2つの流れのモミアワセを意識して釣るとよい。

050-055keiryu-nyumon_cs6 (4)_1 水色が濃く見える深み。目を凝らすと反転流と流心の流れのモミアワセがある

3、反転流
 石裏や流心の脇には流れが逆巻く反転流が生じる。その反転流に魚が定位していることも多々ある。ここでも注目したいのはヨレである。反転流と流心の境目にも流れが揉み合うヨレが生る。エサが流れてきやすいモミアワセスポットで魚も付く。

4、落ち込み
 落差がある川相では落ち込む流れと、壺状の深みがある。いかにも魚が付きそうな分かりやすいポイントで堰堤や滝もそうである。大きく深い落ち込みほど複雑な流れが生じ、下流に払い出す流れもあれば落ち込み直下に戻るような流れもある。表層の流れの押しが強いため、大きなオモリでしっかりと底付近を探ることが大切だ。

5、カケアガリ(ウケ)
 前述の落ち込みなど、淵および深みがあれば必ずカケアガリがある。このカケアガリの前に魚は定位しやすく大型魚が付きやすいポイントである。カケアガリや石の前など、流れがぶつかる部分を「ウケ」と呼ぶ名手も多い。

050-055keiryu-nyumon_cs6 (3)_1 流れの中のどんなポイントで当たるかはシーズンによっても変わる。解禁初期ならヨレに着目

 渓流釣りの盛んな岐阜県長良川郡上の名手は、ヤマメが捕食しやすい流れを「食い波」と呼んだ。そのスポットは「ウケ」や「モミアワセ」が絡む。図示したので参考にしてほしい。

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立ち位置、流し方の基本


 ポイントへのアプローチは立ち位置が重要だ。下流から上流に釣り上がるのだが、ポイントの正面に立てると理想的。というのもミャク釣りは流れに合わせて仕掛けを通す。穂先の真下付近を釣ったほうが流れの筋から外れにくい。仕掛けを上流に振り込んで正面で底付近に馴染ませてアタリを出す。エサが底付近を流れているかどうかは目印を見る。

 オモリとエサが底付近の流れに馴染むと、目印が表層の流れよりもゆっくりと流れる。川の流れは表層ほど速く、底層ほどゆるやかだ。目印がサーッと素早く流れてしまう場合は、底流れをとらえていない。ここでオモリ選びが重要になる。仕掛けが底に馴染むまでオモリを重くするのだが、根掛かりが頻発するオモリでは重すぎる。仕掛けの太さもまたオモリを選ぶうえで考慮したい要素だ。イトが太いほど水切り抵抗が強いため重いオモリが必要だ。

 ヤマメは基本的に流下するエサを食べるといわれる。川底に落ちているエサを吸い込むようなことはない。理想のアタリは目印が止まりモゾモゾと震えるような感じで出る。これは魚の正面にエサが流れ、違和感なくくわえた証拠である。鋭くツンと引き込まれたり、スーッと横にずれるアタリは、渓魚の定位する筋からエサが外れて流れている。よって食い込みが悪くフッキングしにくい。

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エサをしっかりと食い込んでいる理想的なアタリパターン 050-055keiryu-nyumon_cs6 (5)a
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掛かりにくい悪いアタリのパターン 050-055keiryu-nyumon_cs6 (5)d
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大もののアタリ 050-055keiryu-nyumon_cs6 (5)f
050-055keiryu-nyumon_cs6 (6)_1 ヤマメやアマゴはサオの弾力をしっかりと効かせていれば浮いてくる

 アワセ方はサオを真上に抜くような感じで行なう。使うエサによってもアワセのタイミングは違う。川虫などの小さいエサであれば即アワセ、キヂのように大きめのエサを使う場合は一拍置いてから合わせるとよいだろう。

 掛かった魚は重みや引きでサイズを測る。魚が暴れないようにするには上流側にサオを倒して思いきり絞り込む。抜けると判断できるならポイントを荒らさないためにもすぐさま抜き上げたほうがよい。大型魚であれば緩い流れに導いて取る。

050-055keiryu-nyumon_cs6 (2)_1 多くの渓流ファンはこの艶やかな魚体に魅せられる

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2019/7/3

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