この記事では、キス釣りの仕掛けや釣り方のコツ、おすすめの時期やシーズン、使う餌などについて解説します。
美しい見た目で心地良い引き味をしているキスは、暖かい時期を中心に釣りのターゲットとして多くの釣り人から親しまれています。
当記事では、キスを釣って楽しむために必要な情報を網羅していますので、これからキス釣りに挑戦してみたい方は参考にしていただけますと幸いです。
目次
キスとはどんな魚?
キスとは北海道以南の日本沿岸に生息している、細長く小さな口が特徴的な魚です。基本的には砂地を生息地としており、砂の中に潜むゴカイやエビなどを、その特徴的な口を使って吸い込むように捕食しています。
淡泊な白身で美味であることから釣り魚としての人気も高く、日本全国のサーフで狙って釣ることが可能。群れを見つければ数釣りも可能であることから、初心者でも楽しめるターゲットと言えるでしょう。
30cmを超える大型個体は引きも強く、釣り人の憧れとなっています。
キス釣りの時期・シーズン
キス釣りの時期・シーズンは冬の寒い時期を除く1年中。
ゴールデンウィーク前後から日本全国の砂地で釣れるようになり、7月から8月頃に最盛期を迎えます。数釣りをするのには最適なシーズン。
10月から12月頃のシーズン終盤には30cmを超えるような大型個体が狙えるようになり、この時期のキスは落ちギスと呼ばれています。
気温が一桁台となる冬になってしまうと、キスの多くは沖の深場に移動してしまい、岸からは釣りにくくなってしまいます。
キス釣りに適した場所や時間帯
ここでは、キス釣りに適した場所や時間帯を解説。キスは釣れる時間帯に釣れる場所で竿を出せば高確率で釣ることができるので、場所と時間が重要な要素となります。
- キスが釣れる・狙える場所
- キスがよく釣れる時間帯
キスが釣れる・狙える場所
キスが釣れる・狙えるのは、砂地を主とする釣り場です。
キスはその特徴的な口で砂の中に潜んでいる餌を捕食しており、釣りにおいても砂地を狙うのが基本となります。
特にサーフ(砂浜)はキス釣りにおける主要釣り場の1つであり、最盛期にはキス釣りを楽しむ釣り人で賑わいます。
もちろん漁港や防波堤から釣ることもでき、多くの釣り場でキス釣りを楽しむことが可能です。
キスがよく釣れる時間帯
キスがよく釣れる時間帯はマズメと呼ばれる、朝方と夕方の薄暗い時間帯です。
この時間帯は多くの魚の活性が高くなり、キスも積極的にエサを捕食するようになります。 キス釣りを楽しむのであれば、このマズメの時間帯は外せないといっても過言ではないでしょう。
また、潮が流れている時間帯も釣れる時間帯の1つであり、潮が止まっている時間帯は食いが渋くなってしまいがち。潮見表を事前に確認しておき、マズメと潮が動く時間帯を狙うようにしましょう。
キス釣りで使う餌の種類
キス釣りで使う餌として主なものは、ジャリメ(石ゴカイ)と青イソメの2種類です。
特にジャリメは青イソメと比較すると細く、最盛期のそこまで大きくないキスの数釣りに適しています。
一方、青イソメはジャリメよりも匂いが強く、よりキスを寄せ集める効果に長けていることが特徴。太くて長いものが多いので、大型キス狙いでは青イソメもよく使用されます。
また、生きている虫エサが触れない方や苦手な方は、生分解素材で作られた人工エサがおすすめ。臭くないように工夫されている製品が多く、見た目もそっくりであることから釣果も生きている虫エサに劣らないものが販売されています。
キス釣りで必要なもの(竿や仕掛けなど)
ここからは、竿や仕掛けなどのキス釣りで必要なものをご紹介します。ここを読んでいただければ必要なものが全てわかるので、キス釣りに出掛ける前に一度確認してみてください。
- キス釣りで使うロッド(竿)
- キス釣りで使うリール
- キス釣りで使うライン(釣り糸)
- キス釣りで使う仕掛け
- 【参考】キス釣りにあると便利な道具・小物
キス釣りで使うロッド(竿)
キス釣りで使うロッド(竿)は大きく分けて、少しだけ投げるちょい投げ用と遠投用の2種類に分けられます。
最盛期にはちょい投げでも充分にキス釣りを楽しむことができ、ロッドは3号から10号程度のオモリを投げられるエギングロッドやシーバスロッドがおすすめ。
一方、本格的に遠投での投げ釣りを楽しみたいのであれば、20号から30号程度のオモリを投げられる投げ釣り専用竿がおすすめです。
キス釣りで使うリール
キス釣りで使うリールは使うロッドに合わせて、ちょい投げであれば2500番から4000番、遠投であれば投げ釣り専用リールを使用します。
ちょい投げタックルのメリットは手軽な道具立てでキス釣りを楽しめることであり、最盛期であれば本格的な投げ釣りタックルよりも快適にキス釣りを楽しめるでしょう。
一方、キスの食いが渋くなる10月以降には、より遠くまで遠投できる投げ釣りタックルが有利になります。
キス釣りで使うライン(釣り糸)
キス釣りで使うライン(釣り糸)は、ちょい投げタックルや遠投タックルを問わずに、PEラインの1号前後がおすすめです。
PEラインは他のラインと比較して感度に優れており、キスの小さなアタリをしっかりと感じ取ることが可能。
さらに、細くて強いことから遠くまで飛ばすことができ、より広い範囲を探れるようになります。
PEラインを使用する際には、根で擦れて切れてしまわないよう3号から4号程度のフロロカーボンリーダーを連結してください。
キス釣りで使う仕掛け
キス釣りは、一般的に市販されている投げ釣り仕掛けで充分に楽しむことができます。
さまざまな針の大きさが用意されているかと思いますが、キス釣りにおすすめなのは6号から8号前後の小さめの針です。 10号以上の大きな針の付いた投げ釣り仕掛けはカレイ釣りなどのために販売されており、キス釣りには向いていません。
また、針の数に関しては、初心者の場合3つまでがおすすめ。あまりにも針の数が多いものを選んでしまうと、針同士が絡んでしまうなどのトラブルに繋がります。
【参考】キス釣りにあると便利な道具・小物
ここまでにご紹介してきたアイテム以外にも、キス釣りにはあると便利な道具や小物がいくつか挙げられます。
ここではそれらについてご紹介していますので、予算に余裕がある方はぜひ揃えてみてください。
針外し | 口の小さなキスから針を外すのに大活躍 |
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虫餌入れ | 購入時のプラスチックパックよりも餌が長生き |
小型クーラーボックス | 軽量で移動しやすい10L前後がおすすめ |
竿立て | 砂浜では竿立てを使うことで餌交換が楽に |
タオル | 魚を触った後に拭いたり、あれば便利 |
キス釣りの仕掛け・釣り方・誘い方のコツ
キス釣りには、専用の仕掛けや釣り方、誘い方のコツがあります。
ここでは、それらについて詳しく解説していますので、ぜひキス釣りに出掛ける前の参考にしてください。
- キス釣りの仕掛け・釣り方の基本解説
- キス釣りの釣り方・誘い方のコツ
キス釣りの仕掛け・釣り方の基本解説
キス釣りは、一般的に「投げ釣り」と呼ばれている釣り方でキスを狙う釣りを指します。
投げ釣りには数多くの専用仕掛けが販売されており、その中でも針の大きさが6号から8号前後のものをキス釣りでは使用。
針の数は初心者の場合、多くても3つ程度までにしておくのがトラブルを防げておすすめです。
キス釣りの投げ釣り仕掛けは天秤の先に取り付けて、それをキャストし、底を引きずって探ることでキスに食わせます。
基本的にはゆっくりとリールを巻いてくるだけといった簡単な釣りですが、キスの潜んでいそうな場所で仕掛けを留めてみたり、工夫をすることで数を伸ばせるでしょう。
キスは砂地の中でも、カケアガリと呼ばれる急に深くなっている場所を好んでおり、そこに餌を持っていけることで釣果アップに繋がります。
キス釣りの釣り方・誘い方のコツ
キス釣りは基本的には投げて巻いてくるだけの簡単な釣りですが、如何にキスの目の前に餌を持っていけるかどうかで釣果が大きく変わります。
砂地の中でも、キスが潜んでいるのはカケアガリという地形変化のある場所です。
この地形変化をリールを巻きながら感じ取り、重点的に地形変化を探ることがキス釣りで数多く釣るためのコツ。カケアガリではリールを巻く際の抵抗が大きくなるので、抵抗が大きい場所の多いコースを探ると良いでしょう。
また、時折ロッドをあおって誘いを入れるのもおすすめ。餌を追いかけていたキスが誘いにつられて、針掛かりしてくれることがよくあります。
キスは群れで生活している魚なので、一度アタリがあった場所を重点的に探ることでも釣果を伸ばせるでしょう。
【Q&A】キス釣りに関する質問
以下では、キス釣りに関する質問・疑問に回答します。
- 関西でおすすめのキス釣りスポットは?
- 釣れたキスのおすすめ料理・調理方法は?
- 釣れたキスの保管・持ち帰り方は?
Q. 関西でおすすめのキス釣りスポットは?
関西でおすすめのキス釣りスポットは、各地に存在している海水浴場です。
海水浴場は砂地であることがほとんどであり、キスが好むカケアガリも至る所に存在しています。
キスは日本全国の幅広い釣り場で釣ることのできる魚ですが、ポイントに迷った際には海水浴場から狙うのがおすすめ。
しかし、7月から8月の海水浴シーズンは日中釣りができないので、狙うのは朝マズメか海水浴のオフシーズンにしましょう。
Q. 釣れたキスのおすすめ料理・調理方法は?
キス料理として代表的なのはキスの天ぷら。キスの天ぷらはふんわりとした身が美味しく、魚の天ぷらとして代表的な魚種となっています。
また、刺身で食べることも釣り人ならではの特権としてかなりおすすめ。淡泊な白身は刺身で食べても美味しく、高級鮨屋の寿司ネタとして重宝されているほどです。
Q. 釣れたキスの保管・持ち帰り方は?
釣れたキスは袋に入れて、氷でしっかりと冷やした状態で持ち帰りましょう。
キスは魚の中でも比較的足がはやく、特に夏の暑い時期にはすぐに鮮度が落ちてしまいます。
釣りに出掛ける際にはキス専用の小型クーラーボックスを用意し、できるだけフタの開け閉めをしないことが大切。
キスを入れるための小窓が付いているクーラーボックスであれば、冷気の流出を最小限に抑えられます。
キス釣りに関するまとめ
キス釣りは日本全国の沿岸で幅広く楽しむことができる、非常に身近で初心者にもおすすめの釣りです。
さらに、キスは食べても美味な魚であることから、家族に喜ばれること間違いなし。
これからキス釣りに挑戦される方はぜひ当記事を参考に、シンプルでありながら奥の深いキスの投げ釣りをぜひ楽しんでみてください。