編集部2022年7月15日

北海道・朱太川の鮎釣り/札幌から近くビギナーも釣りやすい 後編

アユ 全国おすすめ釣り場 北海道 NorthAnglers

北海道で注目度がじわじわと上昇中の鮎友釣り。近年は主要河川で総じて好調をキープ。初心者が挑戦しやすいシーズンが続いたのが追い風となり、ファンが少しずつ増えている。今夏のデビューを考えているなら、おすすめは朱太川だ!

北海道の鮎釣りは短めの竿がおすすめ!

まとめ◎North Angler's

 北海道で注目度がじわじわと上昇中の鮎友釣り。近年は主要河川で総じて好調をキープ。初心者が挑戦しやすいシーズンが続いたのが追い風となり、ファンが少しずつ増えている。今夏のデビューを考えているなら、おすすめは朱太川だ!

この記事は『North Angler's』2022年7月号に掲載したものを再編集しています

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北海道の鮎釣りは短めの竿がおすすめ!

 2021年7月中旬、同川でノースアングラーズTVの撮影を行なった。ロケの主役は札幌の成田亜矢可さん。私は指導役として参加。ただ、昨夏の朱太川は遡上が例年より遅く、数も少なめ。解禁当初こそそれなりに竿が並んだが、前評判が低かったこともあり、7月中旬になると釣り人はかなり減っていた。2020年は「100万尾いるのでは」と語られるほどの大豊年。解禁直後に束釣りが連発していたので、そのにぎわいと比較すると寂しい滑り出しとなっていた。鮎釣りは簡単と前述したが、それはあくまでも魚が多いことが前提になるので、成田さんが初心者というのもあり、厳しいロケになることを覚悟していた。

◆この時の番組はこちら!

 ロケ前日、不安いっぱいで川を見にいくと、なんとびっくり、あちこちに鮎がいる! 試しに竿をだしてみると、いいペースで掛かる(笑)。翌日に魚を残しておくべく、すぐに竿を仕舞い、ポイントを数ヵ所見回ることにするが、どこも悪くなさそうな感じ。

 ロケ当日、最初に入ったのはせせらぎ公園。「消防署裏」とも呼ばれる朱太川を代表するようなメジャーポイント。広い駐車スペースのすぐ近くに大きな石のある瀬があり、いかにも釣れそうなロケーション。エントリーしやすいこともあり、釣り人が連日入っているのは確実だが、そんな場所だからこそ初心者が釣っているシーンがあることが大切。気軽に入れ、誰もが知っているようなポイントで釣果を得られたら、視聴者に鮎釣りに対してとっつきやすいポジティブなイメージを持ってもらえるのでは? と思ったわけだ。

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ロケで使用した鮎竿はバリバス『トライキット鮎リバーストーン63』。ビギナーでも扱いやすい短竿で、穂先はソリッドで軟らかめの調子。カラーは4色から選べ、握っているだけで気持ちが明るくなりそうな、ピンクやライムグリーンなどの明るいカラーがある

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せせらぎ公園前は朱太川を代表するメジャーポイント。釣り人が連日入る場所ながら、この瀬ですぐに1尾ヒット! 初心者は流れの緩い場所を好みがちだが、流速のある瀬は追い気の強い野鮎が付きやすく、オトリを底に入れるだけでチャンスがあるので臆せずねらいたい

 

 当日使用した竿はバリバス『トライキット鮎リバーストーン63』。6.3mは鮎竿としてかなり短いが、軽いので女性でも扱いやすいし、朱太川の中流域にはちょうどいい。なお、これは私の持論だが、本州と北海道では竿の長さを選ぶ基準が異なると感じている。本州の川は広い河原があることが多く、川幅に対して長めの竿でも後ろに下がったり、立て竿メインで釣ることで対処できるが、道内は岸際に厚いアシ原や河畔林が広がる河原のない川が大多数。バックスペースがなく、頭上や対岸に樹木の枝がせり出しているポイントが多いので、短めの竿のほうが断然使いやすい。

 仕掛けは竿とセットの完成ナイロン0.2号。仕掛けの全長が竿と同じくらいになるように、天井糸をカットして手尻を調節。オトリ鮎をセットしてから成田さんに竿を渡し、実釣スタート!

 オトリを瀬に入れるよう指示すると、初めてのオトリ操作にやや緊張しているようだったが、わりとスムーズに誘導できている。竿を寝かせる角度、ラインテンションのアドバイスをして反応を待っていると、すぐにガツンときた! 川を下る野鮎に竿が絞り込まれるが、成田さんは1尾目のヒットということもあり、掛かったことに確信を持てず、とまどっているようす。取り込み方を伝えてなかったこともあり、フィニッシュはややグダグダになってしまったが、とりあえず竿を立てて寄せ、どうにか玉網に納まった。釣れたのは18㎝ほどの鮎。シーズン序盤としては悪くないサイズだ。その後は100mほど上流のトロ場に移動して2尾追加。午後は支流の黒松内川に入り、浅いトロ場とチャラ瀬が連続するポイントでプチ入れ掛かりになる一幕もあり、撮影は順調に進行。成田さんはポイントへの送り出し、引き抜きによる取り込み、オトリの交換と一連の流れも自力でできるようになり(指導者が優秀だった!?)、大成功といえる結果でロケは終了した。

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午後は支流の黒松内川で挑戦。写真の浅いトロ場で成田さんはプチ入れ掛かり。5尾ほど掛けて、1尾もバラさず取り込んだ

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終了間際になると引き抜きも上達。ところで、手尻の長さは釣り人の身長、サオの硬さ、魚のサイズ、水深を考慮して調節するのが基本だが、今になってVTRを見返すと、もう少し手尻を短くしたほうが成田さんには引き抜きやすかったように思う。ゴメンナサイ!

下見でハミ跡を探すべし

 2021年の朱太川は前評判が低く、開幕当初の状況もイマイチだったが、尻上がりに調子は上向いた。8月上旬に再訪した私は上流部と中流部、有名なポイントで2日間竿をだしたところ、いずれも30尾以上掛かった。数は特筆するほどではなかったが、おそらく例年より人が入ってないのだろう。グッドサイズが多くてかなり楽しめた。

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大豊年だった一昨年のワンカット。私は3mの超短竿で70尾オーバーの釣果を得た日もあった……。今季も大いに期待したい

 天然遡上の河川はシーズン序盤がイマイチでも、季節が進むと好転することがある。開幕の結果だけで見切るのは早計だと実感した。ただ、その逆もしかりで、シーズン開幕前に状況のよい川、ポイントを探しておくことも重要。鮎は川をよく見れば、魚体をギラギラと翻しながら石についた藻類、通称「アカ」を食んでいる姿を確認でき、川の石には鮎がアカを削り取って食べた痕跡である「ハミ跡」が付くことが多い。鮎がいるポイントは石の色を見ても推測できるので、魚影の有無がとても分かりやすい。好ポイントを捜しやすく、「ここにはいる!」と確信をもってねらえることも少なくないので、経験を積むと大きく外すことは減らせる。

 余談だが、関東に住んでいる私の父も鮎釣りが好きで、解禁の1ヵ月くらい前になると「川見」と称して、いくつかの河川の主要ポイントを視察する。昔の自分はそんな父の姿を見て、釣りをせずに川を見るだけで何が楽しいのかと理解できなかったが、そんな私も今では6月中旬~下旬になると川を見にいく(笑)。なぜなら、川見をしておけばシーズン中の貴重な釣行日に、ポイント捜しで無駄にウロウロする時間を減らせ、焦って行動しなくて済むから。シーズンが短く、時間がより貴重な北海道の鮎釣りこそ、好釣果を得たいならこの準備作業は重要だと思う。

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Guide 朱太川鮎友釣り

●管轄漁協:朱太川漁協(℡0136・72・3231)

●備考:オトリ・遊漁券購入は『菅原商会』(℡0136・72・3547/寿都郡黒松内町黒松内202)で。オトリは1尾1,000円

 

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