本格的な回遊が始まると1人30尾以上の大量も期待大!
初夏から始まる大山沖の吹き流し釣り
レポート◎伊藤 巧
本格的な回遊が始まると1人30尾以上の大量も期待大!この記事は『つり人』2019年8月号に掲載したものを再編集しています。
イサキの序盤は型揃いの数釣り
春が過ぎて伊良湖沖のメバルが終わると、いよいよ南知多ではアジにサバ、そしてイサキの出船が始まる。特に初夏のイサキは丸々太った40㎝クラスが釣れるとあって人気が高い。大きく天候が崩れるタイミングで大山沖に姿を見せることが多く、今年は5月中旬の大シケ後に大規模な回遊が期待されたが、大方の予想を裏切って群れは回ってこなかった。本格的な回遊が始まった直後は1人30尾以上の大釣れが見込めるとあって、Xデーを捉えようと大勢のファンが足しげく通っている。5月28日、伊勢湾の船釣りに精通するフィッシングドラゴンズの佐伯美登志さんが、イサキの第一陣をキャッチしようと師崎港出船の七福丸に乗り込んだ。午前5時半に師崎港を出た七福丸は、1時間半ほど走って大山沖を目指した。
ちなみに南知多の遊漁船ではスタイルが異なる2つのイサキ釣りが行なわれている。1つは根や漁礁の潮上に船を架けるカカリ釣り。大もの乗り合いとしてラインの太さに制限はなく、マダイやヒラメ、ブリなども釣る。そして4号未満のハリスを用いる流し釣り。こちらは手軽に楽しめるのが魅力で初心者におすすめの中もの乗り合い。今回は中もの乗り合いを選択。イサキが本調子になるまでは前半戦でアジやサバを釣り、お土産を確保してからイサキ釣りに転進するスタイルで行なわれている。


裏切らないアジはサビキ釣りで一荷
大山沖の水深70mに到着して、まずはドウヅキ仕掛けのサビキ釣り。指示ダナが底のすぐ上だったので、素早く仕掛けを底近くまで下ろして大きくシャクり、アミエビを効かせながらスローに5mほど巻き上げていく。すぐに佐伯さんのサオ先が激しく叩かれた。アジは裏切らない。一流し目から船中のあちらこちらで連掛け。型も大きいものは30㎝を超える。慎重に取り込んだ佐伯さんは、手早く締めてはクーラーに仕舞っていった。3時間でアジを30尾ほど釣ったところで、水深40 mのポイントに移動。片テンビン仕掛けに結びなおし、吹き流し釣りでイサキをねらう。すぐさまサオが絞り込まれ、鋭い突っ込みを見せてイサキらしき魚がヒットしたが、残念ながら巻き上げの途中でハリス切れ。かなりのサイズだっただけに悔やまれる。
トモに入った中では断トツの釣果を上げていた佐伯さんに釣り方のコツを伺うと「普通は指示されたタナに電動リールの表示を合わせていると思いますが、使用タックルや仕掛けのレイアウトなどを考慮しないとタナからズレている可能性があります。周囲が釣れているのにアタリが遠い時は疑ってみてください。魚は常に上を見ているので、とにかく指示ダナよりも仕掛けが下がらないように注意することが大切です」と返ってきた。少なくとも回遊しているタナよりも上に仕掛けがないとチャンスは大幅にダウンするそうだ。
こうしてイサキのヒットを待ちながらアジの数を伸ばし、12時半の沖上がりを迎えた。「今日がXデーになるかと読んでいたんですけど、イサキの回遊はもう少し先のようですね」とサオを置いた。なお、惜しくも回遊に恵まれなかったイサキだが、荒れが治まった30日から上向き、6月上旬の時点でサオ頭は30~40㎝のツ抜けを達成している。数が釣れだす7月にはイサキ専門で出船しているはず。主役は遅れて登場するというが、何とも焦らされたイサキの回遊。たまった鬱憤を7月に晴らしたいところだ。





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