8月の七色貯水池は、流れがあり水温が低くベイトも集まる川筋の上流域が有望なエリアになってきます。そのなかでも一番間違いないスポットが北山川上流の右岸から流れ込んでいる放水口の付近です
雪谷晃太=写真と文
この記事はBasser2019年9月号に掲載したものを再編集しています。雪谷晃太(ゆきたに・こうた)
1989年生まれ。和歌山県出身・在住。七色貯水池をホームとし、とくにサイトフィッシングによるでかバスハントを得意とする。ゲーリーインターナショナル、イズムのプロスタッフ。好きな食べ物はから揚げ。趣味は釣具屋めぐり、キャンプ、スノーボードなど
クリアウォーターの七色ダム・8月の平常時は上流のサイトが定番
1年で最も水温が上がる8月は、やはり流れがあり、水温が低く、ベイトも集まる川筋の上流域が有望なエリアになってきます。そのなかでも一番間違いないスポットが北山川上流の右岸から流れ込んでいる放水口の付近です。ここは常に流れが発生しているのでバスのストック量がほかの川筋と比べても多いのが特徴です。通常時の透明度であればバスは基本見えているはずなので、サイトフィッシングでねらうことになります。
しかし、夏にこのスポットが有望であることは当然のように認知されているので、プレッシャーも高いです。よって、入るタイミングと使うルアー(リグ)が非常に重要になってきます。発生することはあまりないです。そもそも七色貯水池は濁りにくく、まとまった量の雨が降っても少し水に色が付く程度。台風級の大雨が降らないと強い濁りは発生しません。
北山川上流にある放水口。常に流れが発生しており、夏は多くのベイトとバスを引きつける。雨により流量が増え濁れば爆発する可能性も高い
七色のバスは目がいいため、ラインの存在感などにも敏感で、しかもプレッシャーもかかっているので、それらを紛らわしてくれる要素として、濁りはほとんどの場合プラスになります。また、30度を超える水温が濁りの流入とともに下がることや、溶存酸素量が上がることも、バスが濁りで高活性になる要因です。
濁りが発生したときに目指すべきエリアはやはり上流部です。爆発力が最もあり、濁りが強く流量が増えれば、信じられないような釣果を上げることもできます。
北山川や西ノ川、大又川の上流が定番ですが、各ワタイミングは、多くのバスがフィーディングで差してくる朝イチor夕マヅメのそれぞれ1時間がベストです。
とはいっても、ここには常に魚がいて、しかも見えているので、サイトフィッシングに自信のある方は朝夕に限らず一日中張り付いて腕試しをするのもいいかと思います。モンスターサイズをねらって釣りたい場合はとにかくサイトです! 七色は季節進行が遅く、8月でもネストが確認できるくらいです。多くのバスは回復できていないドアフターの状態なので、ルアーは見えバスの口もとにスローに落とせるディトレーターの虫チューン(名づけて「雪虫」)などがオススメです。
また、羽モノ系をオーバーハングやバンク際などでスローに引いて誘う釣りも有効です。デッドスロー性能が高いアベンタクローラーRSを好んで使っています。
数釣りを楽しみたい方はレッグワーム2.5inの1.3~1.8g ダウンショットやカットテールの0.9g~1.3gネコリグを崩落やレイダウン、オダなどにフォールさせる釣りがオススメです。フォール~着底のバイトがほとんどなので、ボトムでチョコチョコ誘いはしません。まとめると、サイズねらいなら上流でサイト、数ねらいなら中~下流でフィネスなリグをフォール、と言う感じです。
七色バスのひとつの傾向として知っておいていただきたいのが、でかいバスほどボトムへの反応が悪いということです。45cmを超すサイズをボトムの釣りで反応させた経験は多くありません。
そんな七色ダムが濁るのはどんな時とき? 濁ったときの対処法は?
次回は「濁りへの対応編」は8/18(水)公開予定!
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