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編集部2016年8月1日

沢村幸弘が語るベイトフィネスの時流と必然 :第2回(全4回)

Basser バス釣り

ベイトフィネスという言葉が定着して久しい。 ボートでもオカッパリでも、それぞれに大きなアドバンテージがあるという。 今回はこの釣りのパイオニアである沢村幸弘さんが、霞ヶ浦を釣りながらこの釣りのメリットを解説する。 今回はベイトフィネスタックルセレクトの要点について話してもらった。

専用のロッドとリールがあって初めて成り立つベイトフィネス。それぞれどんな特徴があるのか。どんな点に注意してタックルを組めばいいのか。沢村幸弘さんが解説

ベイトフィネスタックルセレクトの要点

Basser編集部=文

ベイトフィネスという言葉が定着して久しい。
なぜ軽量ルアーが投げやすいのか?
どんなところに気を付けてタックルを組めばいいのか?
ボートでもオカッパリでも、それぞれに大きなアドバンテージがあるという。
今回はこの釣りのパイオニアである沢村幸弘さんが、霞ヶ浦を釣りながらこの釣りのメリットを解説する。


この記事はBasser2012年7月号に掲載されたものを再編集しています。取材は2012年5月に行なったものです。

専用リールと専用ロッドが不可欠



 ベイトフィネスというこの釣りは、ベイトフィネス専用のリールと専用のロッドがあって初めて成立する。“フィネス”である以上、軽量ルアーを投げるという大前提がある。軽いルアーでも回るスプールを搭載したリールと、軽いルアーでも重みが乗ってしっかりと曲がるロッドはどちらが欠けても成立しない、まさにこの釣りの両輪だ。
 取材時に沢村さんが使用したタックルからベイトフィネスタックルのセッティングの要点を見てみよう。


17 当日にメインで使用した4タックル。左からスーパーテクナS-TAV610CLP+J(フェンウィック)。6~10gのやや重めのリグでカバーを撃つときにチョイス(リールはT3 AIR8.6L-TW、ラインはフロロ12Lb。左から2番目がゴールデンウィングGWT62CULJ-KTF(フェンウィック)。5g以下の超軽量リグでもウエイトをしっかり乗せられ当日も4.8inスイミーバレットの1/42ozネコリグで多用(リールはK.T.F.アルファスフィネス、ラインはフロロ5Lb)。左から3番目がスーパーテクナS-TAV63CLJ“ベイトフィネススペシャル”(フェンウィック)。3~7gと幅広いウエイトのリグが気持ちよく投げられる1本(リールはK.T.F.アルファスフィネス、ラインはフロロ7Lb)。1番右がスーパーテクナS-TAV64CLP+J(フェンウィック)。S-TAV63CLJよりもワンランク重めのリグを投げやすい(リールはK.T.F.アルデバランフィネス、ラインはフロロ10Lb)

10 写真のK.T.F.アルファスフィネスで自重155g、K.T.F. PX68フィネスは145g、K.T.F.アルデバランフィネスなら143gと非常に軽量。この軽さがトリガーレスのグリップと相まって、パーミング時に自由度が生まれる。「重いベイトリールとトリガーロッドの組み合わせは指を置く位置が決まってしまうけれど、軽いベイトリールにトリガーのないグリップならその時々で1番持ちやすいように持てる。すると、リールの重心が下にあって安定するスピニングタックル並みの繊細なロッド操作ができる」

08 「K.T.F.のベイトフィネス専用スプールは極限まで肉抜きをして6~7gにしてある。フロロの5~6Lbを30m巻くだけなら2~3gだけど、50m巻いたら4~5gになり、この差が本当に大きい。必要最低限+αを目安に30~40m巻くのが基本で、ライン量は少ないほどスプール回転の初速が出やすく、慣性は抑えられるからバックラッシュしにくい」と沢村さん

13 「ベイトフィネスを世に広めたい」という沢村さんの思いで実現したのがK.T.F.×DAIWA WORKSのコラボで誕生したT3 AIR(2012年発売)。T型レベルワインドと開閉式ウイングでライン抵抗を激減させ、飛距離アップとラインフリー性能を高めたT3を完全なるベイトフィネス専用機に仕上げたものだ。しかもピッチング時でもフルキャスト時でもブレーキ力を変えることなくトラブルなしでキャストが可能になったというから驚きだ。写真はハンドル1回転で86㎝ものハイスピード巻き上げを実現したT3 AIR8.6L-TW

03ライトリグのウエイトを乗せてしっかりキャストができる専用ロッドも重要だ

09 12個ものマイクロガイドがベストバランスで設置されているティムコオリジナルフィネスガイドシステム。ロッド全体が軽くなるためリグの操作性が格段に向上しロッドの感度は劇的にアップする。またガイド間でラインが直線になりやすいためアキュラシーも増す

04 ボートで巡ったのは込み入ったカバーが少ないエリアだったため、メインで使用したのはフロロ5Lbを巻いたK.T.F.アルファスフィネスとゴールデンウィング・ツアーエディションGWT62CULJ-KTF(写真手前)の組み合わせ。ルアーは4.8inスイミーバレット+ワンナップシンカー1/42oz+ワイルドモスキート#1のネコリグ。フロロ7Lbを巻いた同リールとスーパーテクナS-TAV63CLJ“ベイトフィネススペシャル”の組み合わせではワンナップ魂オフセット3/32oz+ベイトフィネスクローを使用

12 ヘラ台の鉄パイプなどラインの擦れが気になるところでは12Lbラインで挑む(ロッドはスーパーテクナS-TAV610CLP+J、リールはT3 AIR)。沢村さんがベイトフィネスタックルで扱うラインの選択肢の幅は5~14Lb。それより細いとラインの食い込み、それよりも太いとスプールの強度に合わなくなるという

lure01 取材の2日間を通してすべてのバスを釣った4.8inスイミーバレットの1/42ozネコリグ


lure02 ネコリグとともに出番が多かったワンナップ魂オフセット3/32oz+ベイトフィネスクロー

lure03 3inスイミーバレット+ワイルドモスキート#1の組み合わせによるネコリグは合計重量がわずか2g台。これもベイトフィネスなら扱える


lure04 小型プラグもスピニングタックル以上に飛ばすことができる。たとえば45㎜で4gのマッドペッパーシャッド45SPもワンランク太いラインで扱えるというメリットも生まれるのだ。グロッキーやステルスペッパーも然り

 この取材を行なったのは2012年。以来、ベイトフィネスタックルは進化を続けている。沢村さんに2016年現在のオススメタックルを聞いた。


●4.8inスイミーバレット・1/42ozネコリグ用
「2012年当時のタックルより全体的に軽くなって感度も上がった。それに伴って操作性もよくなってる。繊細なバイトもよりとりやすくなってるよ」と沢村さん

ロッド:ゴールデンウィング C GW66CLJ (B.F.S.)(フェンウィック)

リール:K.T.F. 16アルデバランフィネス(K.T.F.×シマノ)

ライン:レッドスプール ベイトフィネススペック10Lb (ジャッカル)






 
 

 

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2016/08/01

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