編集部2019年11月6日

ワカサギ釣り/ドーム船のフィールド別攻略法:野尻湖編

ワカサギ 全国おすすめ釣り場 長野

ビビギナー歓迎のドーム船だが、突き詰めると奥が深い。各フィールドでの事例に挙げながらベテランのドーム船攻略法を見てみよう。今回は野尻湖編です。

ディープエリアを攻略するタックルバランス

安藤隆弘=解説、丸山 剛、安藤隆弘=写真


ビギナー歓迎のドーム船だが、突き詰めると奥が深い。各フィールドでの事例に挙げながらベテランのドーム船攻略法を見てみよう。今回は野尻湖編です。

底ベタメインの釣り


 野尻湖は、11月に解禁となり、翌年の4月第1週日曜日までドーム船で楽しむことができる。この湖最大の特徴は、水深30m超のディープエリアが主体となることだ。そして、ディープエリア故にワカサギの抱卵時期に野尻湖の特徴と攻略法について。野尻湖は、11月が長く、早い個体は12月中旬頃から抱卵しており、禁漁間際まで抱卵個体が混ざることも多々ある。また、この湖は、他の湖と異なり、宙層に群れが入ることがほとんどなく、底ベタメインの釣りになる。


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野尻湖では中層ねらいになることはほとんどなく、底ベタの釣りがメインだ

 野尻湖のドーム船の歴史は長く、昔から50㎝以上の硬めの長穂先が主流であった。最近は、各種メーカーがさまざまな穂先を発売している関係で、野尻湖でも先述のような穂先を使うアングラーは減っている。野尻湖のような水深の深い湖においては、水深の分だけ、ミチイトが出ているため、穂先へのアタリの伝達が遅くなる傾向にあり、アタリが出てすぐに合わせても、その合わせも同様にタイムラグが生じる。これらを考慮すると、野尻湖のベースとなるタックルは、ショートハリスに先調子の穂先。先調子の穂先を用いることで、合わせのタイムラグを極限まで抑えることができるだけではなく、フッキング力も上がるため、バラシを極限まで減らすことができる。

延長アダプタを活用


 11月の解禁当初から、12月中旬にかけては、水深25m前後の比較的浅場での釣りとなる。そして、平均して150~200尾の釣果が出る時期であり、活性の高いワカサギが中心となるため、タックルは上述の通り、先調子の穂先にショートハリス仕掛け(ハリは1.5号前後の大きめのハリ)、オモリは7.5~12g程度を中心に用いる。ターンオーバーが本格的に始まる12月中旬以降は、ワカサギの活性が一気に低下し、平均釣果は50~100尾まで落ち込む。そんな時には、胴調子の穂先の出番だ。とはいっても、先述したように、野尻湖の水深では、合わせが遅れてしまうこともある。そこで、延長アダプタの出番である。


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ディープエリアのため、アタリの伝達が早いショートハリスの出番が多い

 延長アダプタを装着することで、元の穂先の特徴を活かしつつ、穂先のバランスを変えることができる。すなわち、胴調子のアタリの見やすさを残しつつ、6:4の胴調子であった穂先を、7:3の先調子の穂先に変化させることで、先調子の特徴も兼ね備えることができるのだ。これにより、活性の低くなったワカサギの微妙なアタリを捉えつつ、30m超の深場のワカサギの口にハリをしっかりと掛けることができる。なお、この時期からは、仕掛けは1号以下の小さめのハリを用い、オモリも5g前後をメインとして対応する。


 そしてターンオーバーが落ち着く1月中旬以降は、いよいよ水深30m後半の深場で良型のワカサギ釣りが楽しめる時期だ。ただし、ワカサギの活性はシーズン当初ほど高くはなく、平均釣果も100~150尾だ。そのため、食い渋りを意識する必要があり、基本的にはターンオーバー期と同様に活性の低いワカサギのアタリをいかにして出していくかを念頭に置いたタックルセッティングで対応する。ただし、水深が深くなる分、オモリは6~7gをメインに使っていく。


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延長アダプタを使用することで、穂先のバランスを先調子気味に変える。胴調子のよさを残しながら、フッキングしやすい状況を作る

 シーズンラストの3月中旬以降は、大半の魚が産卵を終え、荒食いの時期に入る。そしてポイントも20~25m前後の浅場へと移ってくる。この時期はサイズも大中小さまざまではあるが、どのワカサギも捕食に関しては貪欲な時期である。平均釣果も200尾前後がねらえる野尻湖の最盛期だ。

 タックルは先調子の穂先にショートハリス仕掛け(ハリは1号から1.5号程度)を基本セッティングとし、ワカサギのアタリの出方によって、ロングハリスも視野に検討する。大きく穂先を動かすようなアタリが中心であれば、ワカサギが仕掛けを強く引っ張っている証なので、深場のロングハリスでもアタリは出やすくなり、多点掛けも期待できるためだ。また、エサも基本的にはワカサギに対してアピールすべく大きめのカットにする。

釣れない時のアドバイス


 野尻湖の傾向として、ディープエリアゆえに、ドーム船は前後のアンカーのみで固定する。そのため、風が強く吹くと左右に振られることが多い。実は、この時が釣果を伸ばすチャンスだ。ドーム船が後ろに振られる時(仕掛けが船の外側に流される時)は、しっかりと底までミチイトを送り、タナ合わせをしたうえで、誘ってほしい。これはドーム船の外側にワカサギの群れが集まっていることが多く、仕掛けが外側に流される=ワカサギの群れの中に仕掛けを投入するチャンスであるからだ。

 また、ディープエリアのワカサギは、反射食いをすることが多い。そのため、アタリが出ないような時には、誘いのパターンをシャープなものにし、反射食いをねらうことで、釣果を伸ばすことができる。



◆関連記事
ワカサギ釣り/ドーム船で釣果を伸ばすための道具立てとテクニック



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