リアルなアユの見た目とボディー中央のジョイント部が特徴のソフトベイト「シェイプス」に、最小となる2.5inモデルが誕生した。
シリーズ最小のアユはリグを選ばない食わせの一手
Basser編集部=文
工夫次第でさまざまな使い方が可能
リアルなアユの見た目とボディー中央のジョイント部が特徴のソフトベイト「シェイプス」に、最小となる2.5inモデルが誕生した。
これはどういったルアーなのか。ガンクラフトの代表である平岩孝典さんに話を伺った。
シェイプス2.5in
2g。6cm。12色展開。7本入りで750円+税
「このルアーの強みは、リグや使い方の幅が非常に広いことです。もちろん、基本的なライトリグにはほとんどマッチしますし、アングラーの工夫次第できっと僕にも思いつかないような使い方が出てくるはず。だから『こうやって使え』っていうのはないかな。
正直に言うと、最初は発売する予定もなかったんです。僕自身ビッグベイトが好きだし、トーナメントとかに出てるプロスタッフにプロトをちょこちょこ渡して満足してもらえればいいやと(笑)。でも使うにつれて本当に用途が広いことがわかってきて、『これはかなり釣れるぞ』となり、そろそろ社内の人間だけいい思いをするのはやめて世に送り出そうとなったわけです」
では、具体的な使い方をいくつか紹介しよう。
シェイプス2.5inはノンソルトボディーのため、ダウンショットでは中層で水平姿勢を保ち、ジグヘッドでボトムを釣れば、まるで小魚が川底をつつくような動きを見せる。
さらに、ノーシンカーでトゥイッチすれば逃げ惑うベイトフィッシュを演じ、ゆっくりとただ巻きをすればテールをピリピリと振るわせながらのI字引きが可能となる。ネイルシンカーをボディーに挿入すればレンジコントロールも自在だ。
ワッキーにセットすれば、移動距離を抑えた水面ピクピクで誘うこともできる。もちろん、スモラバなどのトレーラーにセットしてもOKだ。
そしてこのルアーが釣れる秘密は、単に小さくてリアルで、いろいろな使い方ができるからというだけではない。
キーはジョイント部にある。たとえばダウンショットリグでシェイクをしたとき、ジョイント(くびれ)がないワームはロッドワークに反応しておもに縦に震える。しかしシェイプスは、ジョイントの効果でボディー後方が横にも振動し、複合的なアクションと波動を発生することでバスに口を使わせるのだ。
カラーは全12色展開。水色に合わせて使い分ける。透明度が高いレイクのサイトフィッシングなどで使う場合、平岩さんはクリアー系のカラーを多用する
何をイミテートするのかを意識する
「シェイプスは、小さいベイトフィッシュを捕食しているバスにはもちろん有効です。しかし意外とエビ食いのバスの反応もかなりいい。確かに、テナガエビやスジエビとサイズ感やシルエットが近いですからね。
ちなみに、ウチのメーカーには他にもビッグスパイダー、ビッグスパイダーマイクロといったワームがありますが、こちらはそのシルエットからか、サワガニやムシを偏食しているバスに効きます。そのフィールドでバスが何を食べているのかを見極めて、ワームとサイズを選択してほしいですね」と平岩さん。
やや脱線するが、記者は最後に、かねてより気になっていた質問をぶつけてみた。それは「なぜガンクラフトのルアーはアユをモチーフにしたものが多いのか」というものだ。
「バスにとって、アユはごちそうのようなものだと考えているからです。
個人的意見ですが、バスはウロコの小さい魚を好んでいる気がします。アユとか、ワカサギとか、シラウオとか。反対に、ウロコの大きいコイなどの魚は仕方なく食べている感じ。
もうひとつの理由は、僕が単純にアユが好きだからです。追星とか特徴的な口とか、綺麗なフォルムとか、アユって日本の魚の代表って感じがするじゃないですか。
もちろんシェイプスも見た目はアユですが、それに囚われずに色々なことを試して、自分の使い方を見つけてください」
ガンクラフト
ガチで釣るための水面攻略法を特集。6月はトップウォーターを使うことで釣果が伸びると断言します。「トップで釣れたらいいな」ではなく、なぜ「釣りたいからこそトップ」なのかを、達人たちが解説します。
巻頭では、トーナメントで何度もウイニングルアーになっている痴虫ルアーの秘密を松本光弘さんが牛久沼を舞台に明かします。川島勉さんはハネ系ルアーとペラ系ルアーの使い分けを解説。本人は「こんなルアーで釣りたい。絵空事です」と言いつつも、その確かな釣獲能力で55cmのビッグバスを手にします。その他、内山幸也さんによるダブルプロップ活用術、木村建太さんのポッパータイプの出しドコロ、大津清彰さんによる野良ネズミパターンなど、見どころ満載な内容です。釣果がなかなか出ないとき、打開策としての「トップウォーター」という選択肢があなたのなかに加わることは間違いありません。
2018/5/31