編集部2019年4月2日

海釣り入門に最適! ノベザオでねらうウミタナゴ&メバル :後編

メバル ウミタナゴ 海の岸釣り 魚種別釣りガイド

ウミタナゴは愛らしい。オチョボ口につぶらな目。体高のある魚体にきめ細かい鱗。ノベザオで掛ければ小気味よい躍動が癖になる。水深は2mもあればいい。

アタリを出すコツ&同じ道具でねらえるメバル釣り

つり人編集部◎写真と文

寄せエサに群がる黒い魚影は大半がウミタナゴ

ウミタナゴは愛らしい。オチョボ口につぶらな目。体高のある魚体にきめ細かい鱗。ノベザオで掛ければ小気味よい躍動が癖になる。水深は2mもあればいい。海藻があれば高確率で群れなしてキュンキュンと来る引きを入れ食いで味わえる。同じ道具でモエビを使えばメバルもヒットするのだから、春の小磯&堤防は癒しのウキ釣りパラダイスだ。

今回の記事では釣具店勤務の長谷川知教さんと林義夫さんにウミタナゴ釣りを教わっています。


◆前編「ポイントの選び方と道具立て」はこちら

この記事は『つり人』2016年5月号に掲載したものを再編集しています。

アワセ時を見極めるのも楽しみ


 海面には柔らかな春の日差しが降り注ぐ。寄せエサを撒くと群がる魚影が見えた。

「ウミタナゴですよ」

 ウキ下は1.5m。ふたりは仕掛けを投じた。間もなく、長谷川さんはウキの変化を見逃さなかった。合わせるとノベザオがキュンキュンとしなる。見るからに小気味よい引きの後で、バシャッと水面を割ったのは赤い本命である。

 一投目から入れ食い。林さんもリズムをつかむが、両者とも10㎝クラスの小魚ばかり。

ウミタナゴがエサに食いつくシーンの水中映像を「つり人チャンネル」にて公開中!

「もうちょっと手応えのよいサイズが釣りたいですね。寄せエサを撒かずに、ウキ下を深くしてジャリメを大きく付けてみましょうか」

 試みると手のひらクラスが掛かって来た。ジャリメのメリットは、エサが残りやすく同じエサで釣れ続くことだ。

a-7 ジャリメはエサ持ちがよく同じエサで3尾、4尾と釣れることも多い。ただし寄せエサに狂ってしまうと、オキアミにしか反応しないこともあるので2種類用意するのがおすすめ

07 ジャリメに変えた林さん。一回り型のよいタナゴが水面を破った

 誰でも簡単に釣れそうだが、アタリを出すにはちょっとしたコツがある。第一にウキ下をたるませない。ウキからハリまでがたるんでいると魚がエサをくわえてもウキに反応は出にくい。潮下にエサ、潮上にウキがくるように振り込み、仕掛け着水後はウキを潮上に軽く引っ張る。もちろん仕掛けやエサの流れ方を観察しないと、こうした操作もできないだろう。

「アワセが遅いとハリを飲まれます。ハリを飲んだ魚は弱り、手返しも悪くなります」

 長谷川さんのウキは一番下のゼロが海面下にシモり、真ん中のG2が水面ギリギリを漂い、上のBはプカプカと浮く。ゼロがスッと沈み、G2が消し込む直前にアワせると、口にフッキングしやすいという。

「釣りにハマるきっかけはいろいろですが、アタリを取ることの面白さを知るならウキ釣りが一番です。ウミタナゴは釣り入門に最適ですよ」

 ふたりは1時間も経たないうちにバッカンいっぱいのウミタナゴを釣りあげた。

08 入れ食いのウミタナゴ。短時間でも満たされる癒しの釣り

10 40分ほどでバッカンいっぱいのウミタナゴが釣れた

モエビを付けて日中メバル


 今度はメバルをねらうことにした。陸っぱりのメバルといえば夜の釣り。だが、長谷川さんはモエビを使えば日中でも釣果は手堅いという。

「メバルをねらうなら根際にモエビを漂わせます。モエビを使うとウミタナゴは釣れず、なぜかメバルばかりが食ってきます」

a-8 モエビは日中でもメバルが当たる特効エサだ。ウミタナゴの道具をそのまま使って、エサを変えればOK

 長谷川さんは偏光グラスを掛けて根際を観察。小型のメバルが1尾、2尾と確認できた。

 ウミタナゴと同じ道具立てにモエビを付ける。ウキ下は1.5m。根際に仕掛けを入れると、ウキはトロトロと沖に向かって流れ、一気に消し込んだ。鋭い引きでノベザオを曲げたのは15㎝ほどのメバルだった。

「モエビの威力、恐るべしですよね(笑)」

 小ぶりのメバルだったため、長谷川さんはウキ下を40㎝ほど深くした。再び根際を探ると、根掛かりしたのかウキが斜めにシモっていくが、そのまま放置する。

「根がオーバーハングしていますから、その中にメバルがいるかもしれません。モエビを根の上にしばらく置いてようすを見てみましょう」

11 モエビをエサにすれば日中でもメバルは好反応。根をタイトに探るのが勘所

 そのうちウキが不自然に引かれた。聞くとグングンと手応えを得たが、根に潜られた。長谷川さんは落ち着いてサオを前に突き出す。テンションをじわりと掛けていると、根に張り付いた魚は泳ぎ出した。すかさずサオを絞って浮かす。今度は手のひらからはみ出るくらいの黄金の魚体が躍り出た。

12 黄金のメバル。春告魚の異名のとおり春は好機である

 4時半の時報が鳴った。長谷川さんいわく太陽が水平線の間際に来るころから数時間はクロダイ・メジナのゴールデンタイムという。ウミタナゴやメバルと日中に遊んだら、夕マヅメは大ものと一発勝負もありだろう。

 最後に長谷川さんは、「メバルが美味しいのはもちろん、ウミタナゴだって調理しだいです。三浦の人は水分が多いので、素焼きしてから煮るか、揚げてから煮ています。こうすると身崩れしにくくて旨いですよ」と教えてくれた。ウミタナゴの型がよくなるのは4月以降というから、ノベザオを片手に小磯を探訪してみよう。


2019/4/2

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