円安・物価高が市民を苦しめる昨今、車釣行のアングラーを最も悩ませているのはガソリン価格の高騰ではないでしょうか。新作ルアーを買わずとも釣りはできますが、ガソリンを焚かずして釣りには行けません。そこで、私が1年あたりガソリン代を10万円も浮かせたウルトラCをお教えしましょう。
まずはタイヤに手を付けろ!
文◎谷川駿介
円安・物価高が市民を苦しめる昨今、車釣行のアングラーを最も悩ませているのはガソリン価格の高騰ではないでしょうか。新作ルアーを買わずとも釣りはできますが、ガソリンを焚かずして釣りには行けません。そこで、私が1年あたりガソリン代を10万円も浮かせたウルトラCをお教えしましょう。
筆者プロフィール
谷川駿介/1990年生まれ。千葉県出身・在住。月刊『Basser』副編集長。バスフィッシング歴は20年。釣りだけでなく、車・ファッションなどアメリカ文化をこよなく愛する33歳。アメリカに行ったことはない。
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アメリカが好き
バス釣り雑誌『Basser』で副編集長を務めているタニガワです。本題の前に、私の個人的な話に少々お付き合いください。
私はバスフィッシングをはじめとしたアメリカ文化を愛しています。好きな漫画キャラは刃牙シリーズのビスケット・オリバやアベンジャーズのキャプテン・アメリカ。好きな格闘家はドン・フライ。学生時代から『2nd』『Free & Easy』といったアメカジ系のファッション雑誌を読み漁り、イーグルスの『ホテル・カリフォルニア』で涙を流し、瓶コーラを常飲しているステーキ野郎。それが私です。そんな私が最も愛しているのが「アメ車」。つまりアメリカの車です。
アメ車好きになったキッカケは、先輩からシボレーのタホというフルサイズのアメ車を譲ってもらったことでした。
当時私は東京でひとり人暮らしをしていて、愛しのタホちゃんは千葉の実家近くの格安駐車場に停めていました。つまり遠距離恋愛だったのです。
そんなときに観た映画『グラン・トリノ』で目が覚めました。主人公のクリント・イーストウッドが庭先に置いた愛車を眺めながら、「なんて良い車なんだ……」と満足げに酒をあおるシーンに衝撃を受けたのです。愛車とともに暮らせない人生なんて! すぐに都内のアパートを引き払って地元の駐車場付きマンションに引っ越し、車との共同生活をスタートしました。
クリント・イーストウッド監督&主演の『グラン・トリノ』。主人公が愛する車を通して、「人生とは、そして男とは何ぞや。どう生き、どう死ぬのか」を少年に伝えていくストーリー。見たらアメ車に乗りたくなります
しかし、「綺麗なバラには棘がある」とはよく言ったもの。1996年製のタホちゃんはまぁよく壊れました。車検のたびにあちこち修理で見積もりが40万とかもザラ。結果、維持が厳しくなり、4年間乗って泣く泣く下取りに出しました。ただ、最愛の車を「壊れやすいから」なんていう理由(これこそアメ車の愛らしさ)で手放したこの判断は、私の人生における2大トラウマのひとつとして心に傷を残しています(もうひとつは1回手を繋いだだけで初恋の人にフラれたこと)。
その後国産のコンパクトカーに乗り換えたのですが、アメ車の恋しさのあまり精神を病み、深夜に路側帯に突っ込んで廃車。「やっぱりアメ車に乗りたい」と、現在の2008年式フォード・エクスプローラーにたどり着きました。車格としてはフルサイズには一歩及ばないものの(ランドクルーザープラドと同じくらい)、排気量は4600㏄、そして何よりV8エンジン搭載と、イッツ・アメリケンを存分に感じさせてくれます。
か、かっこいい……。見てください。この狂おしいほどイケてるボクの愛車、フォード・エクスプローラーを! 個人的に、これくらいの年式までの少しもっさりしたデザインのアメ車が好き。でも、今回の主役は車じゃないんです
燃費はどうにかならんのか
そんな新たな恋人・エクスプローラーちゃんですが、ひとつだけ問題がありました。それは燃費。中古で購入した際の燃費は街乗りだとリッター4km、高速でも8kmほどと憤死レベル。
「燃費を気にするやつはアメ車に乗るな」
僕もそれにはおおむね賛成なのですが、仕事で使うとなると話が別。取材で乗った分のガソリン代は会社に経費として請求するわけで、レンタカーを借りるよりは安上がりだとしても、印象は最悪なわけで……。「なんだこの燃費の悪い車は。何とかならんのか」とお𠮟りを受けるわけで……。
とはいえ、アメ車に乗ることは私の人生において極めてプライオリティが高いので、ココは譲れません。ごめんなさい。ですがその分、せめて少しでも燃費をよくするためにできることは全部やろうと思いました。
思い切ってATオイルを交換したり、吸気系のクリーンアップをしたり、急発進・急ブレーキをしないよう運転に細心の注意を払ったり……。
そんな取り組みのなかでも、特効薬的効果を見せたのがタイヤの交換だったのです。
選んだのはトーヨータイヤの「プロクセスCL1 SUV」。静粛性と燃費性能に優れているとの触れ込みに加え、何より他メーカーの同サイズのタイヤに比べてかなり価格がリーズナブル! より安くしたいなら韓国や台湾製といった選択肢もありましたが、やはり国産メーカーが安心です。
トーヨータイヤの「プロクセスCL1 SUV」。大型SUVのタイヤ(エクスプローラーは18in)はかなり高額なのですが、このタイヤはビックリするほどリーズナブル。値段に惹かれて買ったのですが、本当に驚いたのはその後でした……
中古で車を買った際のくたびれたオールウェザータイヤから履き替え、いざ運転。次の瞬間には「うわ、すっげ」と声が出ていました。
まず、とにかく静か。ある程度の速度で走っていると聞こえてくるはずの「ゴーッ」というタイヤのロードノイズが聞こえてこない。時速100㎞を越えても静かで、助手席の人とひそひそ声で会話ができるほど。このおかげで、取材時のドライブがぐんと楽に、そして楽しくなりました。
調べてみると、エクスプローラーのメーターに記録された1年間のドライブタイムは660時間オーバー。つまり1年のうち約1ヵ月間も車を運転している計算です。これだけ長時間にもわたるドライブの時間を快適にするということは、人生が豊かになることと同義なのです。今では往復1000kmの琵琶湖取材もラクラク。むしろ片道300kmくらいないと物足りなくなってしまった自分がいます。
そして何より燃費性の改善です。「やたら惰性で車が進むな」という感覚は気のせいではありませんでした。なんと、燃費が高速走行で1.5km/Lほど改善していたのです(パチパチ)!
「たった1.5km?」
そう思ったアナタ、冷静に考えてください。リッター30km走る車が31.5kmになるのとはワケが違うんです。リッター8から9.5kmの燃費向上率は約19%。これはトンデモないインパクトです。ちなみに、ワタシは公使で年間3万km走行しているので、単純計算すると1年あたり10万円ガソリン代が浮きます(※これはあくまで私の車とその使用状況における結果であり、すべての方に同程度の効果を約束できるわけではないのであしからず)。毎年ステラが買える!
ということで、常軌を逸したガソリン価格の高騰が続く昨今、ガソリン代が気になって釣行を控えてしまっている方がいましたら、ぜひタイヤを「プロクセスCL1」に交換してみてください。とくに、私のように状態のよくないタイヤからの履き替えなら、その違いがモロに体感できるはずです。タイヤでここまで変わるのか!と感動すら覚えるはず。
ちなみに、舗装道ではなくオカッパリでオフロードにガンガン突っ込みたいアングラーや、バスボートけん引したいアングラーの方にはオフロードタイプの「オープンカントリー」がオススメ。ホワイトレターもラインナップされていて、車の見た目がグッとかっこよくなりますよ。
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