鹿曲川は八ヶ岳連峰の北端に位置する蓼科山を水源とし、途中細小路川、八丁地川、芦田川の支流を集め千曲川に流れ込む河川である。
アシ際を丹念にねらって釣果アップ
案内◎小山 響
小山 響
平成5年生まれ。長野県佐久市在住。荒川銀影会、C-styleフィッシングクラブ所属。幼少の頃に釣りの楽しさに魅了され、現在は渓流釣りがメイン。その他、ヘラ、バス、冬にはワカサギ釣りと1年を通じて釣りを楽しんでいる
この記事は『つり人』2016年10月号に掲載したものを再編集しています。
ボサ茂る今がチャンス
鹿曲川は八ヶ岳連峰の北端に位置する蓼科山を水源とし、途中細小路川、八丁地川、芦田川の支流を集め千曲川に流れ込む河川である。渓相は、全体的に平坦な流れとなっており、入渓は道からも近く比較的容易。だが、川に降りるとアシが生い茂っている場所が多く、ボサ川な渓相である。春先などアシが枯れている時期は入渓しやすいこともあり、釣り人も多く、魚へのプレッシャーもかかる。だが、アシが生い茂るシーズンからは、成魚放流のタイミングを除き、釣り人も比較的少ない。魚へのプレッシャーは低く、魚も比較的素直に口を使ってくれる。
鹿曲川は、上小漁協管轄内の河川の中でも、成魚放流が多い河川であり、魚も多い。放流情報などは漁協のホームページでも確認することができ、渓流釣りの終盤である9月にも放流が予定されている。
八丁地川の合流付近やそれよりも下流でも渓魚との出会いはあるが、おすすめは望月中学校裏に架かる片倉橋辺りから上流。この付近から放流エリアになっていることもあり、魚も多い。チャラ瀬や堰堤下の溜まりなどポイントにも富んでいる。少し上流に行けば、支流の細小路川と鹿曲川の合流点となり、各河川は細々しい流れではあるが、合流から下流は水量も増える。支流の細小路川も渓魚がねらえる河川であり、こちらの川もおすすめだ。イワナ、ヤマメが混在しているエリアになり、どちらも釣れる。イワナであれば、水深のある堰堤下や岸際に生えているアシの際やエグレなどをねらうとよい。ヤマメであれば、チャラ瀬やヒラキなどの沈み石の際や流れの芯などをねらってみるとよいだろう。
チョウチン釣りも有効
タックルは、5mクラスの渓流ザオに0・3~0・6号のフロロラインを使用し、長さは2~4m取っている。アシが生い茂っている辺りでは、完全に上流を向いて限られたポイントを釣るような、いわゆる点の釣りの場面も多い。このような時は仕掛けを短めにしてチョウチン釣りにするとねらいやすくなる。仕掛けが短いぶん、サオへの負担も大きくなるので、魚が掛かった時には、サオを折らないように取り込みにも注意が必要だ。
オモリは主にG4~Bまでを使用。堰堤下など水深のあるところは、2Bクラスまで使い、しっかりと沈めて底付近をねらいたい。エサは川虫や市販のキヂがあれば充分だ。アシの際などは、アシが張り出していてエサが流しにくいが、水深のあるところは1級ポイントかつサオ抜けなので丁寧にアプローチしてみるとよいだろう。
全体的に平坦な流れで、入渓しやすい
混生域であり、ヤマメとイワナが釣れる
問合先●上小漁業協同組合(℡0268・22・0813)、解禁期間=要確認
2017/8/25