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テナガエビ、コイ、ナマズ、ウナギ釣り/朝から夕までたっぷり遊べる多摩川

おすすめ時期:6~7月

編集部◎レポート
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これから好機を迎えるテナガエビの季節には、他の川魚たちも活気づく。朝から夕マヅメまで1日完全燃焼プランで大都会の川を遊んでみるのはいかが?

この記事は『つり人』2016年8月号に掲載したものを再編集しています。

ターゲット豊富な多摩川


 世界有数の大都市である東京や神奈川の川崎市を潤す多摩川。人間の生活が近い河川だが、たくましい自然も見られる。70年代の高度経済成長期には、「死の川」という不名誉な呼ばれ方もしていたが、今では天然アユのソ上も見られる河川に生まれ変わり、自然環境は激変している。

「私は多摩川で主にカープフィッシングを楽しんでいます。中流域では60~70㎝の数釣り、汽水域まで下ればメータークラスの大ものまで釣れる魅力的な川です。コイ以外にも、シーバス、テナガエビ、マルタウグイ、ナマズ、ウナギなどターゲットが豊富なのも魅力ですよね」とは川崎漁協の藤田和弘さん。本誌や姉妹紙『Carp Fishing』にもたびたびご登場いただいている。これからの時期、多摩川をよく知る藤田さんに楽しみ方を聞いてみたところ、 「朝テナガ、昼コイ、夕マヅメにナマズ&ウナギの完全燃焼プランはどうでしょうか?」との提案があった。ということで、朝から夕マヅメまで藤田さんに多摩川を案内していただいた。

120-123tamagawa_cs6 (15)藤田さん(右)に加え多摩川をよく知る川崎漁協の山崎充哲さん(左)も助っ人で駆けつけてくれた

障害物周りがねらいめ


 まずテナガエビからスタート。向かったのは実績の高い多摩川大橋下のポイントだ。テナガエビは夜行性のため、日中は陰になる障害物周りがポイント。橋下は大小のゴロタ石、スロープ状の護岸、消波ブロックといったテナガエビの隠れ家となる要素を数多く持つ1級ポイントが続く。この日は長潮で干潮が6時56分、干潮が12時37分という潮回りだった。釣り場に到着した頃はちょうど下げいっぱいであり、岸際から1mほどに干潟が広がっていた。

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120-123tamagawa_cs6 (2)_1 120-123tamagawa_cs6 (3)_1 エサはアカムシ。チョン掛けでOK

120-123tamagawa_cs6 (4)藤田さんはシモリウキを使用


120-123tamagawa_cs6 (5)仕掛け類一式。ミチイトは1号前後、使用するガン玉はB ~ 2B、自動ハリス止メ、エビバリ2 号前後、玉ウキ

120-123tamagawa_cs6 (6)サオは1・2~2m のノベザオを何本か用意し、ポイントに合わせて使い分けるのが理想


 テナガエビのポイントは岸際の障害物周りに集中するため、サオは1・2~2mの短めのノベザオでOK。長さの異なるサオを数本用意し、釣り場に応じて使い分けていくとよい。1本で数通りの長さで使えるズームロッドがあると便利。仕掛けは玉ウキやシモリ仕掛けが一般的。テナガエビ釣りでは、ウキやシモリは水面下数センチまで沈ませて使う。ウキの浮力をなくすことで、エビが食った時の違和感を半減できるのと、風や水流による影響を軽減できる。ウキの浮力を殺すといっても、重すぎるガン玉をセットするとオモリが抵抗になるので、ゆっくり沈むくらいにしておきたい。ハリは専用のエビバリ2~3号を用意すればOK。シーズン初期は釣れるテナガエビのサイズが小さいので1号もあるとよい。エサはアカムシやキヂを使う。

120-123tamagawa_cs6 (8)シモリウキや玉ウキは水面から数センチ沈ませる

早アワセ厳禁


 下げいっぱいの時間であったため、藤田さんは沖めをねらえるようにやや長めの1・8mのサオにシモリ仕掛けをセット。アカムシをハリに付けて釣り始めた。ゴロタが入ったガレ場の石の陰に仕掛けを投入。するとすぐにシモリウキに反応が見られた。だが、このタイミングで合わせてはいけない。このシグナルはテナガエビがハサミでエサを挟んでいるもの。ここで合わせても乗らないことが多いので、このアタリは見送ること。少し待ちシモリが横にスライドし止まると、テナガエビが安全な隠れ家にエサを運び、エサを食べ始めた合図だ。ここで少し呼吸を置いてからゆっくりとサオを聞き上げるようにする。上手く食い込んでいるとテナガエビ特有のキックバックが手もとに伝わってくる。

120-123tamagawa_cs6 (7)消波ブロック帯の陰をねらう藤田さん

120-123tamagawa_cs6 (1)_1 小型に混じってジャンボテナガもサオを絞ってくれた

120-123tamagawa_cs6 (9)ハリを外す時はピンセットを使うとエビへのダメージが少ない

 藤田さんもじっくりと食い込みを待ち、ゆっくりと聞き上げてみたが、途中でバレてしまった。振り込み直すとすぐに反応が見られた。タイミングを見計らって聞き上げてみると今度は上手く乗り、小気味よい引きを楽しんでいる。「このサイズじゃなかなか食い込みませんね(笑)」とまず掛かったのは可愛いサイズのテナガエビ。この後も数尾を追加し、ゴロタ帯から消波ブロックに移動すると立派なオスのテナガエビがヒットである。「このサイズが来るとうれしいですよね!」と藤田さん。お昼までサオをだし、この日は20尾ほどの釣果であった。6月下旬になれば、良型の数釣りが楽しめるだろう。

120-123tamagawa_cs6 (11)この日一番の大もの。6月末くらいにはこのサイズがもっと楽しませてくれそうだ

日没前30分にアタリが集中


 午後からはコイをねらいつつ、夕マヅメからウナギ、ナマズをねらうプランだ。川崎漁協の山崎充哲さんも合流し、今回は中流域の二ケ領上河原堰堤下からサオをだすことにした。ウナギといえば、汽水域だが、山崎さんの情報によると、二ケ領上河原堰堤下でもウナギの釣果が上がっているとのこと。また、「この辺りはウナギのほかにナマズやコイなどの魚も豊富なので、キヂをエサにぶっ込んでいれば楽しい釣りができるのでは?」 とのアドバイスもあった。そしてなにより、「水がきれいな中流域で釣れたウナギのほうが絶対に美味しいはず!」ということになった。

120-123tamagawa_cs6 (12)ウナギのアタリを静かに待つ


 15時に釣り場に到着。左手から分流が流れ込む場所に釣り座を構えた。分流と本流が当たるエリアをねらう。

 仕掛けはミチイトに中通しオモリ10号を通し、ヨリモドシを接続。その先にウナギの1本バリをセットしたシンプルなもの。エサは太めのキヂとドバミミズ。今回は特エサとして山崎さんが昨年釣って冷凍したアユを持ってきてくれた。あのスイカの香りはウナギに効くという。

 1人2本ずつサオをだし、1本はキヂ、もう1本はアユをセット。「サオ3~4本先からカケアガリになっていて、そこがねらいめ。遠投は不要だよ。ウナギは岸近くを回遊するからね」と山崎さん。

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120-123tamagawa_cs6 (17)ハリはオーナー『デカパック 糸付うなぎ・アナゴ』の12号、オモリは中通しの10号を用意

120-123tamagawa_cs6 (16)120-123tamagawa_cs6 (18) エサはマルニチ『熊太郎』と『大関』を用意。通し刺しでハリスのほうまでこきあげてセットすると外れにくい

 それにならって、仕掛けを投入。するとすぐにアユをセットした藤田さんのサオにヒット。「え、もうウナギ!?」とサオを手に取るとコイであった。徐々に日が落ちていき、暗くなり始めると水の中が騒がしくなってきた。アユをセットしたサオに再びアタリ。今度は激しく頭を振る引き。良型のナマズであった。その後もコイ、二ゴイと続いた。

120-123tamagawa_cs6 (19) 120-123tamagawa_cs6 (20)山崎さんのアユのセッティング方法。2 本バリにして背にハリを通している。1本バリの場合は縫うようにセットすればOK

120-123tamagawa_cs6 (13)藤田さんの投げザオを満月に曲げて疾走

120-123tamagawa_cs6 (14)アユエサにヒットしたのは60 ㎝クラスのコイだった

 いったんアタリが止まると今度は山崎さんのリールのスプールがゆっくりと反転。さきほどのアタリとは雰囲気が異なる。「ウナギか?」と期待が高まり、イトを送って食い込みを待ってみたが空振り。今度は藤田さんのリールのスプールからジワリとラインが引き出された。こちらもコイ、ナマズ、二ゴイとは違うアタリ。タイミングを見計らってサオを手に取ると今までと異質な引きを感じた後、残念ながら根に潜られてしまった。

「今のラインの出方はウナギっぽいなぁ~。根に潜ったところも怪しい」と山崎さん。その正体は釣りあげてみないと分からないが……。「悔しいですね……私もウナギだっと思いますので、ぜひリベンジしたいです。普段はボイリーでコイ釣りをしていますが、キヂなどを使ってブッコミ釣りをすると新鮮で面白いですね。そして改めて多摩川の豊かさを実感しました」と藤田さん。最後に悔しい思いをしたはずなのに、どこか清々しい雰囲気であった。

 梅雨時から夏にかけて面白くなるテナガ、ウナギ、ナマズに年中楽しめるコイ。この夏はどこか1日を使って多摩川で完全燃焼してみてはいかがだろうか。

120-123tamagawa_cs6 (21)サオ置きごと倒す強烈な引きの正体は良型のナマズであった

120-123tamagawa_cs6 (3) ●首都高速2号目黒線・荏原ICを下りて第二京浜(R1)を直進。多摩川大橋を渡り御幸公園交差点を左折。50m ほど先のY字路を左折し川崎総合科学高校前を左折し、回り込むように河川敷へのゴルフ場駐車場へ(駐車場の利用時間は6~19時。前後することがあるので注意。定休日:第1、3、5火曜日)
問合先●川崎漁協菅支部(℡044・933・3220)


  
 

 

世界的な大都市を流れる川の生き物たちが織り成す「東京ネイチャー」に一人の写真家が迫る、10年の歳月をかけた奇跡の撮り下ろし作品。 世界遺産にも劣らない生命の神秘と力強さ、多摩川の素顔を写し切った大傑作。

 

Tamagawa 東京ネイチャー

著者:津留崎 健




























2017/6/25

最新号 2018年1月号

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