<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=170559842213036&amp;ev=PageView&amp;noscript=1">
編集部2022年6月24日

【東京湾・横浜】ボート+ノベ竿のクロダイゲーム 後編

クロダイ-海 全国おすすめ釣り場 神奈川

釣り場は鶴見川と帷かたびら子川の間に挟まれた横浜周辺の港湾部エリア。シーバス用ボートの機動力を生かし、橋脚、ブイ、岸壁、係留中の台船といった、クロダイの付き場になりそうなポイントを次々とチェックしていく。するとあちこちに目視できる魚影が現われる。

多彩なポイントに自在にアプローチ!

写真・文◎編集部

 港湾部のクロダイ釣りといえば、岸壁に沿って歩きながら、一定間隔ごとにエサを落とし込んでいく、落とし込み釣り(ヘチ釣り)が昔からの人気メニュー。そんなやり取りを、誰でもより手軽に体験できるのが、ノベザオを使ったボートからのアプローチだ。盛んにエサを捕食するこれからの季節のクロダイは、1本ザオで掛けると抜群の力強さを見せる。

この記事は月刊『つり人』2020年9月号に掲載したものを再編集しています

◆関連記事
東京湾のクロダイ・キビレの今。生態面から研究者が解説 第1回(全3回) >>

ポイントが次々変わる面白さ

 釣り場は鶴見川と帷かたびら子川の間に挟まれた横浜周辺の港湾部エリア。シーバス用ボートの機動力を生かし、橋脚、ブイ、岸壁、係留中の台船といった、クロダイの付き場になりそうなポイントを次々とチェックしていく。するとあちこちに目視できる魚影が現われる。

04-DSC07522
橋脚の間に揺れる黒い影。ボートならではの機動力で次々と魚影を捜していく

05-DSC07480
潮が当たる側の岸壁スレスレに投入が基本だ

 結果的にこの日は好条件だったようで、「いつも以上に魚が見えますね」というコンディションだったが、ターゲットを確認できたら釣り方はシンプルだ。

 舳先のデッキに2人までが並んで、交互に障害物すれすれにエサを振り込む。本来、警戒心の強いクロダイだが、ボートでしかアクセスできない場所は比較的ロープレッシャーなためか、かなり至近距離まで間合いを詰められる。クロダイが目視できる場合、基本は進行方向の50cm前に落とし込む。これは真上に着水させると、さすがに逃げられてしまうことが多いためだが、逆に壁に向かって夢中で捕食しているクロダイなら、進行方向に落とせなくても、着水の音で振り返ってエサを追う場合もある。仕掛けの長さがだいたいサオいっぱいで、船はポイントから多少離れているので、落とし込む深さは2~3mくらいまで。反応がなければこまめに打ち返す。オモリはその時の風や潮の状況によって、何も付いていないエサが自然に落下していくだろう速さに近くなるように選ぶ。

06-2-DSC08087
台船の斜めになった部分に魚影。どうねらうか? パズルを解くように考えるのも面白い

 

 振り込んだあとは、完全なフリーフォールよりも、サオ先でコントロールして、ややゆっくりめに落としていくのがよい。エサを見つけて追ったクロダイが食い付くと、下ろしていくサオの先のイトの沈みが止まるので判断できる。「そうなればあと一息です。コツは焦って急なアワセをしないこと。特にカニの時はしっかり食い込ませる間を入れてください。そしていきなり本アワセはせず、怪しいと思った時は一度ジンワリと聞きアワセを入れて、食っている感触を得られたら、そこから思い切って合わせます」

 アワセが決まると、ドキュンとサオが曲がり込む。左右に走るクロダイの心地よい重量感を味わいながら、無理せず元ザオまで存分に使ってパワーを受け止め、最後は自らタモ入れだ。非常にシンプルな釣りだが、本格的なヘチ釣りと大きく違うのは、「魚を捜しその動きにハラハラする楽しみ」「ねらう場所のバリエーションの多彩さ」「圧倒的なチャンスの多さ」「ノベザオならではの緊張感」などがある。それでいて、大人から子どもまで、誰でも簡単に挑戦できる。

06-1-DSC07418
フッキング直後は膝を落として引き込みに耐える

 

 

10-DSC07791
ノベザオで受け止めるクロダイの突っ込みは緊張感満点

09-DSC07895
サオの曲がりをいっぱいに使い、最後はタモで取り込む

 この日はキビレもクロダイと同じくらいよく釣れた。クロダイに比べると、河口域などの浅場で潮も緩い場所にいるイメージが強いキビレだが、少なくともボートからねらっている限り、クロダイと全く同じような潮のよく当たる岸壁や橋脚の周りにも普通にいるそうだ。「クロダイは春、キビレは秋と産卵期がずれているので、上手に共生しているのでは?」とは岡本さん。

 この釣りが楽しめるのは、クロダイのタナが浮き、アタリが多くなる4月に入ってから。そのまま10月の頭くらいまではよく釣れる。慣れてきたら場所によってはノーシンカーでフワッとカニを漂わせるほうが反応がよかったりするので、それらの調整も自分で見極めながら釣っていく面白さがある。「だから本格的に落とし込みをやっていたような人でも飽きません。何よりノベザオで味わうクロダイの引きは、誰にとっても魅力的だと思います」と岡本さん。一度やってみたいという人は、タックルのレンタルもあるので、気軽に挑戦してみてはいかがだろう。

 

 

08-DSC07592
現在の東京湾はキビレもよく釣れる。この日もクロダイとキビレが半々だった

 

 

 


  • 1
  • 2

シークロ(www.seakuro.com

神奈川県横浜市神奈川区東神奈川2-49-11(乗船場所) 
●定員1~3名のチャーターボート(ノベクロのおすすめは2名まで)。料金は1~2名3万3000円、3名3万6000円。クロダイタックルレンタルは2000円。 
●交通:首都高横羽線・東神奈川ICからすぐ。村雨橋を渡らず手前を左に入りDマリーナ前へ(有料駐車スペースあり)

おすすめ記事

記事検索

  • 検索フィールドが空なので、候補はありません。

月刊つり人 最新号

つり人 2020年5月号

列島をゆるがすコロナウイルス。けれども、日増しに暖かくなる春の日を、じっと家にこもって過ごすのはやっぱり体によくない。その点、手軽な海の釣りは、風も気持ちよく、大人も子どもも、思い切り深呼吸しながら時間を過ごせる。ウミタナゴ、メジナ、クロダイ、カレイ、アオリイカ、カサゴ……。元気な魚たちが泳ぐフィールドで、がんばろう、ニッポン! そのほか、3名手の渓流解禁レポート、里川で見つかる美味しい道草、みちのくタナゴ旅など旬の釣り満載でお届け。