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編集部2021年9月25日

シーバス用ビッグベイト『コノフラット』開発の舞台裏 後編

シーバス-川 シーバス-海 釣りの仕掛け集

一貫した自社生産スタイルでどこよりもプロト制作に恵まれた環境にあるにも関わらず2年もの制作期間を経て、ようやく完成した渾身のビッグベイト『コノフラット』。その全貌をDUO社CEO&チーフデザイナーの安達政弘が本音で語る。

フラット系ジャークベイトの新たなるスタンダード

 一貫した自社生産スタイルでどこよりもプロト制作に恵まれた環境にあるにも関わらず2年もの制作期間を経て、ようやく完成した渾身のビッグベイト『コノフラット』。その全貌をDUO社CEO&チーフデザイナーの安達政弘が本音で語る。

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条件は誰が使っても釣れるルアーであること

 ルアーメーカーとして気になる部分は、マーケットの存在であり規模であり、何より売れるルアーであることは当然だが、それに達するためには誰が使っても釣れるルアーであることが条件だという。

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DUO/コノフラットは195㎜、約75g。ウエイトはセンターバランスで水平に浮くフローティングモデル。高強度クレンスイベル仕様。フックは#3/0の細軸、2フックを採用している。カラーは未定。この秋発売予定

「これはトップウォーターじゃないんで、水面下でキレイにドッグウォークさせるのがねらい。しかも、ビギナーの方がちょんちょんやるだけで、ギランギランってダートするようにしないといけない。棒巻きするとS字に泳ぐ。誰でも動かせるように、どれだけイージーにできるかっていう、そういう作りのルアー。だから、特に何か新しいっていうわけでもない。ボディ形状もいろいろ試した。ラウンドも作ってテストもした。それもよく釣れたんだよ。でも、どっちがいいってなった時に、やっぱりフラットのほうが結果はよかった。テストして、ここはこうでなきゃダメだよねっていう要素がいくつかわかってきて、いちいち形に意味があって、この最終型に行き着いて今に至る。ヨーロッパにいっぱいあるフラット系のジャークベイトをDUOが作るとこうなるよってルアーが完成した。結局2年ぐらいかかったね」

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民間でこの規模の水槽は日本一かもしれないDUO社のスイムテスト水槽。長さ20m、幅3m、水深4.5mのプール。厚さ200㎜のアクリル板を使用


 195㎜、約75gの『コノフラット』。東京湾でのオフショアゲームでテストされ、一応オフショア用として作られたが、今の時代、陸っぱりでも問題なく使えるスペック。

「サイズは『ビッグバンディット』と合わせたわけじゃなくて、コノシロを考えるとこうなった。どうしてもタックルに合わせていかないといけない。硬めのベイトタックルで快適に使えるものじゃないとね。釣れるルアーはもちろんだけど使いやすさも重要。ある程度、タックルもルアーも快適性を追求していかないと皆さんに使っていただけないですから。主流は70~80gだから。100gを超えると、さすがに投げるの大変だもんね」

 今やビッグベイトシーバスが定着し、陸っぱりでの使用も視野に入れるアングラーも多いはず。一般的にフラットサイドは飛距離が出ない傾向にあるが、小規模河川もフィールドに入るため問題はないだろう。

「ウエイトがセンターバランスでフラット系だから飛距離は出ない。ボートシーバスなんて、ポイントまで連れていってくれて6ft台のベイトロッドで20~30m投げればゲームは成立するからね。スピニングの硬いロッドでPE2号とかでやったら60~70mは飛ぶと思うけど試したことはない。このルアーには、バラシを軽減するためにクレンスイベルを採用してるんだけど……俺は本当は嫌だったんだけどね、どうしてもテスターの人がいいって言うから……。俺の理論では、フックが1本だとスイベルはいいと思う。ただ2フックだと違ってくる。ダルマピンだとフックが回る限界に達するまでに、もう1本のフックがどこかに掛かるからスイベルが必要ないと思ってる。だから、尻にワンフックとかトラウトみたいにグルグル回る魚にはスイベルはいいと思う。必要性があるかって言われたら絶対とは思わないけど、プラス面が少なくてもマイナス面が少なければ採用する積み重ねは確かにある。モノ作りってそういうもんじゃん。そして、クレンサルカンって飛距離が出ないのよ。飛距離を求めるなら使わないから。お尻はダルマピンにしたほうが飛距離は出る。5%は変わってくる。お尻はすごい空気抵抗が大きいからね。スイベルにするとお尻も太くなる。飛距離を求めるなら形状も重要。お尻は尖ってるか、フックがないか(腹側へズラす)だね」

 ということでボートシーバスを完全に意識して作られているが、ぜひ、陸っぱりでもチャレンジしていただきたい。

「使い方としては、水面下をドッグウォークさせて止めて浮かせる。浮かせた時に食ってくることが多い。引いてる時は、後ろでギラギラ(ダートに合わせてチェイス)してるだけで、あまり掛からない。これはフローティングだから、東京湾でもマーケットができてるけど、シンキングだとこういうタイプは日本ではうけないと思う。ブラジルだったらうけるかもしれないけど……」

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『ビッグベイトシーバス』
 一度はこれでシーバスを釣ってみたい──。 潜在的にこの釣りに憧れているアングラーの数は多い。そして実際にシーバスを引っ張り出す潜在能力の高いカテゴリーがビッグベイトシーバスゲームだ。 どんどんサイズアップしていくビッグベイトもあれば、スタンダードな方向へライト化していくビッグベイトも動き始めた。今、もっとも最先端であり熱いゲームがここにある。

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