ところで、先ほどルアーのカラー選択について「シーズンの最初と最後は派手な色」と述べたけれど、これは1日のうちの最初と最後、つまり朝マヅメと夕マヅメでも同じことが言え、1シーズンの中でも1日の釣りの中でも「最初と最後は派手な色」というのが僕の持論。明らかに食い気満々のハシリの魚や、遡上モードに近い古い魚、そしてマヅメ時の魚には、昔から派手な色ばかりでいい思いをしているのだ。
カラー選びは「最初と最後は派手な色」
文と写真=福士知之
全体的にサイズが小型化していると言われる日本海側エリアの海サクラマス釣りで、納得の1尾を手にしている釣り人たちはどんな釣りをしているのだろうか? 2021春の磯場とゴロタ浜で、心に残る「型もの」を釣りあげた福士知之さんに実績の釣りを解説してもらおう。
目次
カラーの選び方と基本のタックル&ライン
ところで、先ほどルアーのカラー選択について「シーズンの最初と最後は派手な色」と述べたけれど、これは1日のうちの最初と最後、つまり朝マヅメと夕マヅメでも同じことが言え、1シーズンの中でも1日の釣りの中でも「最初と最後は派手な色」というのが僕の持論。明らかに食い気満々のハシリの魚や、遡上モードに近い古い魚、そしてマヅメ時の魚には、昔から派手な色ばかりでいい思いをしているのだ。
シーズンおよび1日の始めと終わりはアピール系。海が暗く見える時はシルバーベースのナチュラル系を使ってみたい。
なので、「最初と最後」にはピンクや赤系を基本とし、それに加えて水が悪い時やウネリがある時には、さらに派手な艶消しピンクやオレンジを結ぶようにしている。ナチュラル系はそれらで反応が悪い時が出番だ。それと、感覚の話でうまく表現できないのだけれど、海サクラマス釣りをしていて「海の色が黒く見える」状況に出くわし時もナチュラル系に実績がある。なかでも小魚を意識したシルバーベースのナチュラル系カラーをよく使っている。
ロッドについては各々の体型や体力にもよるはずだが、日本海の海サクラマス釣りでは10ft前後のレングスで、キャスト時にルアーウエイト40gまでを背負えるものがおすすめ。リールは4000番台で、PEライン1~1.2号を150~200m巻く。リーダーはナイロンかフロロカーボンのいずれかを、状況に応じてPRノットで1mほど付けることが多い。
来るべき新シーズンも楽しく釣るために
冒頭でも少し触れたが、この2年は日本海でも太平洋でもポイントを問わず過去最高とも言える釣り人が海サクラマスをねらいに足を運んでいて、それにともない深夜からのポイントの場所取りや駐車場を巡って、釣り場付近の地元住民や漁師とのトラブルが増えている。さらに、とても1人分の余裕がない狭いスペースに割り込んでキャストを始めてしまうなど、釣り人同士のトラブルも目立ち始めた。こうなると、釣りのテクニック以前の問題だ。
いずれのトラブルもまずは挨拶を交わして、それからしっかり相手との会話の中で確認をしておけばいいだけの話。駐車場所など、もともとダメと決まっているものはダメなのだし、それを守ることは当然として、釣り人同士のいざこざについては、ちょっとした会話で回避できるケースがほとんどではないだろうか。魚を釣りたい気持ちは分かるけれど、みんながもう少し余裕のある釣り人であってほしいなあと思っている。
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