トップウオーターでねらうナマズ釣りは捕食の瞬間が見えてスリリングだ。豪快なバイトに強烈な引きは釣り人を魅了してやまない。そんなナマズ釣りにハマっているのが内藤祐介さん。ホームグラウンドの山梨のフィールドを案内していただいた。
豪快なバイト、強烈な引きに魅了されること間違いなし!
レポート◎編集部
こちらの記事は月刊『つり人』2019年9月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。
トップウオーターでねらうナマズ釣りは捕食の瞬間が見えてスリリングだ。豪快なバイトに強烈な引きは釣り人を魅了してやまない。そんなナマズ釣りにハマっているのが内藤祐介さん。ホームグラウンドの山梨のフィールドを案内していただいた。
目次
- その1
- ダイナミックな捕食音に虜
- コイいるところにナマズあり
- その2
- 白泡下の大もの
- 価値ある1尾
ダイナミックな捕食音に虜
7月上旬、梅雨の合間を縫って、内藤祐介さんとナマズねらいで向かったのは山梨県・笛吹川支流の渋川だ。この日の曇り時々雨という予報は、夜行性のナマズをデイゲームでねらおうとしている私たちにとって、多少は有利に働くかと思っていた。しかし、重く立ち込めていた鈍色の雲は、車を走らせるにつれて勢力を弱め、釣り場に到着する頃には清々しいほどの夏空に変わっていた。
ナマズは全国各地の河川や湖沼に生息する肉食の淡水魚。口の周りのヒゲを使ってエサを捜す
「すっかり晴れちゃいましたね。渓流釣りに変えましょうか?(笑) おまけに川は澄んでいるし、水量も少ない。ナマズが隠れられるところがないですよ。参ったな〜」と内藤さんも困ったようす。内藤さんは本誌や姉妹誌『Carp Fishing』に何度もご登場いただいているカープフィッシングのエキスパートだ。コイ釣りの勲章であるメーターオーバーを毎年のように手にしている。今、カープフィッシングと同じくらい熱中しているのがナマズ釣りだ。
「まだ始めて1年ほどですが、すっかりハマってしまいました。時間に余裕がある時は、河口湖に行って、じっくりコイをねらうのが好きですが、数時間の〝ちょい釣り〟ならナマズですね。ちょっとした空き時間でも楽しめる手軽さが魅力です。そしてなんといってもトップウオーターでねらっている時のダイナミックなバイトと豪快な捕食音。ヒットした後は暴力的ともいえるような強烈な首振りを見せ、重厚な引きがたまりません」。淡水の王者に魅了されている内藤さんだが、この時期になると気持ちはナマズへ移る。
河原にはブドウ畑が広がっていた。山梨のフィールドならではの光景
コイいるところにナマズあり
山梨県笛吹市にある石和(いさわ)清流館脇からエントリーし、約4㎞先の平等川との合流点まで釣り上がることにした。基本的にナマズは夜行性で日中は流れの緩やかな日陰や岩陰、ボサや水草などの障害物周りに潜んでいる。だが、この日の渋川の水位は低く、澄んでいることから、こういったポイントはことごとく姿を消している。本来一級ポイントであるはずのボサの下は底まで丸見えだ。
写真のとおり、水量はなく水は澄んでいた。望みは薄いと分かっているが、念のため対岸のボサ周りをチェック
「橋下の暗部と流れ込みの白泡下くらいしか打てるところはないですね」というと、内藤さんは足早に上流を目指した。流れに目を向けると50〜60㎝のコイが数尾の群れを作って悠々と泳いでいる。
「コイがいればナマズもいる」。以前、ナマズ釣りの取材をした時にエキスパートがこう言っていた。コイは乗っ込みに合わせて、春から梅雨にかけて本流から支流や水路に入ってくる。ナマズもコイと同じような動きをするという。ナマズは物陰に隠れてなかなか見えないが、コイはすぐに発見できる。コイの動きがナマズの動向を探る1つの手がかりになる。その考えに照らし合わせれば、ナマズはいるはず。
ナマズがいそうなポイントをチェックしていくが、魚影は確認できない
群れで泳ぐコイの姿が川のいたるところで見られた
次回はコチラ▶▶▶ 「山梨県/笛吹川支流・渋川 水面爆ぜる、興奮のナマズゲーム その2」
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