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メジナ、カワハギ、カサゴ釣り/神奈川県足柄下郡/真鶴半島周辺

ベテランもファミリーも楽しめる都心近郊釣り場

レポート◎上坂哲史
078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (39) 上ものの実績場として定評のある「カワウソ」でサオをだす小澤淳さん。メジナ釣りの全国大会に出場したこともあるエキスパートだ



この記事は『つり人』2017年6月号に掲載したものを再編集しています。

磯釣り道場


 サクラの開花とともにグッと春らしさが増してきた関東エリア。厚手のウエアでは汗ばむ陽気の日もあり、魚たちも活発にエサを追うようになってきた。GW、そして夏に向け、陸も海も衣替えの季節を迎えているようだ。

 さて、今回ご紹介するのは神奈川県の西部に位置する真鶴半島。半島は荒々しい岩場とゴロタ浜で形成され、良質の釣り場を提供してくれている。周辺には岩港、真鶴港、福浦港と3つの漁港があり、そのうち真鶴港と福浦港は釣りをすることが可能。ともに有料駐車場とトイレを完備しており、足場もよい。真鶴半島は気軽なファミリーフィッシングから本格的な磯釣りまで楽しめる、懐の広いフィールドといえるだろう。

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (41) 真鶴の夜明け。春の陽光が景色を朱色に染める。胸が高鳴る一瞬だ

 今回、真鶴の釣り場を案内してくれるのは、神奈川県相模原市に店舗を構える「フィッシング相模屋上溝番田店」の小澤淳さん。湘南で生まれ育った小澤さんは幼少時から釣りが大好きで、学生時代から磯のクロダイ釣りにのめり込み、メジナ釣りではグレマスターズの全国大会にも出場した猛者であり、船釣りなど多彩な釣りに精通する人である。

「お店の客層は、磯釣りやルアー、アユの友釣り、渓流、ヘラブナ、そして船釣りとさまざまです。磯釣りのお客様で真鶴に通っている方は多いですね。首都圏に近い場所でありながら本格的な釣りを楽しめるのが最大の魅力です。今も昔も、真鶴は磯釣りのイロハを学ぶ道場的なイメージがありますね」

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (51) 真鶴半島のシンボルでもある三ツ石。先端部は周辺随一の大もの場だが、潮が満ちると入磯経路である手前のゴロタ帯が水没するため注意が必要

 小田原から下田に二級国道135号線が開通したのが昭和28年。当時は現在のようなバイパス道もなく、舗装などの整備も未熟であったため、関東近県の釣り人にとって伊豆半島は遠い釣り場であった。その点で真鶴半島は身近な釣り場であったのだろう。

 相模湾へ南東向きに突き出た半島は、どの方向から風が吹いても必ず風裏があるのも魅力。半島の周囲は急峻な崖であるため、一部の場所は入釣ルートに危険な箇所が存在するが、大部分は遊歩道を含めてしっかりとしたルートがあり、駐車スペースから楽にアクセスできる。

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (40) 番場浦駐車場に磯場への下り口がある。カワウソへは約10分の道程。入磯ルートにはさほど危険な箇所はない

一投目から本命がヒット


 釣りものは、メジナやクロダイ、イシダイといった磯魚を筆頭に、カサゴ、ムラソイなどの根魚、アオリイカ、カワハギなどが代表的なところ。半島北側の琴ヶ浜の沖には砂地が広がっており、投げ釣りでシロギスをねらえる。変化に富んだ地形は、四季を通じて釣りものには事欠かない。

 半島先端に位置し、真鶴の象徴ともいえる「三ツ石」は、かつて60㎝オーバーの尾長メジナが釣れた実績があり、外洋性のヒラスズキもねらえる一級ポイント。先端の岩場へ続くゴロタ帯は根魚の宝庫だ。ただし満潮時には入釣ルートが水没するため、三ツ石へ釣行する際は潮位に注意すること。

 取材当日、小澤さんが選んだのは半島の先端から、やや南岸に回り込んだ「カワウソ」という磯。足もとから水深があり、メジナなどの上もの釣り場として定評のある場所だ。これ以外にもブッコミ釣りでねらうカワハギの穴場であり、小澤さん自身は、アオリイカの泳がせ釣りでよく通った場所とのことだ。この日はメジナをメインとするウキ釣りでねらうことにした。

 まだ水温が上がりきらない4月中旬とあって、エサ取りが少なく釣りやすかった。付けエサは生オキアミ。一投目からウキが気持ちよく消し込まれ、小型ながら本命のメジナがサオを曲げてくれた。

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (47) 一投目から手の平サイズの小型が食ってきた。メジナの活性はまずまずのようだ

「朝一番から本命が釣れてくれるとホッとしますね(笑)。潮が濁っているので重めの仕掛けでクロダイをねらってみましょうか」

 小澤さんは3Bのウキをセットして、サオ1本半前後の深ダナにねらいを変えた。残念ながらクロダイは不発だったが、メジナの活性はまずまず。手の平サイズが主体ながら、時折30㎝台半ばの中型が食ってきた。

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (42) 寄せエサは生オキアミにメジナ用の軽い配合エサを混ぜ込んだ。メジナは寄せエサで浅ダナへ浮かせて釣るのが基本

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (43) ハリスはフロロカーボンの1.65号でスタートし、食いの悪い時間帯は1号まで落とした

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (46) サオは磯ザオないしグレザオの1~1.25号が標準。40㎝までの中型がアベレージサイズなので、さほどヘビーなタックルは必要ない

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (44) 小澤さんは中通しウキを愛用。浅ダナのメジナをねらうときは0~B、深ダナのクロダイをねらうときは3Bとやや重めのものを使用した

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (5) 078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (45) ハリはグレバリの6号を中心にローテーション。メジナの活性がそこそこ高い時に小バリを使うと、スッポ抜けが多くなる

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (48) 沖にできた潮のヨレを丹念に探っていたところにアタリ! なかなかの引きに小澤さんが玉網を手にした

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (49) 取り込んだのは30㎝台半ばの中型クチブト。カワウソのアベレージサイズだ

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (50) 長さはないものの魚体はよく肥えている。エサが豊富な証拠である

ムラソイ&カサゴねらいもおもしろい


 潮が引き、メジナのアタリが遠くなったところで、ブラクリ仕掛けで根魚をねらってみた。ゴロタ場のムラソイは空振りだったが、沖の根周りでカサゴが食ってきた。エサは携帯性に優れた人工イソメ。メインの釣りの合間に楽しむには実に便利だ。

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (56) メジナのアタリが遠のいた時間帯はブラクリ釣りで根魚をねらってみた。身エサやイソメをエサにするのが一般的だが、ちょっと遊ぶ程度なら携帯性の高い人工エサが便利

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (57) 沖の根周りでカサゴが食ってきた。つぶらな目と愛くるしい顔に癒される

 根魚とひとしきり遊んだ後はウキ釣りに復帰。午後からはややメジナの食いが渋くなった。ここで小澤さんはハリスを1号に落として気難しいメジナを食わせていく。

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (52) 食いが渋くなるとハリスを落とし、ポツポツながらもメジナを食わせる小澤さん。食わない時ほど思いついたことを何でも試すべきだ

「基本的に魚は多い場所なんですよ。食いが悪くなってもねらい方を変えれば結果が出るので、腕を磨くには最高のフィールドですよね。トーナメントに出るような上級者も、こっそり練習しに来ていますから(笑)」

 水温が上がった午後からはアイゴが混じるようになり、夕方近くには裏本命ともいえるカワハギがヒット。賑やかな釣果に大満足でサオを納めることができた。

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (53) 小型メジナをかわしながら食わせた技ありの1尾。取材当日はこのクラスが最大だった

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (55) 納竿間際に食ってきたのは良型のカワハギ。海底に岩礁帯が点在する真鶴はカワハギの魚影が濃く、ブッコミ釣りで専門にねらう人もいる

 ウキ釣りでねらうメジナやクロダイは今後も期待充分。5月の連休あたりからはイシダイも本格化しアオリイカも大型ねらいの絶好期に入る。港周りではチョイ投げのシロギスや、サビキ釣りでの五目釣りもおもしろくなってくるはずだ。

 周辺は味処や観光スポットも多いので、家族でのレジャーを兼ねた釣行もおすすめ。夕方の渋滞が億劫であれば、近隣の湯河原や箱根、熱海まで足を伸ばして、温泉でリラックスしてから帰るのもオツなものだ。

イチオシギア
背負子 078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (58)  アップダウンのきつい磯道を歩く地磯釣行。重い寄せエサを持っての行軍はなかなかの重労働だ。こんな時に役立つのが背負子。荷物を背負うことで疲労を軽減できるうえ、手を空けることができるので傾斜のきつい岩場を下るときなども安心だ。

ショップガイド
フィッシング相模屋 上溝番田店 078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (59) 住所=神奈川県相模原市中央区上溝407-1
営業時間=10~21時(年中無休/棚卸し等で臨時休業あり)
問合先=℡042・778・4995

おすすめのお立ち寄り処
魚座 078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (62) 魚市場の2階にある町営の食堂。海を眺めながら真鶴港で水揚げされた新鮮な魚貝をふんだんに使った料理を堪能できる。店の前には漁協の直販所や遊覧船の乗り場があり、家族連れでも飽きることはない。至近には石橋山の戦いに敗れた源頼朝が身を潜めた「鵐窟」や貴船神社などの観光スポットがある。
住所=神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴1947-2
営業時間=11~15時(不定休)
問合先=℡0465・68・6511

078-101_zenkokutsuribaGW06_cs6 (9) 交通●R135のJR真鶴駅前の信号を案内標識にしたがって真鶴半島・三ツ石方面へ進み、県道739号を道なりに直進して真鶴岬へ。カワウソへ入る場合、車は番場浦の無料駐車場に止めるのが便利。ケープ真鶴に駐車場はあるが利用者以外の駐車は厳禁

レポート◎上坂哲史
昭和42年生まれ。神奈川県茅ヶ崎市在住。好きな釣りは磯の上もの釣りとアユ釣り。興味を持った釣りにはすぐ手を出すが、いずれにおいてもセンスはゼロ。売れないバンドマン、釣り雑誌の編集部勤務を経て、現在はフリーライターとして活動中

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