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編集部2023年4月7日

渓流ミノーの使い分け!水深・流れ・対象魚に合わせた選び方と釣り方のコツ

イワナ 釣りの仕掛け集

釣果アップを狙うのなら、同じ種類のルアーを使い続けるのではなく、タイプによって使い分けることが重要です。このページでは、6つの観点から渓流ミノーの使い分け方法を解説します。さらなる釣果アップを目指す釣り人は必見です

バラシ軽減&ルアーの動きも向上させる!

写真と文◎編集部

 

渓流で行なうルアーフィッシングは今ではミノーイングが主流。

シンキングミノーがひとつあればどこでも釣れるよね、という人もいるが、やはりタイプの違うものを使い分けることでさらに釣果を伸ばすことができる。

このページでは6つの観点から渓流ミノーの使い分けを解説する。

 

 

 

 

 

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ティムコで渓流用ミノーの開発プロモーションを担当している。渓流・本流を問わず、
トラウトを追い求めて全国各地の川を釣り歩く。

 

 

トゥイッチの乱用はNG

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 渓流ミノーイングに欠かせないのがトゥイッチと呼ばれるアクションだ。ティップを小さく動かすことでルアーをヒラヒラと動かすのだが、ありがちなのは最初から最後まで連続トゥイッチ一辺倒になること。確かに操作している感もあって楽しいのだが、トゥイッチだけが釣れる要素ではない。ただ巻きでのウォブリングやロールも魚にとっては魅力的な動きになる。一瞬止めるようなポーズも効果的だ。魚のコンディションに合わせてこれらを織り交ぜていくと反応が多く得られるだろう。

 

 

トゥイッチの利点

・ルアーの移動距離を抑えられる

・フラッシングで魚が気付きやすい

 

トゥイッチの欠点

・魚がスレやすい

・レンジが上ずりやすい

 

 

❶レンジ

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他の釣りと比べれば全体的に浅いポイントの多い渓流だが、レンジを変えることで反応が変わることは多い。活性が高いときならどんなレンジでも反応してくるが、低いときはボトムしか反応しないことも多い。反対に、魚はボトムにいてもルアーは表層を通さないと反応してこないこともある。大まかに表層、中層、ボトムの3 種類に分けて考えるとよいだろう。イメージとしては水面から40㎝くらいが表層、50~70㎝が中層、80㎝~1.2 mはボトムの扱いとなる。アクションの付け方やサオ先の位置で多少はレンジを変えることはできるが、基本的にルアーによって泳ぎやすいレンジは決まっているので交換したほうが早く魚に近付けるだろう。

 

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渓流用のミノーは製品名にシンクレート(沈下速度)が表記されていることも多い。表層ならスローシンキング(SS)、中層ならシンキング(S)、ボトムを探りたいならファストシンキング(FS)やヘビーシンキング(HS)と表記されたものを使うのがひとつの目安として分かりやすい。また、リップの角度が寝ているものほどリトリーブの際に潜り続けていくタイプで、角度が付いているほど潜る深さはすぐ頭打ちになるが泳ぎ出しが早くなる。ただし、背中の角度や側面の形状など、ボディーでも変わってくるのでそういった傾向があると頭に入れておくと購入する際の参考になるだろう。

 

 

❷沈下姿勢

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渓流でよく使われるのはシンキングミノー。ミノーの沈下姿勢は尻下がりで沈むタイプと水平を保って沈むタイプの2種類に大きく分かれる。

 

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尻下がりタイプは沈む速度が速いものが多く、深いポイントでも沈めやすい。さらにキャスト時も姿勢が安定して飛距離が出しやすいのも特徴だ。一方、水平タイプは尻下がりタイプと比べてフォール速度は遅くなるが、その分フォール中に見切られにくい。さらに、泳ぎの安定感も高く、ダウンストリームで使っている時に実感しているそうだ。シミーフォールと呼ばれるフラフラと揺れながらフォールしていくアクションも誘いになる。

 

 

❸動き

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渓流用ミノーの動きはウォブリングとローリング、中間のウォブンロールのどれかに当てはめることができる。ウォブリングはブルブルと左右に尻尾を振るような動き、ローリングは回転するような動き、ウォブンロールは左右に振りつつ回転も混ざったような動きとなる。ウォブリングやウォブンロールは強めの動きでアピール力が高く、ポイントが狭く短距離で誘いたいときに効果的。しかし、それはスレやすいということでもあり、スレている魚には見切られやすくもある。ロール系はアピール力が弱いため、スレている魚に強く、同じポイントに2~3投するチャンスも作りやすい。とはいえ、魚もルアーに気付きにくいので魚の位置を把握して正確にキャストする必要がある。また、ロール系はアクションが破綻しにくいのでトゥイッチなどのロッドアクションを駆使してアングラーから食わせのタイミングを作らないといけない。

 

 

❹ボディー形状

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ボディー形状はルアーのアクションに関係してくる要素のひとつ。近年の流行りである背中が盛り上がったボディーはさまざまな効果があるが、そのひとつは水受け。ミノーに限らずリップの付いたプラグはリップで水を受けて潜ったりアクションしたりするのだが、それは背中の角度も関係している。また、背中がフラットでエッジが立っているミノーほどキビキビ動き、丸っこいとヌルヌルとしたアクションにっているものが多いのでルアーを購入する際の参考にしてほしい。また、ボディー側面がフラットなものはヒラ打ちしやすく、短距離で誘いやすいのでヤマメねらいに効果的だ。側面がカーブしたボディーのミノーはダートしやすいのが多く、イワナねらいやスレたヤマメによく効く。ボディーのサイズもローテーションしていくと反応しなかった魚をり向かせることができたりする。基本的には50mm 前後を使っている人が多いと思うが、目先を変える意味で60mmサイズのミノーを使うのもよい。また、同じサイズであってもシルエットの変更も効果的なのでローテーションしその日の当たりパターンを見つけてほしい。

 

 

 

 

※このページは『つり人2023年3月号』を再編集したものです。

 

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『ザ・ヒストリー・オブ・ルアーフィッシング~ルアー&リール 進化の軌跡』

国内外で広く親しまれている疑似餌釣り=ルアーフィッシング。その起源や発展の歴史を、リールとルアーの登場・進化の過程に軸足を置きながら当時の文献・雑誌記事を掘り起こし解説を試みた本邦初の書。 新しいスタイルのリールは、登場する度にルアーの小型化・軽量化を可能にし、ルアーフィッシングの発展に大きく貢献してきた。英国で古くから発達した片軸受けリールは20世紀に入ると米国式の両軸受けリールに駆逐される運命をたどるが、第二次世界大戦後は逆に英国発祥のスピニングリールが米国へ輸入され未曾有の大流行を巻き起こしていく…。 また一方、新勢力の台頭が旧勢力から反発を買うのは世の習いで、中世より西洋釣魚界に君臨するライフィッシング愛好家は、自分たちの聖域に土足で踏み込む兄弟を軽蔑し、公然と敵視した。 歴代の釣り人たちが遺したそれぞれの主張を織り交ぜながら、英国・米国のリール史と時代を彩ったルアー、それらに熱中し時には翻弄されていく当時の釣り人模様までを、著者が時の彼方から召喚し、鮮やかに浮かび上がらせる。 『ザ・ヒストリー・オブ・バンブーフライロッド』『ザ・ヒストリー・オブ・トラウトフライズ』に続く待望の三部作、全ルアー・フライアングラー必読の書。

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