毎年、晩秋を迎えるとオフショアを中心にコノシロを捕食する大型シーバスの釣果情報を耳にするが、コノシロの接岸で豊洲周辺の陸っぱりでもチャンスがあるらしい。都会の釣りとシェアサイクリングの相性がとてもよかったので紹介したい。
電車+シェアサイクルで、アーバンランガンフィッシング!
写真と文◎編集部
この記事は月刊つり人2021年2月号の記事を再編集しています
毎年、晩秋を迎えるとオフショアを中心にコノシロを捕食する大型シーバスの釣果情報を耳にするが、コノシロの接岸で豊洲周辺の陸っぱりでもチャンスがあるらしい。都会の釣りとシェアサイクリングの相性がとてもよかったので紹介したい。
コノシロの接岸
例年10月下旬から始まり11月に最盛期を迎え12月には落ち着きを見せるシーバスのコノシロパターンだが、今年はいまだに釣れ続けているらしい。しかも、コノシロの接岸も大量で豊洲周辺の運河では陸っぱりでも大型のチャンスがあるようだ。編集部のアマノはこの秋すでに豊洲ぐるり公園でシーバスを釣っていて、一面に広がるコノシロの群れを見たという。それを聞きつけたタカギ、ナガシマは豊洲ぐるり公園に向かった。
コノシロが足もとを常に回遊している。少し下の層には20㎝を超えるサイズがヒラを打っていた
アマノが釣ったシーバス。ルアーはバイブレーションだ
豊洲ならゆりかもめが通っていて電車でもアクセスが容易なため、仕事の前後でも行きやすい。ただ、電車釣行の悩みとして駅から釣り場まで歩くと案外遠かったり、広範囲をラン&ガンしたりすると微妙なタイムロスが面倒だと感じることが多い。何かいい手はないかと調べてみるとシェアサイクルステーションが豊洲周辺にもあることがわかった。実際に借りてみると電動アシスト自転車で快適に釣り場まで向かうことができ、釣り歩きがグッと楽になった。
電車釣行ならやっぱりパックロッド
仕事の前後に釣りをするならやはりパックロッドがいい。職場に持ち込んでも目立つことなくロッカーなどにしまっておけるし、電車が多少混んでいても迷惑にならず安心だ。機動性は抜群のパックロッドだが、ひと昔前は実釣では使い勝手が悪いイメージだった。しかし最新のパックロッドはレベルが高く、継ぎ数の少ないロッドと遜色ない使い心地。今回使用したのはシマノのスコーピオン2651R - 5(Lクラス)とダイワのセブンハーフ76MHだ。どちらも振り抜けがよく、マルチピースとは思えないほどきれいな曲がりだった。
電車やシェアサイクルを活用するならパックロッドがオススメ
大量のコノシロにシーバスのボイル!
朝、豊洲ぐるり公園に着くと多くの釣り人でにぎわっていた。足もとをコノシロが回遊し、投げても届かない遠くの沖合では鳥山ができ、ボイルも数多く見られた。時おり手前でも単発のボイルがあったが、ビッグベイトから8㎝ミノーまでいろいろとキャストしてみてもコノシロにラインが当たるだけでシーバスのアタリがない。隣でスピンテールジグを投げていたシーバスアングラーがヒットさせるもキャッチとはならず。ボイルは日が昇るにつれて間隔が長くなるものの10時ごろまで続いていたため翻弄され続けてしまった。
ランニングなどで人通りが多いためアンダーハンドで投げるとよい
朝にシーバスアングラーがヒットさせたが惜しくもフックアウト
短く畳めるパックロッドとシェアサイクリングの機動力を活かして移動を決断、ポイントを回りながら月島まで出向き、お昼にもんじゃ焼きを食べたり、月島の釣具店でアオイソメを買い足したりした。途中に勾配のある橋を渡ることになるが、電動アシスト自転車のためとても楽に移動できる。電車釣行のデメリットである釣り場に着いてからの億劫な移動を見事に補ったこのシステムに軽く感動を覚えるほどだった。
豊洲ぐるり公園に戻り、朝とは少し離れた場所で釣り再開。シーバスねらいでアオイソメを付けてブッコミをしていたタカギにアタリがあるが掛からない。持ち合わせていたハゼバリに付け替えるとすぐに良型のハゼを釣りあげ、その後もアタリが多数あった。そこは水深があるため、落ちハゼが溜まりやすいのかもしれない。
タカギがアオイソメのチョイ投げで良型のハゼをゲット
豊洲エリアは周年シーバスがねらえる
コノシロは終始見える範囲にいたが、やはり朝と夕方は大量に足もとへ接岸していた。朝は手前でボイルがあったのでシーバスねらいなら朝マヅメがオススメだ。時差出勤と称して出勤前に釣りに行くのはいかがだろう。シーバスならパックロッド、リールにルアー数個でも釣りができるしコノシロパターンで釣れる個体はグッドサイズが多い。さらにシェアサイクルを使えば疲労も少ない。
豊洲周辺エリアはシーバスがよく釣れる水辺がたくさんある。コノシロの接岸が終わったとしても産卵時期で沖 に出てしまう真冬を除いて周年釣れている。さらに最近はクロダイの魚影もよく見かけるようだ。
豊洲ぐるり公園のほか、周囲には晴海臨海公園などの各運河筋の釣り場がある一方、釣り禁止エリアも多い。各エリアのマナーやルールを確認しつつシェアサイクルを活用して釣り歩くことで、自分だけのポイント開拓をするのも面白いだろう。
フッコクラスのシーバス。冷凍キビナゴをエサにして釣れた
ぐるり公園の先端は広いが、釣り人の後ろを通るときは注意しよう。逆もまた然り
夜は街灯や対岸の明かりがあるが、手もとを照らすライトは用意したほうがいいだろう
シェアサイクリングの利用方法
①コンビニに設置されている端末を操作しシェアサイクリングのチケットを発行、レジで購入する。料金は1日で1500円(税抜/※取材時)だ。チケット選択時に使用するエリアを間違えないように注意。チケットに記載のQR コードでログインページにアクセスし、チケット記載のIDとパスワードを入力してログイン、登録をする。
②自転車置き場に行き、自転車に貼られているシールに記載の自転車番号を会員画面で入力するとパスコードが表示される。たまに使用できない自転車があるが、それはすでに予約されている自転車だったりする。自転車についている操作パネルに表示されたパスコードを入力するとロックが解除される。
③あとは自転車をこいで釣り場へ向かうだけだ。電動アシスト機能はハンドルの左手側にある。バッテリーはかなり持つのでどんどんランガンできる。行先で施錠もできるが、開錠にパスコードの入力が必要なので覚えるかスクリーンショットなどで控えておこう。気になる人は「シェアサイクル 1日パス」で検索!
◆豊洲ぐるり公園
●交通:ゆりかもめ市場前駅から公園入口まで徒歩10 分~12 分。自転車は市場前駅、公園入口どちらにも自転車置き場があって借りられる
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