<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=170559842213036&amp;ev=PageView&amp;noscript=1"> キス釣り入門決定版!【道具・エサ・仕掛け・釣り方・ポイント】をまるごと解説
つり人編集部2025年7月1日

キス釣り入門決定版!【道具・エサ・仕掛け・釣り方・ポイント】をまるごと解説

これからキス釣りを始める人必見!シロギスの生態から、釣れる時期・場所・時間帯、エサの付け方、おすすめのタックルや仕掛けまで、必要な知識を完全網羅。釣果を伸ばす「引き釣り」のコツも解説。この記事を読めば、キス釣りについてまるごと分かります。

これからキス釣りを始める人必見!シロギスの生態から、釣れる時期・場所・時間帯、エサの付け方、おすすめのタックルや仕掛けまで、必要な知識を完全網羅。釣果を伸ばす「引き釣り」のコツも解説。この記事を読めば、キス釣りについてまるごと分かります。

キス(シロギス)とはどんな魚?

キス(シロギス)は、北海道以南の日本沿岸に広く生息する、細長い体と小さな口が特徴の魚です。主な生息地は砂地で、その小さな口を巧みに使い、砂に潜むゴカイやエビなどを吸い込むようにして捕食します。

上品で淡泊な白身は非常に美味で、古くから食用の魚として愛されると同時に、釣り魚としても高い人気を誇ります。日本全国のサーフ(砂浜)や砂地の堤防から手軽に狙うことができ、群れに当たれば数釣りが楽しめるため、ビギナーからベテランまで多くの釣り人を魅了しています。

また、ただ数が釣れるだけでなく、30cm近い大型のキスはその美しい姿からは想像もつかない力強い引きで、釣り人を熱くさせてくれます。この「尺キス」こそ、多くの釣り人が追い求める憧れのターゲットです。

キス(シロギス)

キス釣りの時期・シーズン

キスは水温が低い真冬を除けば、ほぼ一年を通して岸から狙うことができるターゲットです。

本格的なシーズンインは、ゴールデンウィーク前後。水温の上昇とともにキスの群れが砂浜へと接岸し、全国各地で釣果が聞こえ始めます。特に7月から8月にかけては、浅場まで大挙して押し寄せる最盛期。アタリが多く、釣りやすいため、初心者の方が「数釣り」を楽しむには最高の季節です。

秋は越冬に備えて荒食いする良型の「落ちギス」を狙うチャンス。水温の低下とともに徐々に深場へと移動していくため、ポイントを狙うには遠投が必要になるのもこの時期の特徴ですが、いい群れに当たれば良型の数釣りも夢ではありません。

やがて気温が一桁台になる真冬を迎えると、キスの多くは沖の深場へと完全に移動するため、岸からは釣りにくいシーズンになります。

春(4~5月) まだ深場に残っている個体が多く、岸から狙うには飛距離が求められる。水温の上昇とともに、徐々に浅場へと移動する。
夏(6~9月) 産卵のために群れで浅場に接岸し、一年で最も釣りやすい時期。活性が非常に高く、ライトタックルの「ちょい投げ」でもアタリが多いため、初心者が数釣りを楽しむのに最適。
秋(10~12月) 越冬に備えてエサを追う良型が狙える。ただし、水温低下とともに徐々に深場へ移動していくため、遠投が必要になる場面も。
冬(1~3月) 多くのキスが沖の深場に集まるため、岸からのキャスティングで釣るのは難しくなる。狙う場合は、水深のある釣り場を狙ったり、本格的なタックルで遠投したりする必要がある。

キス釣りに適した場所

キス釣りの釣果を伸ばすには、ポイント選びが非常に重要です。基本となるのは、サーフや、海底が砂地になっている堤防です。

特にカケアガリなどの「地形変化」が豊富な釣り場は、キスのエサとなる生物が集まりやすく、結果としてキスも回遊してくる可能性が高まります。また、砂地の中に根や海藻といった「障害物」がポツポツと点在するポイントも有望。エサが豊富で、かつ捕食者から身を守れるため、根掛かりのリスクは上がりますが、良型のキスが潜んでいる可能性が高いのが魅力です。

キス釣り

キスがよく釣れる時間帯

キス釣りの釣果を上げるには、「時間帯」と「潮の動き」という2つの要素を意識するのが重要です。

まず、最も魚の活性が高まる絶好のチャンスは、朝と夕方の薄暗い時間帯、いわゆる「マズメ時」です。この時間帯はプランクトンの活動が活発化し、それを捕食するために多くの魚が集まるため、キスも積極的にエサを探し始めます。キスは昼行性なので日中の釣りがメインですが、このゴールデンタイムを絡めて釣行計画を立てるのが釣果への近道です。

また、「数より型」の大物狙いなら夜釣りも面白い選択肢。ポイントにもよりますが、夜は警戒心の強い大型が行動しやすくなるため、思わぬ大物に出会える可能性があります。

そして、もう一つの重要な要素が「潮の動き」です。一般的に、潮が動いている時間帯は魚の食い気が立ちやすく、反対に潮が止まるとアタリが遠のく傾向があります。したがって、釣行前には潮見表を確認し、「マズメ」と「潮が動く時間」が重なるタイミングで釣行するのがベストです。

キス釣りの釣果は「時間帯」で決まる?【昼は数釣り・夜は大物狙いが基本】

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キス釣りで使う餌の種類

キス釣りで使うエサは、細長い形状で魚が吸い込みやすい「虫エサ」が基本となります。中でも代表的なのが、「ジャリメ(石ゴカイ)」と「青イソメ」の2種類。

ジャリメは、青イソメよりも細く柔らかいため、キスの小さな口でも吸い込まれやすく、キス釣りの特効エサとも言えるでしょう。エサ選びに迷ったら、まずはこちらを選んでおけば間違いありません。

一方、青イソメは太くてボリュームがあり、よく動くためアピール力が高く、大型のキスを狙う際に特に効果を発揮します。

ジャリメ
ジャリメ

虫エサの付け方

虫エサを付ける際は、釣果を左右するいくつかの重要なコツがあります。まず、キスが嫌うことが多い硬い頭は、カットしましょう。次に、針への刺し方は「通し刺し」が基本。エサの断面から針先を入れ、針の軸と一体化するように、できるだけ真っ直ぐにセットしてください。このふた手間が、キスの小さな口にエサをスムーズに吸い込ませ、フッキング率を高める秘訣です。

さらに、エサの長さ(通称:タラシ)も重要です。針一杯か1cm前後など短く垂らすのが基本ですが、状況に応じて調整するといいでしょう。例えば、キスの食いが渋い時や大型を狙う時は、アピール度を上げるためにタラシを少し長めに取ると効果的です。

虫エサの付け方
虫エサの付け方は通し刺しが基本

人工エサでも釣れる

どうしても生きている虫エサに触るのが苦手、という方には、生分解性素材などで作られた人工エサもおすすめです。生のエサに比べると食いの面では一歩譲りますが、近年は釣果が期待できる製品も増えており、手軽にキス釣りを楽しみたい場合には十分な選択肢となります。

キス釣りのタックル

ここからは、竿やリールなどのキス釣りのタックルをご紹介します。

キス釣りで使うロッド(竿)

キス釣りで使うロッド(竿)は大きく分けて、近距離を狙うちょい投げ用と遠投用の2種類に分けられます。

浅場に接岸する最盛期にはちょい投げでも充分にキス釣りを楽しむことができ、ロッドは3号から10号程度のオモリを投げられるエギングロッドやシーバスロッド、ライトな汎用竿などが使われます。

一方、本格的に遠投での投げ釣りを楽しみたいのであれば、20号から30号程度のオモリを投げられる投げ釣り専用竿がおすすめです。

キス釣り

キス釣りで使うリール

キス釣りで使うリールは使うロッドに合わせて、ちょい投げであれば2500番から4000番、遠投であれば投げ釣り専用のスピニングリールを使用します。

ちょい投げタックルのメリットは手軽な道具立てでキス釣りを楽しめることであり、最盛期であれば本格的な投げ釣りタックルよりも快適にキス釣りを楽しめるでしょう。

一方、キスの食いが渋くなる10月以降には、より遠くまで遠投できる投げ釣りタックルが有利になります。

キス釣りで使うライン

キス釣りで使うラインは、ちょい投げタックルならPEラインの0.6号前後、本格的な投げ釣りならPEライン1号程度がおすすめです。

PEラインは他のラインと比較して感度に優れており、キスの小さなアタリをしっかりと感じ取ることが可能。さらに、細くて強いことから遠くまで飛ばすことができ、より広い範囲を探れるようになります。

PEラインを使用する際には、根で擦れて切れてしまわないよう道糸の先にリーダーを連結してください。ちょい投げなら3号から4号程度のフロロカーボンライン。本格的に遠投する場合は、重いオモリで道糸が切れないように投げ釣り専用のテーパーラインを道糸の先に結びます。

キス釣りに使う仕掛け

キス釣りの仕掛けは非常にシンプルで、初心者の方でも簡単にセットできます。

まず、竿から伸びるメインのライン(道糸)に、「投げ釣り用の天秤」を結びます。そして、その天秤の先に、針とハリスがセットになった市販の「キス釣り専用仕掛け」を接続すれば、基本的なセッティングは完了です。

キス釣りタックル&仕掛け図
20号程度のオモリを使ったライトな投げ釣りのタックル&仕掛け図

天秤の選び方

キス釣りの天秤(オモリ)選びは、まず「重さ」が重要です。基本的には、自身の竿が対応しているオモリ負荷の範囲内で、海底の様子がしっかりと感じられる(底が取れる)重さを選びましょう。目安として、「ちょい投げ」なら3号から10号、本格的な投げ竿で遠投するなら20号から30号が基準となります。特にちょい投げ用の天秤は、後から重さを調整できるタイプも多いので、潮の速さなど状況に応じてオモリを使い分けると良いでしょう。

次に「種類(形状)」ですが、天秤にはジェット天秤やL字型、V字型など様々なタイプがあります。これらは感度や飛距離、トラブルの少なさなどにそれぞれ特徴がありますが、初心者の方が最初に選ぶなら、扱いやすさと感度のバランスがいい固定式の「L字型」か「V字型」がおすすめです。 まずはこのタイプで釣りに慣れ、ステップアップとして他の種類を試していくと、さらに釣りの幅が広がるはずです。

仕掛けの選び方

キス釣りの仕掛けは自作する人もいますが、まずは市販の仕掛けを購入するのが簡単でおすすめです。市販品を選ぶ際に最も重要なのは、キスの小さな口でも針掛かりしやすいよう工夫された「キス専用」のものを選ぶこと。これが、釣果を伸ばすための最初のステップとなります。

次に、仕掛けを選ぶ上で重要になるのが「針の大きさ(号数)」です。基本的には、4号~6号の小さめな針がおすすめです。キス釣りは海底を引きずりながら誘うことが多いため、小さな針の方が吸い込まれやすく、小型も含めて数釣りを楽しみやすくなります。反対に、置き竿などでじっくりと大型を狙う場合には、少し大きめの7号~8号を選ぶと良いでしょう。

そして、もう一つ大切なのが「針の数」です。まず、初心者の方は、扱いやすい3本針までの仕掛けから始めましょう。針数が多すぎると、仕掛けが絡まるトラブルが頻発し、釣りに集中できなくなってしまいます。特に、手軽な「ちょい投げ」の釣りでは、短い竿で近距離を効率よく探るスタイルなので、多くても3本針までが最もバランス良く扱えます。

一方、本格的な「遠投」の釣りで釣果を伸ばすには、一度に複数のキスを掛ける「連掛け」を狙うのも有効です。釣りに慣れてきたら、少しずつ針の数を増やして、4本、5本とステップアップしていくのも良いでしょう。

キス釣りの仕掛け

キス釣りにあると便利な道具・小物

ここまでにご紹介してきたアイテム以外にも、キス釣りにはあると便利な道具や小物がいくつか挙げられます。

針外し 口の小さなキスから針を外すのに大活躍
虫餌入れ 購入時のプラスチックパックよりも餌が長生き
小型クーラーボックス 軽量で移動しやすい10L前後がおすすめ
竿立て 砂浜では竿立てを使うことで餌交換が楽に
タオル 魚を触った後に拭いたり、あれば便利

キス釣りの釣り方・誘い方のコツ

キス釣りは「投げて巻く」というシンプルな動作が基本ですが、いくつかのコツを押さえるだけで、釣果は大きく変わってきます。ここでは、基本的な釣りの流れと、釣果を伸ばすためのテクニックをご紹介します。

1. ポイントへキャストする

まずは、キスが集まっていそうな障害物の周辺や、カケアガリといった地形変化がある場所を探し、そこを狙って仕掛けを投入します。

ただし、ここで釣果を左右する重要なのがキャストの着水点です。狙ったポイントの真上に直接仕掛けを落としてしまうと、その着水音でキスが警戒して散ってしまうことがあります。

狙いたいポイントよりも少し沖側へ投げ、そこから静かに仕掛けを引いてきてポイント上を通すのが、警戒心の強いキスに口を使わせるための秘訣です。

キス釣り
2. 着底させ、ゆっくりと誘う(引き釣り)

仕掛けを投げた後、海底に着くとピンと張っていた糸がフッと緩みます。これが着底のサインです。すぐにリールを巻いて、たるんだ分の糸(糸フケ)を回収し、糸を張った状態にしましょう。

このまま置き竿で待っていても釣れないことはありませんが、仕掛けをゆっくりと引いてくる「引き釣り」で誘うのがキス釣りの基本です。

引き釣りのやり方

引き釣りの具体的な操作方法は以下の2通り。

1.リールを非常にゆっくり、一定の速度で巻き続ける方法。シンプルで安定した誘いが可能。
2.竿先をゆっくりと手前に引き、竿を元の位置に戻しながら、たるんだ糸をリールで巻き取る方法。この動作を繰り返す。リールを巻くだけよりも海底の起伏を感じやすい。

どちらも、天秤のオモリ部分が海底を這うように移動していることをイメージしながら行いましょう。

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竿でゆっくり仕掛けを引っ張る

この「引き釣り」は、キスの習性に基づいた効果的なアピール方法。仕掛けがフワッと水中を漂うことで、海底から少し浮いて泳ぐキスの目に留まりやすくなるのに加え、天秤が海底で砂煙を上げることで、キスの捕食本能を刺激します。

また、広範囲を探れる上に、海底付近に多いフグやメゴチといった遊泳力の低いゲストを避けやすいというメリットもあります。仕掛けを引くスピードは、1秒で20cmぐらいの速度を基本に、最適なスピードはその日のキスの活性によっても変化するため、色々な速度を試しながらアタリの多いパターンを探すのが釣果を伸ばすコツです。さらに、ただ巻き続けるだけでなく、時折動きをピタッと止めて「食わせの間」を作るのも極めて有効。追いかけてきたキスが、その瞬間に思わず口を使ってくることがよくあります。

夜釣りや低活性時は置き竿も有効

一方で、夜釣りや水温が低い時期などは、引き釣りではエサを追ってこないような状況もあります。そうした場合には、仕掛けを投げ込んでじっくりと待つ「置き竿」の釣りが有効になります。状況に応じて、この2つの釣法を使い分けることが大切です。

3. 海底の変化(カケアガリ)を見つける

仕掛けを引いている最中に、リールを巻くのが急に重くなる感触があれば、それは海底が傾斜している「カケアガリ」のサインです。このような場所はキスの回遊ルートになりやすく、釣果が期待できる一級ポイントとなります。

特に、周囲に目ぼしい変化が見当たらないサーフでは、このカケアガリが唯一の狙い目となることも少なくありません。発見したら、まずはその周辺を集中的に攻めるのが、釣果を伸ばすためのセオリーです。

しかし、もしその場所でアタリがなかったり、アタリが途絶えたりした場合は、次の場所へ移動するのがおすすめです。サーフのカケアガリは、多くの場合、岸と平行に長く続いています。そのため、少しずつ立ち位置を横にずらしながらキャストを繰り返し、カケアガリの「ライン」全体を効率よく探っていきましょう。

キス釣りの探り方
キス釣りの探り方

4. アタリがあった場所を集中攻撃

キスは群れで行動する習性があるため、一匹釣れたら、それは「チャンスタイム」の始まりを意味します。

まず、アタリがあったらすぐに巻き上げるのではなく、リールを巻く速度をさらにゆっくりにしてみましょう。群れの中にいる他のキスが、別の針に食いつく「追い食い(連掛け)」が期待できます。

また、一匹釣れた場所は、群れがいる可能性が非常に高い一級ポイントです。同じポイントを集中的に探ることで、連続ヒットに繋がるでしょう。

キス釣り

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・ちょい投げキス釣りの入門動画。道具・エサ選びの基本と、釣果アップの鍵となる「引き釣り」の動作を分かりやすく解説しています。

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