コイ釣りファン待望の春がやってきた。あちこちでコイが乗っ込み、大型の釣果が聞かれるようになる。都市河川である鶴見川でも春は大型を釣りやすい時期だ。
障害物をタイトにねらえ
森田光昭◎レポート
レポーター=森田光昭
昭和36年生まれ。神奈川県伊勢原市在住。京浜大鯉倶楽部所属。自作ボイリーをメインにコイ釣りを楽しむ。エサ作りやリグ作り、ポイント捜し、攻略法などあらゆる面でオリジナリティーを重視している。一生懸命楽しむことを信条とする
この記事は『つり人』2016年6月号に掲載したものを再編集しています。
水路からガレキの山が広がり、コイの付き場になっている
コイ釣りファン待望の春がやってきた。あちこちでコイが乗っ込み、大型の釣果が聞かれるようになる。都市河川である鶴見川でも春は大型を釣りやすい時期だ。しかしながら、この川はかなり上流まで汽水域となるため、藻は見られない。そのためコイはストラクチャーなどに産卵しているようだ。今回紹介するポイントは、すぐ近くにそんな場所を控えた、産卵待機の個体がいる可能性が高い場所だ。
場所は鶴見川に架かる末吉橋の下流にある水門付近になる。すぐ上流の末吉橋周辺は浅場が広がる中にガレキや障害物が多く沈み、人工的なストラクチャーもある。都市河川の産卵場所としての条件を備えている。
その下流にあるのがこの水門ということだ。水門の上手あたりから少しずつ深くなっていくが、その中でもこの水門付近の地形は独特だ。
水門のすぐ下手脇に大きなガレキの山があり、その下には二列の杭が並んでいる。ガレキの山によって水路状になっており、産卵を待っているコイにとって、エサ場としては恰好の場所だ。またガレキ下手の杭付近は流れの変化によって多少浅くなっており、ここもエサ場になりうる。
決して広いポイントではないので、水門内に続く水路に1ヵ所、ガレキと杭の間に1ヵ所、そして杭付近のヘチに1ヵ所の合計3ヵ所しかねらえる場所がない。そのため、最大でも2人しか入ることができない。
カカリを避けるのではなく、カカリのすぐ際をねらいたい。これができれば結果につながるはずだ。サオのそばで待機してすぐにサオを取れるようにして待ちたい。
また少し深い場所であるため、サオをだすタイミングも重要だ。潮位が高いと水底は比重がある海水の層になっており、アタリは遠くなる。時合は短いが、干潮時にサオをだすのがよいだろう。足場が高いことにも注意が必要。特に潮位の低いタイミングでアタリが出る場所だけに、タモの柄は最低でも3mのものを用意したい。
交通●環八通りとR1(第二京浜)の交差点を川崎方面へ。多摩川、鶴見川を渡って下末吉交差点を右折。上末吉郵便局前交差点付近のパーキングへ。ポイントまで徒歩5分。
問合先●キャスティング鶴見駒岡店(℡045・584・7201)