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編集部2023年5月17日

波止でメバルを釣ろう!手軽に始める入門ガイド

メバル 魚種別釣りガイド

ジグ単で数釣り?プラグでサイズねらい?

ジグ単で数釣り?プラグでサイズねらい?

写真と文◎去川直稔

ベストシーズンは4~5月

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メバルをルアーでねらう釣り方はメバリングと呼ばれ、アジングよりも前からライトソルトのひとつのジャンルとして確立されている。釣れ出すのは12月ごろからで、4、5月がベストシーズンだ。シーズン初期は小型ながら数釣りが楽しめ、終盤になるにつれてサイズがよくなってくる。メバルは日中でも釣れるが、ナイトゲームが一般的だ。堤防はもちろん、磯やゴロタ浜などでもねらうことができるが、タックルや装備が大きく変わるので今回は手軽な堤防のナイトゲームに絞って紹介したい。

堤防のナイトゲームでは全層を探れるワーム(ジグ単)の釣りと表層に特化したプラグの釣りのふたつに大きく分けられる。サイズを問わずよく釣れるのでワームを使う人も多いだろうが、瀬戸内海をホームにしてメバリングを楽しむ去川さんはプラグの釣りが大好きだと言う。

「ワームも使うんですが、サイズを出したい時や表層にメバルがいる時はいつもプラグを使っています」

状況に合わせてルアーを使い分けていくことが釣果に繋がるのはメバリングでも同じようだ。

 

 

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軟らかいタックルがベスト

堤防でのメバリングであればジグ単、プラグを問わず同じタックルを流用することができる。ロッドは7フィート前後のULクラスのメバル用ロッドが使いやすい。同じ長さと硬さであってもアジング用だと全体的に張りが強いためメバリングだと少々難しくなる。

2000番のリールにラインはPE0.3号を巻いておくとよい。ただし、ジグ単の場合は2g以下の軽量なものも使うため、0.3号だと飛距離が出にくくなってしまう。ジグ単とプラグの両方を快適に楽しみたければ替えスプールなどでジグ単用に0.2号も用意しておくとベストだろう。去川さんはPEが0.3号であればリーダーはフロロカーボンの6ポンド、0.2号であれば4〜5ポンドを半ヒロほど取る。

ねらうべきポイントは潮目やヨレ。そこに常夜灯の明暗が絡めばそこが一級ポイントだそうだ。常夜灯が絡まなくても流れのヨレに付いていることが多いので一級ポイントに入れなくても探ってみるといいだろう。常夜灯の下でライズしているのであればそれも充分ターゲットになる。

 

 

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プラグの釣り

ジグ単とプラグはそれぞれに得意不得意があると去川さん。大まかに言うと中層やボトムを探れてサイズは小さいが数が釣れるのがジグ単で、表層に特化していてサイズを出しやすいのがプラグの釣り。去川さんが釣り場に着いて最初に使うのはプラグだそうだ。

「メバルは表層にいることも多いので、まずは表層を探ります。ジグ単でも表層を引けるのですが、やや難しいのでプラグがおすすめです」

メバルが年中エサにしているのはアミや小型の甲殻類。表層にいることが多く、それを食べるためにメバルも表層に集まるのだ。また、これらは遊泳力が弱く漂っているため、ルアーも極力漂わせることがメバルを釣るために大切な条件になる。表層の魚をねらう場合、ジグ単を漂わせるのは難易度が高い。軽くすれば漂わせやすいが飛距離が出ない。重くすれば飛ばせてもレンジキープが難しくなる。一方のプラグ、特にフローティングタイプであれば止めても沈んでいくことなく表層でのレンジキープはとても簡単で飛距離も出しやすい。

 

 

●ルアータイプ

メバリングで使われるプラグは主に3〜5㎝と小型のフローティングミノーやシンキングペンシルが中心となる。キビキビと動くミノーはアピールが強く、高活性であれば効率よく魚にアピールすることができる。特にフローティングミノーはストップ&ゴーが効果的でメバリングで多用されるアクションのひとつだ。メバルはフォールしていくものよりも止まっているものや浮き上がっていくものに反応がいいことが多いので巻けば潜り、止めれば浮くフローティングミノーはメバルねらいにピッタリのルアーといえるだろう。

シンキングペンシルはフローティン グミノーと比べて自重があるので風が 吹いていても飛距離が出しやすいのが強みのひとつ。その特徴をより活かすために去川さんは6cmと大きめのものお使って飛距離を稼ぎ、沖にできた潮目やヨレをねらうそうだ。バチやイワシ、イカナゴなど細長いベイトを食べている時にも効果的とのこと。また、浮き上がるものが好きなメバルでもフォールに反応がよい時もあるので、水平姿勢で揺れながら落ちていくシミーフォールができるルアーだとよりチャンスが増えるのでおすすめだ。シンキングペンシルはレンジキープできてルアーが動く範囲の中で一番スローなただ巻きかリフト&フォールで誘うことが多い。

 

 

●カラー

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メバルの常食であるアミや小型甲殻類などのプランクトンを意識したカラー、つまりクリア系にラメが入ったものが基本となる。この色はアミなどの集合体をイメージしているとよく言われている。常夜灯の色や天候など状況によってラメの色や有無で反応が変わることもあるのでクリア系だけでも何パターンか用意しておきたいところだ。去川さんのよく行く釣り場は海が緑っぽい色をしているようで、水の色に合わせたクリアなグリーン系にラメが入ったものをよく使うとのこと。他にもイカや魚などのベイト系、ピンクなどのアピール系、月明かりだけのポイントで効果的なマットホワイトもあると万全だそうだ。

 

 

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ワームの釣り

プラグを使うことが多い去川さんだが、もちろんジグ単を使うこともある。それは渋い状況でルアーが小さくないと反応してこない時や表層で反応がなく、中層やボトムがヒットレンジの時だ。シンキングペンシルであれば中層も探れるが、深いレンジほどルアーのコントロールは難しくなる。しかし、ジグ単であればその心配はなくどのレンジでも同じように扱いやすい。

メバリングで使うジグヘッドの重さは1〜3g程度まで。去川さんは1.5gからスタートして、ゆっくりした動きに反応がいい時は1gに落とし、風や流れが強くて思いどおりのレンジに入らない時は重くしている。

ジグヘッドの形状はさまざまなものがあるが、メバリングではただ巻きを多用するので姿勢が安定しやすいスイミング系のジグヘッドがおすすめ。見た目で言えば砲弾のような形をしているものがよいだろう。

ジグ単の場合、基本はただ巻きとなる。去川さんの場合、ジグ単を使う時の7割がただ巻きで残りの3割がフォールでの釣りだそうだ。ただ巻きはレンジキープできる一番遅い速度で潮に馴染ませるようにしてリトリーブしてくるのが基本となる。流れの変化やストラクチャー際をねらいたい時はただ巻きしてからのテンションフォールでピンポイントに直撃させることも有効だ。リフト&フォールも効果的でスローにロッドをサビいてじわっと持ち上げ、テンションフォールでじわっと落とすのがコツだそう。

 

●ワームタイプ

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去川さんは主に3タイプのワームを状況に応じて使い分けている。最初に投げるのが波動弱めのピンテール系などアミパターンを意識したワーム。ジグ単の釣りでも最初はメバルが日ごろ食べているアミを意識すると言う。サイズも1.5インチ程度と小さめだ。メバルはアジのような吸い込みバイトではないので大きいワームを使うとフッキングが悪くなってしまうそうだ。

このパターンで釣れない状況だと次に使うのが波動の強いシャッドテール系。アミパターンではなくイワシやイカナゴなどのベイトフィッシュを食べていると考えられるからだ。ワームサイズはベイトサイズに合わせるのが基本だが、分からなければ徐々に大きいものにしていくのがよいとのこと。

これでも釣れない時はかなり活性が低いと予想される。こんな時、去川さんは波動がとても小さいワームを使うか、反対にかなり強い波動で気付いてもらうという両極端なチョイスだと反応が得やすいそうだ。

 

●カラー

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プラグと同様で基本的にはアミを意識しているのであれば定番のクリアラメ系が効果的だ。ラメの色が赤かシルバーで反応が変わることがあるので、何種類かあるとよいだろう。ベイトフィッシュパターンの場合だと、去川さんのイチオシは金ラメ。金色の魚がいるわけではないのだが、金色に反応がよいことが多いそうだ。また、チャート系などのソリッド系カラーはシルエットがはっきりでるのでよりベイトらしくなり、アピール力も高い。パール系はソリッドとクリアラメの中間のアピール力なので、適宜使い分けてほしい。

 

 

 

※このページは『つり人 2023年6月号』を再編集したものです。

 

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