7月23日に行なわれたTHE WILD CARD遠賀川戦。2位だった加木屋守選手と優勝の梶原選手の差はわずか180gでした。今回はTHE WILD CARD遠賀川戦での加木屋選手の釣りを紹介します。
読み通りの時合、ラスト1時間でナイスフィッシュを連発
7月23日に行なわれたTHE WILD CARD遠賀川戦。2位だった加木屋守選手と優勝の梶原選手の差はわずか180gでした。今回はTHE WILD CARD遠賀川戦での加木屋選手の釣りを紹介します。
7/23(土)THE WILD CARD遠賀川戦RESULT
梶原智寛 3尾2720g
加木屋守 3尾2540g
佐々一真 3尾2060g
青木 唯 1尾1520g
山下一也 1尾1020g
近藤健太郎 1尾560g
釘崎誠治 1尾440g
西堂洋幸 0尾0g
冨沢真樹 0尾0g
加木屋 守(かぎや・まもる)
カバーフィッシングを愛する「マーモ」
●推薦:ピュアフィッシングジャパン
●年齢:29歳
●得意な釣り:カバー撃ち
●主な戦歴
2019年JBTOP50
・第2戦遠賀川 6位
・第4戦霞ヶ浦 6位
2020年
・投王 チャンピオンカーニバル優勝
●夏から秋にかけて遠賀川で有効なルアー
7月~8月
今年発売のロングM(ジャッカル)が、上流域でのサイトフィッシングに効くのではないかと期待しています。また、ワッキーセッティングにしたドリフトクロー(ジャッカル)のヨコヨコアクションもおすすめです。
9月
水温が下がり始めたら、ベイト追いのバスに対してソウルシャッド58SP(ジャッカル)やディービルシャッドMR(ジャッカル)のシャッドクランキングが有効です。
沖の釣りから岸の釣りへ
10日間プラに入った加木屋選手。大雨が降る前までは沖の水通しがよいエリアに手ごたえを感じていました。沖のインビジブルストラクチャーのそばにベイトの群れがライブスコープに映るような場所では特に釣れていましたが、大雨後はベイトがごっそりいなくなっており、沖の釣りが機能しなくなったといいます。
加木屋「地元の長良川で河川のバス釣りを長く経験してきましたが、大雨で川が濁流になると、山から流れてくる冷たい水をバスが嫌い、岸際のカバーに身を寄せるように付く傾向があります。それなので、大雨後は岸を中心にねらうプランを立てました。雨直後の強い濁りがある状況では、ラバージグやバルビュータのテキサスリグなど強めのルアーに好反応でした。当日の遠賀川は濁りが少し取れていたのでラバージグではなくテキサスリグを選びました」
テキサスリグを使った理由
濁りが薄くなっていたのでラバージグでは強すぎると、7gのテキサスリグを選択した加木屋選手。落とすスピードが重要で、バックスライドノーシンカーなどゆっくり落ちるルアーには反応がなく、スピードを付けて落としてリアクションでねらうと食う状況だったといいます。
フライト直後、会場の中間市役所対岸のカバーに入った加木屋選手は、開始10分で今大会のファーストフィッシュを釣ります。
1尾目を釣ったルアーはバルビュータでしたが、プラよりも魚のサイズが落ちていました(推定400gの魚が釣れたが、プラではカバーで釣れた魚はすべてキロアップだった)。その後すぐに同じストレッチで魚がヒットしますがバラしてしまいます。反応が出た魚のサイズがプラよりも小さかったことから、リルラビット(deps)にルアーを変更しました。
バルビュータはテールが水を搔いてよく動く。濁ったときに活躍
リルラビットはバルビュータに比べて動きは派手ではないが分厚いテールがしっかりと水を動かす。「デカバスを引っ張るパワーがある」と加木屋選手は感じている
加木屋「リルラビットにルアーを替えた理由は2つあります。1つ目は濁りが回復傾向だったこと。バルビュータは爪をかいて動くルアーで、濁ったときに活躍するルアーなのですが、濁りが落ち着くと動きが強すぎる場合があります。動きが強すぎることによって、もしかしたら小さいバスが先に反応しているのかもしれないと考えルアーをチェンジしました。2つ目は釣れるバスのサイズを選びたかったからです。リルラビットはハドルトラウトのような水を動かすテール形状で、バルビュータほど動きは強くないのですが、経験上デカいバスを引っ張るパワーがあるルアーだと感じています。私はリルラビットを、ハドルトラウトでカバー撃ちをしているような感覚で使っています」
加木屋選手は、沖から岸に逃げ込んでくるバスをねらうため、ディープに隣接しているオーバーハングを中心にねらいました。スタート直後に入った中間市役所対岸から下流のストレッチは岸際にシャローフラットが広がっていて、沖に少し行けば水深3~4mまで深くなっており、沖からシャローに逃げ込んでくるバスの居場所が絞り込みやすいエリアだといいます。また、このエリアには13時を過ぎてからシェードができはじめるので、帰着前の1時間が時合(沖にいたバスがカバーに入ってきやすい状況)になると予想していました。そしてその予想通り、帰着前の1時間で2尾のバスをキャッチします。
加木屋「私はよりバスの居場所を絞り込みやすいディープ寄りのオーバーハングをねらいましたが、優勝したかじやん(梶原選手)は護岸エリアをフリップしていましたよね。雨後のバスが沖から岸に寄るというねらいは一緒だと思うのですが、広範囲のエリアを自信を持って撃ちきるのは流石だなと思いました。
たらればになってしまいますが、朝にばらしたあの魚を獲りたかったなと…… 今回2位フィニッシュでとても悔しかったですが、オールスタークラシックに出られるようこれからも頑張ります! 」
THE WILD CARD遠賀川 加木屋守選手・当日の試合運び
9番フライト(9名中)
6:00
競技開始。
佐々選手や青木選手などライブスコープ使いは上流へ
「今日は上流消去しました、上流はスコーパーに任せて中流~下流のカバーをメインでやります」
「普通に対岸釣れるんですよ」
スタート場所対岸のカバーから釣り開始
6:10
釣りスタート数投で本日1尾目をGET
「小さいけどいいスタート切れたな~」
「プラではカバーで釣れたらキロはあったのにサイズが落ちてるのが少し気になります」
「今日はカバーやる人少ないからカバーやりきろうかな~」
6:15
カバーで本日2バイト目 残念ながらバラシ。「ノンキーかな?」
「やっぱりパターンが変わってるな、プラじゃ小さいサイズは食ってこなかった」
6:30
「下のカバー行きます!」
筑豊本線を超えてカバー撃ち再開
「こんな濁りなかったな、昨日上で雨降ったのかな~」
「水が増えてるな」
少しづつ釣り下りながら、テキサスリグを良いテンポで撃っていく。ゴージャスなカバーではPEを巻いたパワーフィネスのネコリグを丁寧にアプローチ。たまにバイトはあるがギルバイトの様子。
8:00~
デッドスローの時間が終わり本格的に移動。
下流の橋脚やオダにネコリグ、カバーにはテキサスをアプローチしていくもバイト出ず。
「3日前くらいから状況変わっちゃいましたね~。前は普通に釣れてたんですけどね。3日前からプラ入った人がアジャストできてるかもですね。早くからプラ入った人は厳しいですね~僕とかw」
12:30
「朝撃ってたカバーがそろそろシェードになるんですよ。ほんの少しのシェードですがこれだけ太陽が出ていて水も増えて濁りがあれば絶対カバーに入ると思うんですよね。13時から1時間のあいだにチャンスがある気がします。」
筑豊本線の橋脚をネコリグで攻めながら残り時間はカバーをやり切る覚悟。
13:00
カバー撃ち再開。岸より30センチほどのシェードにテキサスをテンポよく撃っていく。
13:10
2尾目、キロアップGET!
筑豊本線下カバー。
追い上げモード。
13:55
帰着5分前
3尾目。推定800gGET
中間市役所対岸カバー
ここでストップフィッシング。
「これいったでしょ!!!」とプレスが聞くと
「いや~、ライブスコープ組が釣って来るとおもいますよ。どうかな~??」と本人は控えめなコメント
タックルデータ
①テキサスリグ7g用
ロッド:RV-C68MH(ジャッカル)
リール:REVO EXD SHS(アブガルシア)
ライン:レッドスプール16Lb(ジャッカル)
ルアー:リルラビット4in(deps)※色はスカッパノン
②ネコリグ1.8g用
ロッド:プロト
リール:ZENON 2500SH(アブガルシア)
ライン: レッドスプール4Lb(ジャッカル)
ルアー:ヤミーARカスタム(ジャッカル)
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