横浜のベイエリアは文明と自然が交錯し多彩な船が行き交う海がある。そこには思いのほか豊かな魚が生息する。海のポテンシャルを存分に味わえるのがボートフィッシング。3~4人収容のチャーター船なら、機動力、小回りを活かした釣りが欲張りに楽しめる!
チャーターボートならよくばりプランを実現できる!
写真と文◎編集部
横浜のベイエリアは文明と自然が交錯し多彩な船が行き交う海がある。そこには思いのほか豊かな魚が生息する。海のポテンシャルを存分に味わえるのがボートフィッシング。3~4人収容のチャーター船なら、機動力、小回りを活かした釣りが欲張りに楽しめる!
目次
- その1
- 4目釣りを提案!
- その2
- テッパンのシロギス
- スリル満点!落とし込みクロダイ
- その3
- タコ餌木で入れ乗り
- フォールアタリを掛け取ってマアジが乱舞
テッパンのシロギス
横浜周辺はシロギスの乗合船も多く家田船長も付き場をよく知る。仕掛けは以下の図を見てほしい。
投げ釣りでは吹き流し式の多点バリ仕掛けが一般的だが、松田さんらが結ぶのはドウヅキ1本バリ仕掛け。オモリは8~10号、下イト15㎝に対し枝スを30cmと長めに出す。船下でも釣れるが、やや沖にキャストして探る。ドウヅキのほうがサビいた時にエサのアオイソメが躍りやすく誘いが効く。オモリが下にあることで感度も高い。
「ハイ! 来ましたよ~」
とヒットさせるのは池田さん。カンカンとサオを叩く小気味よい引きが楽しそう。さらには瞳さんに良型が食いつく。それもたて続けに20cm超ばかりを当て、パールピンクの魚体が舞う。イソメをちぎらず1匹掛けで使っているのが功を奏したようす。「シロギスは楽勝でしょう」と余裕だった松田さんには、なぜかヒイラギとキュウセンが多い。その間に池田さんと瞳さんは「お腹いっぱい(笑)」と満足な釣果をあげ、次のターゲットに移ることに。シロギスは10尾も釣れば1家族なら充分。付き場に当たれば30分で達成できるはず。食卓に華を添えるならシロギスはかなりおすすめ。
シロギスは小気味よい引きが楽しく、天ぷらが最高。家族で食べる分はすぐにゲットできるはず
スリル満点!落とし込みクロダイ
夏空の下を快走するボートは横浜ベイブリッジを目指す。途中カラスガイを採取し、名物釣法といえるボート落とし込みをするのだ。池田さんはこの釣法を黎明期から探求し、現在は「キャンディ」と呼ばれる消しゴムみたいなルアーで落とし込み釣りを楽しむ。潮色に応じてクロダイが反応するカラーは異なり、そのセレクトが面白い。仕掛けは以下の図を見てほしい。
落とし込み釣りは難しい釣りではない。岸壁の際に正確にエサを落とし込むことが第一歩。それさえできればライン変化のアタリに注視するのみ。明らかにラインが変な動きをするので初挑戦の人も分かるはず。
愛竿「リンユウサイへチスペシャル」が気持ちよく曲がる
池田さんがベイブリッジの橋脚際にキャンディーを振り込むと1投目で本命をヒットさせる。松田さんもへチザオ「リンユウサイヘチスペシャル」がきれいな弧を描き50cmに迫る大型を手にする。まさに「いとも簡単に」キャッチしたが、それほど横浜港はクロダイに満ちているのと、2人が根っからの落とし込みファンという腕前もある。そしてベイブリッジから少し離れた岸壁で瞳さんにもヒット。ぼってりしたヘビー級が水面を破った。
「やっぱりクロダイは格好いいねえ」
と瞳さん。ボート落とし込みはゲームフィッシングとして味わい深い。時には岸壁周りに群れなすクロダイを見ながらサイトフィッシングを楽しめることもある。極めつけはノベザオの落とし込み釣り。家田船長はシマノ「ボーダレスGL」という強靭なノベザオを積んでおり、頼めばレンタルも可能。自前のタックルで挑みたい人はコイ釣り用のノベザオでもOK。ノベザオのメリットはリーチを活かし、キャストせずとも岸壁スレスレにエサを落とし込みやすいことだ。それこそ子どもでも簡単。そしてクロダイの強い突っ込みを存分に味わえる。
次回はタコエギとサビキの仕掛けを紹介します!▶▶▶ 【神奈川県】横浜チャーターボートで4種目の釣りを楽しむ【マダコ×アジ×シロギス×クロダイ】 その3(全3回)