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編集部2022年5月21日

【マダコ釣り】根掛かりを回避しながらタコを釣る方法 前編

マダコ 魚種別釣りガイド

リグが動かなくなったところで「これは根掛かりか、タコか」と想像しながら、それまでのような大胆なズル引きから小刻みなシェイクに変えて様子見をする。岩などに挟まっていたりフックが軽く刺さった状態であれば、リグ全体を揺するようにシェイクすることでスタックが解消されるから再び大胆なズル引きを開始する。

船でもオカッパリでも基本は同じ

写真と文◎編集部

 根掛かりが避けられない釣りではなく根掛かりを避けてはいけない釣り。それがマダコ釣りである。オカッパリでも船からでもそれは変わることがない。

この記事は月刊『つり人』2021年8月号に掲載したものを再編集しています

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根掛かりを回避しつつタコを掛ける方法

 東京湾でも船タコゲームの人気がますます高まっている。入門者が一気に増え、ファンの裾野がぐっと広がった。

 今回、6月1日の東京湾の解禁日初日にお邪魔した川崎のつり幸さんでもタコ釣り人気は高まる一方で、初日のこの日は60人の予約があり、20人ずつ3隻出しという大盛況ぶり。店によれば予約はまだまだ入ったそうだが、60人で打ち切ったとのこと。

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片舷に10 人が並んで釣るほどの人気ぶり。真正面にキャストして少しでも広くボトムをトレースできるのが竿釣りのいいところだ

 

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「テンヤはともかくエギはサイズが選べません(笑)」とリリースを繰り返した木下さん

 驚くべきは圧倒的多数が竿釣りだったことだ。わずか数年でこれほどまでに釣りのスタイルが変わってしまう釣りものも珍しい。そうした流れはおそらく本場関西の明石方面から伝播してきたもので、バットが頑丈でティップが柔軟な8:2の明石調子と呼ばれるタイプのロッドが多い。

 この日ご一緒したのは、冬に横浜沖堤からのオカッパリマダコ取材でお世話になった遠藤真一さんと、エイトポッドブランドのロッド、ルアー、アイテムを一手に監修してきたメガバス社の木下丈士さん。

 遠藤さんは「ロッドもリグもロッド操作も船からでもオカッパリからでも変わらない」と話していた。そしてロッドについては、かなりソフトなティップを持つものを愛用しており、「ソフトなティップだからこそ繊細かつ大胆に、根掛かりを恐れず攻めの釣りができるんです」と話していた。遠藤さん流のタコ釣りは、ボトムをズルズル、あるいはリフト&フォールで探りながら、軽くリグをスタックさせることから始まる。

 リグが動かなくなったところで「これは根掛かりか、タコか」と想像しながら、それまでのような大胆なズル引きから小刻みなシェイクに変えて様子見をする。岩などに挟まっていたりフックが軽く刺さった状態であれば、リグ全体を揺するようにシェイクすることでスタックが解消されるから再び大胆なズル引きを開始する。

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大胆なズル引きやリフト&フォールのあと、乗りを察知したら根掛かりをほぐすように小刻みにシェイク

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さらに竿を立てながらティップを曲げていく。根掛かりか海藻かタコかを最終的にこの動作で判断していく

 

 そしてスタックが解消されたにもかかわらずロッドに伝わる重みが抜けなれば「海藻やゴミを拾ってしまったか、それともタコか」と想像しながら今度はロッドを立ててティップを大きく曲げてみる。海藻やゴミならこれで自然落下することが多いが、これで重みが抜けなければタコの可能性が高いので、立てていたロッドを前に倒してラインスラックを巻いて本アワセを入れる。

 疑わしきはアワセを入れるという方法もあるなか、「いよいよこれは本物だろう」と確信するまで本アワセを入れないのは、極力根掛かりを避けるためである。

 東京湾の神奈川寄りの多くの釣り場ではタコエギ、タコルアーのロストは相当なものになる。下手すると乗船代よりも高いロスト代になる。それを避けるためにソフトに誘える明石調子のロッドが受けているのだ。

「自分がタコをねらっているのは東京湾でも千葉県側の木更津から袖ヶ浦にかけてがメインで、神奈川側ほどはハードボトムが多くありません。だから余計にソフトなこのティップが合っていた」 と遠藤さんは語る。

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もともとオカッパリを想定して作られた『タコーレ』に対して、この『タコーレシェイク90』はボート用に開発。水切りがよく倒れにくいスリムなテール、ツインリグに対応し、わずかなロッドワークにレスポンスよく反応。デルタボディーから発せられる強烈なフラッシングとラトル音で遠くにいるタコまで引き寄せる。全10 色。左からオレンジ、キラーピンク、スイカ、G ピンクブラックゴールド(新色)、メロン、チャート、G グローシルバー、アブラミ、カブキレッド(新色)、サイマキ(新色)

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大型フック3 本、小型カンナ2 本の組み合わせでフッキング率は高くバラシは少ない。全色全フックがバーブレス仕様

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木下さんはタコーレシェイク90 を2 本セットしたツインリグ。遠藤さんはツインリグの真ん中に浮きスッテ4 号をセットする

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追従してくる紛らわしい重みのひとつに海底に残されたタコエギやテンヤがある。初日とあってたくさん回収されたが、それ以上のロストもあったと思われる。根掛かりロストを少なくするためのロッド操作とロッドチョイスは欠かせないテーマだ

 

後編「ボトムをほぐすように誘えるロッドで納得の竿頭」へ続く……


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