メガネの上から掛けられるオーバーグラスの存在を知った。それもタレックス製。しかもお手頃価格で。と同時に、メガネのフレームに簡単に装着できるクリップオンもあることを知った。迷った末に、どちらも購入した。
多くのアングラーに信頼される偏光レンズのタレックスが作ったメガネの相棒
文◎天野三三雄
筆者プロフィール
天野三三雄/月刊つり人と書籍を担当。釣りは「広く浅く」でも「狭く深く」でもなく「狭くて浅い」お池のシャローランナー。死ぬかと思った、とか、お化けにびっくりしたなど、釣り場の恐怖体験を聞くのが好き。
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老眼という恐怖
2023年の私的ベストバイは間違いなくコレだ。しかも、この先、長い付き合いになりそうな相棒たちである。
きっかけは老眼だ。
近視の私は、十代から30年以上にわたりコンタクトレンズを使用してきた。使い始めるきっかけは運動部の部活で、メガネだと衝撃で割れた際に危険であることと、ズレたり曇ったり汗が滴ったりと煩わしいからだ。
その点、コンタクトレンズはそれらのデメリットを解消してくれた。ただし、使い捨てのためメガネよりも費用はかかったが。
その後、二十代半ばから釣りや車を運転する際に、偏光サングラスを利用するようになった。コンタクトレンズだけでは反射してよく見えない水面下や水中がよく見えるようになり、特に大好きだったアオリイカのエギングは、海面のイトの変化や海中のエギに抱き着くイカそのものを見てアワセを入れる釣りだったことから、見え方の質にこだわる釣り人が増え、タレックス製のレンズに行きつく人が多かった。私もそのひとりだ。
が、四十代後半からコンタクトレンズの使用が難しくなった。そう、老眼である。
近方にピントが合いづらくなり、装着したままではジグヘッドのアイにラインを通すことも難しくなった。しかし、裸眼にすれば近くも見える。
でも、メガネと違ってコンタクトレンズは頻繁に取り外すことはできない。こうして再び私はメガネを使うようになった。
それでも高品質な偏光レンズをあきらめたくない方に朗報
これまでのような快適な視界を得ようと度付きの偏光レンズを検討してみるが、これがまあまあ痺れる金額なのだ。お手頃価格の度付き偏光グラスに切り替えてみたが、フィールドでの見え方は満足できるものではなかった。
しかし、メガネの上から掛けられるオーバーグラスの存在を知った。それもタレックス製。しかもお手頃価格で。と同時に、メガネのフレームに簡単に装着できるクリップオンもあることを知った。迷った末に、どちらも購入した。
タレックス
オーバーグラス
オーバーグラスはメガネの上からかけられる。サイドにも高さがあるため遮光性も高い
タレックス
クリップオン
クリップオンは常に装着したままでいられるので、いちいちかけ外す手間が不要。レンズが汚れにくいツマミ付きなのも嬉しい
2つ合わせても度付き偏光グラスを1つ作るよりも安かったことと、現在メインで使用しているメガネがもともとフリップアップ(跳ね上げ式)だったことも関係している。裸眼なら近くも見えることから、これまでは1日に何十回もメガネを外してはオデコや頭の上に置くことを繰り返していたのだが、これが実に煩わしい。夏場ともなればレンズに汗や汚れが付くこともあったが、フリップアップにしてからはフレームを掛けたままレンズだけ跳ね上げればよく、また、両手も使えることからラインの結びなどの細かな作業もしやすくなった。
クリップオンなら、この跳ね上げにも同調してくれるから、偏光レンズをかけたまま、レンズのみ跳ね上げて近くが見やすいのである。また、カメラの撮影のときにはメガネのレンズは跳ね上げず、外側の偏光レンズのみを跳ね上げてファインダーを覗くこともできる。
じゃあ、クリップオンだけでいいじゃないかと思うかもしれないが、オーバーグラスは鼻と両耳の3点で支えるからメガネの上から掛けていることを忘れるほど軽く、目の周りをしっかり包み込むため余計な光の侵入を防いでくれるから視界はよりクリアになる。
跳ね上げる動作が特に必要とされないことが多い釣りでは、断然オーバーグラスが快適である。
一方のクリップオンは、たとえば運転中に暗いトンネルに入ったときなどにいちいち掛け外さずに外側の偏光レンズのみを跳ね上げるだけOKなのがいい。ツルがないため非常にコンパクトでかさばらず、ポケットに収まり持ち運びも楽。
メガネ派になり釣り場の快適さをあきらめかけていたが、この2つの偏光サングラスを購入して、用途によって使い分けることによって、これまで以上の快適さを得られたのだった。
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