港湾部のクロダイ釣りといえば、岸壁に沿って歩きながら、一定間隔ごとにエサを落とし込んでいく、落とし込み釣り(ヘチ釣り)が昔からの人気メニュー。そんなやり取りを、誰でもより手軽に体験できるのが、ノベザオを使ったボートからのアプローチだ。盛んにエサを捕食するこれからの季節のクロダイは、1本ザオで掛けると抜群の力強さを見せる。
多彩なポイントに自在にアプローチ!
写真・文◎編集部
港湾部のクロダイ釣りといえば、岸壁に沿って歩きながら、一定間隔ごとにエサを落とし込んでいく、落とし込み釣り(ヘチ釣り)が昔からの人気メニュー。そんなやり取りを、誰でもより手軽に体験できるのが、ノベザオを使ったボートからのアプローチだ。盛んにエサを捕食するこれからの季節のクロダイは、1本ザオで掛けると抜群の力強さを見せる。
この記事は月刊『つり人』2020年9月号に掲載したものを再編集しています
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チャーターボートキャプテンがオススメするノベ竿のクロダイゲーム
6月下旬、やって来たのは横浜の東神奈川に拠点を置く「シークロ」。名前の由来は「シーバス&クロダイ」というとおり、東京湾の横浜エリアを中心に、シーバス、クロダイ、メバル、アイナメなどを案内しているチャーターボートだ。
「東京出張のついでだったり、親子での週末釣りだったり、都会で気軽に遊べる釣りとして楽しんでもらえれば」と岡本さん
釣り場はランドマークタワーなどが目視できる横浜界隈
キャプテンでオーナーの岡本慶一郎さんは、根っからの釣り好き。ここ一年でプライベートで出かけたという釣りだけでも、イトウ、アカメ、タイメン、ハマフエフキ、コロダイ、モロコ、野池の巨ベラ、バス、ライギョ、アユ……と枚挙にいとまがない。「楽しそうだなと思ったら、何でもトコトン釣ってみたくなってしまう性格(笑)」と言い、ほぼすべてで良型をキャッチしている。
そんな岡本さんが、「この釣りは絶対に面白いですよ」と、最近お客さんにすすめているのが、通称「ノベクロ」の落とし込み釣りだ。
横浜育ちで若い頃は沖堤のヘチ釣りにも熱心に通ったという岡本さん。ガイドボートを始めたのは17年ほど前だが、その頃と比べても、東京湾はクロダイの魚影が明らかに増えているという。ここ5年ほどは近縁のキビレも爆発的に増えた。さらにクロダイもキビレも、ここ2年でさらに多くなっていると感じるという。
「ノベザオの釣りは、数がいっぱいいて初めて成立します。道具は手軽ですが、その分、アプローチできる距離や場所は制限されますからね。やっぱり海が温かくなっているんだと思います。クロダイとキビレが増えている一方で、アイナメはすっかり釣れなくなりましたし、東京湾のカレイも明らかに減っていますよね。やはり釣れる魚自体が、冷水系から温水系にシフトしているんじゃないでしょうか」
竿はコイ釣り用、エサはボサガニ
この日は岡本さん、シークロの第二キャプテンをしている升田龍兵さん、そして釣具のキャスティングに勤める安達理さんの3人で出船。安達さんはシークロでノベクロを始めた頃からの常連さんだ。
左から岡本キャプテン、安達さん、升田キャプテン
最もよく使うスタンダードなサオの長さは、4.5m(15尺)。強度の面から最適なのはやはりコイザオで、ねらう場所が近いところなら3.9m(13尺)もいいという。近年は大手メーカーからも新しい万能ノベザオが発売されているので、それらから選ぶのも手だ。
「3m台になると、深めに落とし込んだ時にクロダイが食ってきた場合、サオがなかなか立てられずハラハラします。でも、この釣りはそんなスリルも楽しいんですよね」と安達さん。長ザオは離れたポイントにも仕掛けを入れやすくなるので、たとえば5.4m(18尺)クラスも実際によく釣れるそうだが、取り回しはやはり短めのほうがよい。
ミチイトは色付きのナイロン3号、ハリスはフロロ3号を1m程度。あとはハリが伊勢尼12~14号、ガン玉2B~4B、カニ(ボサガニ)またはイガイ(カラスガイ)のエサがあれば釣りができる。今年はイガイの付きが例年に比べてよくないということで、岡本さんのおすすめもありカニを使った。
イトヨレ対策としてリリアンの先にスイベルをセットしている
サオは4.5mのコイザオが基本
ハリは伊勢尼の12~14号の出番が多い。ガン玉は2B~4Bがあればほとんどの状況に対応できる
この日のエサはボサガニ。「イガイの場合は即アワセ、カニの場合は食い込ませるのがコツです。駆け引きがある分、カニエサのほうが釣りは面白くなりますね」と岡本さん
後編「ポイントが次々変わる面白さ」へ続く……
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シークロ(www.seakuro.com)
神奈川県横浜市神奈川区東神奈川2-49-11(乗船場所)
●定員1~3名のチャーターボート(ノベクロのおすすめは2名まで)。料金は1~2名3万3000円、3名3万6000円。クロダイタックルレンタルは2000円。
●交通:首都高横羽線・東神奈川ICからすぐ。村雨橋を渡らず手前を左に入りDマリーナ前へ(有料駐車スペースあり)