テナガエビは貪欲だろう。食い気があれば何でも口に放り込むはず。そんな推測から釣りエサではない食べ物でアプローチ。はたして何がお好みなのか?
何が好き?テナガエサ-1グランプリ 前編
◎つり人編集部
この記事は『つり人』2019年9月号に掲載したものを再編集しています。
テナガエビは貪欲だろう。食い気があれば何でも口に放り込むはず。そんな推測から釣りエサではない食べ物でアプローチ。はたして何がお好みなのか?
目次
エサに求めるもの
小誌イラストレーターの石井正弥さんは千葉県習志野市に住む。この仕事を通じて多彩な釣りを楽しんでおり、中でも好きなのがテナガエビとハゼである。
石井正弥さんは月刊つり人のイラストレーターであり、テナガエビフリーク
「自分の釣りは数もデカイのも求めません。ねらいのポイントで、ねらいどおりに食わせることができれば満足です」そう言う石井さんは創意工夫を楽しむ人だ。
イラストレーターのほかにも異色の一面がある。人力飛行機の飛距離を競う読売テレビ『鳥人間コンテスト』の滑空機部門で回の最多優勝記録を誇るチーム「三鷹茂原下横田」の一員なのだ。かれこれ年以上も滑空機の制作と大会時は機体保持のスタッフとして参加し続けている。
テナガエビは都市河川の人気者。じれったいアタリを食わせるまでがスリリング
さて、今回はテナガエビのエサがテーマ。小誌で紹介されるテナガエビのエサといえば、アカムシとキヂ。これが適したエサであることに間違いはなく、多くを釣りあげるには両雄に敵うエサはないだろう。つまり、ここでは釣果最優先ではない、ビギナーやファミリーに向けて「効率的で入手しやすいエサを模索する企画」と割り切って読んでいただきたい。
エントリーしたエサは「魚肉ソーセージ」、「はんぺん」、「サラダ用タラバガニ」、「さけるチーズ」、「さきいか」、いずれも晩酌の当てになりそうなものばかり。ちなみに石井さん常用のエサはブラックタイガーの切り身である。
「エサに求める要素は、軟らかいこと。好きな大きさにカットできること、保存が効くこと、家でも食材として使えることです」
このブラックタイガーは実績充分。というわけでサーチベイトとして用意し、エビの寄りを確かめるエサとして使用。検証は6本のサオを用意し、それぞれ異なるエサを付け、テナガエビの反応をうかがう。
試したエサは5種類
1.「さきいか」、「さけるチーズ」
2.「はんぺん」、「おさかなソーセージ」、「サラダしたらば(タラバガニの足)」
3.石井さんの愛用エサ。「ブラックタイガー」の切り身。「味の素」を振りかけて付けやすいように水分を抜く。さらにアミノ酸が加わることで食い気もよくなるだろうとの調合。保管はワームフックのケース。冷凍保存で使用時はハリに合わせてハサミでカット
石井さんのテナガクーラー ~外観~
テナガのための、システマチックなクーラーボックス
上蓋にはゴムバンドで手ぬぐいをセット
電子カウンターをマグネットで付ける
サイドにはミニポンプ。ピンオンリールにはハリ外し用のプラスチック製ピンセットとハサミ
左右にサオ置きもセット。ゴロタを釣る時は特に重宝する
石井さんのテナガクーラー ~中身~
自転車釣行も多い石井さん。荷台にくくりつけたクーラーボックスが揺れると波立って水漏れの原因となる。そこでクーラー内部にはレジャーマットを水面に被せ釣りをする時は半分に折る
1.「さきいか」、「さけるチーズ」1.「さきいか」、「さけるチーズ」
クーラーの中面も一工夫。底に穴を空けたタッパーに氷を入れエサもこの中へ。こうすることで溶けた氷が水に入る。このタッパーを設置する台は割りばしで作ったという
東京都/江戸川
- 1
- 2