亀山湖のスーパーロコ・川島勉さんはギル型ビッグベイトをいかに使いこなしているのか? このページからは川島さんがブルーギルに注目したきっかけから ガンタレル誕生までを振り返ることでギルパターンの核心に迫ってみよう。
川島さんがブルーギルに注目したきっかけとは?
Basser編集部=写真と文
2,3年前から一般的になってきたギル型ルアー。亀山湖のスーパーロコ・川島勉さんはギル型ビッグベイトをいかに使いこなしているのか?
このページからは川島さんがブルーギルに注目したきっかけから
ガンタレル誕生までを振り返ることでギルパターンの核心に迫ってみよう。
川島勉(かわしま・つとむ)
1969年10月生まれ。ロクマルを始め亀山湖で数々のビッグバスを手にしている自称「ブン投げ系」アングラー。2016年H-1グランプリ亀山湖戦で優勝。本業は美容師。
1969年10月生まれ。ロクマルを始め亀山湖で数々のビッグバスを手にしている自称「ブン投げ系」アングラー。2016年H-1グランプリ亀山湖戦で優勝。本業は美容師。
この記事はBasser2014年9月号に掲載されたものを再編集しています。
ガンタレル(ジャッカル)
16cm、70g フローティング
川島勉さんがプロデュースしたギル型ビッグベイト。三連結ボディーによるS字アクションが特徴だ。トゥイッチしてラインスラックを出すと180度ターンを見せ、追ってきたバスの方向に振り返らせてガンをつけることが可能。ビビって逃げるバスもいるが、コレがキッカケでバイトに至ることも多い。ウエイトを足すことでサスペンドやシンキングにすることを考えてフローティング仕様になっている。ラインアイはふたつあり、基本的には上を使用。表層引きしたいときは下に結ぶ。上のラインアイとフック装着アイにはスイベルが使われており回転する仕組み。バラシ防止のためのアイデアだ。フェザーフックは動きを滑らかにする効果がある。「ノーマルフックだとカク、カク、カクと角ばったS字に見えるようになります。トゥイッチ時のターンは出やすくなるので、好みによってフック交換してください」と川島さん
川島勉さんのガンタレル用タックル
ロッド:ポイズングロリアス172H RUSHBURN(シマノ)
リール:メタニウムDC HG(ギヤ比7.4;1、左ハンドルモデル/シマノ)
ライン:シューター・FCスナイパー16Lb(サンライン)
キッカケはギルネスト
亀山湖で大きなバスを釣りたい。できればそのバイトシーンの一部始終を目撃したい。そういう嗜好をもつ川島勉さんが、ブルーギルの存在を強く意識して釣りをするようになったのにはキッカケがある。
「昔の話すぎて何年前か思い出せません(笑)。ただ、ギルネストを観察して衝撃を受けたことが元になっているのは間違いありません。亀山湖では5月下旬から7月にかけてギルのネストがシャローで作られます。数個のネストがひとつのスポットに固まることが多いんですが、その周りに50cmオーバーのどデカいバスがついているんですよ」
「しかもボートで真上まで行っても逃げないほどその場所とギルに執着してる。翌日も同じ場所に行ってみると、ギルもバスも完璧にいなくなってる……。つまり、夜のうちにバスが食べちゃったわけです。その後も同じケースは何度も目撃しました。『ブルーギルは絶対にデカバスの主食になってる』と、そう確信した出来事です」
「ブルーギルは絶対にデカバスの主食になってる」と川島さん
ちなみにギルネストパターンの存在に気付いた当時、川島さんが投入していたのはファットイカ。また、ギルがスカートをつつくようすを見てスイッチが入るのか、よく釣れたという。その後、ビーストなど扁平な形状のソフトベイトも効果があることがわかった。
ギルネストパターンに気付いた当初、よく使っていたのがファットイカ
「この釣りはアングラーの手でバスにスイッチを入れるというよりか、ギルの動きを見たバスがスイッチオンになるのを待つことが大事です。いわば他力本願です(笑)。扁平ソフトベイトがよく効きましたが、ジョイクロなどのビッグベイトでバイトを出しているアングラーもいました」
それ以来ブルーギルを意識した釣りをするようになった川島さんだが、ギルネストパターンだけでなく、1年中ギルを食うバスがいると確信するようになった。とくに6月以降の夏場は、シャローに浮くギルに対してバスのスクールが襲い掛かり、逃げたブルーギルが岸に打ち上げられてペチペチやっているのをバスが水中から見ている……というような野性味溢れるシーンに遭遇することもあるという。
ただし、年中すべてのバスがギルをつけねらっているわけではない。たとえばワカサギの産卵期に当たる3、4月や、酸欠で弱ったワカサギが発生する7〜9月は、亀山湖の多くのバスがワカサギを偏食するようになる。
「バスがワカサギに引っ張られちゃって、カバーでのバイトが極端に減ることもあります。対して、ワカサギ絡みの釣りだと簡単に2桁釣れたりする。ただ、そういうタイミングでも、ワカサギパターンで釣れるのは大きくて50cmくらいまで。じゃあそれ以上のサイズは…と考えると、ギルやヘラを食べているんじゃないかというのが僕の読みです。ギルもヘラも、大きくて栄養があるにもかかわらず、捕まえやすいエサなんだと思います。逃げるときは一瞬だけスピードが出ますが、悲しいことにそのスピードが持続しない」
こんな経験が、川島さんが後にギル型ビッグベイト、ガンタレルをプロデュースするきっかけになった。
「バスにとってギルは栄養満点で捕まえやすいエサ」と川島さん
明日使えるテクニックから
国内外のトーナメント情報まで
2016/07/13