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編集部2023年12月30日

9年前、僕を「はるく」にしたリール・SS AIRがモデルチェンジ/ダイワ・SS AIR TW 8.5

月刊つり人ブログ Basser 編集部員のおすすめタックル

ショーケースの中で輝く黒いボディー、真紅のスプール、そして金色のTシェイプレベルワインド。今年モデルチェンジした「SS AIR TW 8.5」を目にすると、心の中にもうひとりの自分の声が。そして響く決済音。(QUICPay♪)

モデルチェンジしても変わらない信頼、受験・就職を経ても変わらない行動

文◎はるく

 「今すぐケースを開けてもらえ」「うぅ……よせ、今月は厳しい……」「触って確かめろ」「せめて来月まで!」「どうせ買うなら今でも同じだ!」「うわあぁぁぁぁぁ!」。ショーケースの中で輝く黒いボディー、真紅のスプール、そして金色のTシェイプレベルワインド。今年モデルチェンジした「SS AIR TW 8.5」を目にすると、心の中にもうひとりの自分の声が。そして響く決済音。(QUICPay♪)

筆者プロフィール

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はるく/1997年千葉県出身。キャプテン・ササキに新利根川でスカウトされ、地球を守る超人集団「Basser編集部」の一員となる。普段はオオアミという人間、物静かな青年の姿だが、釣りに出ると筋力で全てを解決する大男に変身し、つい先日にはフッキングでリールのコルクノブを握り壊した。得意な釣りはスピナーベイトとのことだが、2023年にもっとも多くバスを手にしたのはスモラバ。

 

2014年7月28日
SS AIRと出会った

 僕の名前はオオアミ・ヒロト。国内初のバスフィッシング専門誌「月刊Basser」の編集部で働く26歳だ。この記事の原稿を書いている今から、ちょうど9年と2か月前の2014年7月28日、僕は「SS AIR」というリールに初めて出会った。友達とショッピングモールで服やゲームソフトを見て回っていたとき、「一瞬だけ釣具屋に寄らせて」と駄々をこねて寄ってもらうとショーケースの中の”それ”と遭遇。当日高校2年生だったオオアミはATMに突っ走り、バイト代を全額引き出して購入。ついでに合わせるロッドも調達して「使いたいから先に帰るわ」と言い残し、ドン引きする友達と別れた。ちなみにその日、服もゲームも買っていない。今思うと謎の宇宙人に操られていたとしか思えない。

 野池に駆け込み、メガバスのヘッジホッグスモールラバージグ1.8gにゲーリー3inシュリンプを付けてレイダウンにキャスト、38cmのバスをキャッチし、その日のうちに入魂した。適合ルアーウエイトの下限に対して感じた余力、フッキングからキャッチに至るまでの剛性、安心感は今でも鮮明に覚えている。

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高校2年生のときの写真がでてきた。レインウエアの下に着ているのは学ラン。部室にタックルとウエアを常備していた

キャスト性能、堅牢さ、どれをとってもアイアン級

 翌年、高校3年生になったオオアミに凶悪なヴィランが襲い掛かった。名を「大学受験」。模試で赤点スレスレのスコアを叩き出した僕にオオアミ家首脳陣は全タックルの一時没収と釣りの禁止を要求してきたが、「その熱意を1%でも勉強に向けられないのか??」と呆れられるほど鬼気迫る懇願と交渉により1タックルのみの所持が許された。そこで相棒に選んだのはやはりSS AIR。Lパワーの少し硬めのフルソリッドのロッドと合わせてオールシーズン、1タックルのみで全ての釣りを賄ってみたのだが、ぶっちゃけ何も困らなかった。

 下は0.9gのスモラバに2inヤマセンコーから、タイニーブリッツMRやソウルシャッドなどのスモールプラグ……までは普通にイケるとして、上はファトイカ、10inカットテール、Dスパイカー3/8oz、パルスコット、ときにはカワシマイキー140まで投げて魚を釣った。8.1:1のギア比による巻く釣りの難しさと、ロッドのパワー不足は否めなかったが、筋力で全て解決、ダイナゴンでハス畑から50cmアップを1秒で収穫したりもした。今も残るこの「困ったことは力で解決」という悪い癖はこの時期から徐々に醸成されたのだろう。ロッドさえ振れればルアーは飛ぶ、リールさえ巻ければルアーは動く、全力で合わせればフックは刺さる! な「はるく」になってしまった。とにかく、それくらいSS AIRはマイティな相棒っぷりだったのだ。

 変身し無事にヴィランを退け、大学生になったあとも、SS AIRの活躍っぷりは凄まじく、現在に至るまで多くのバスをキャッチしてきた。軽量で繊細なスプールは扱いに細心の注意を払う必要があるのかと思いきや、最初に買った1台は、ベイトフィネスタックルでも40cmアップをフッキングでボートの反対側まで吹っ飛ばしてバラしちゃうはるくが9年間使ってもトラブルレス。溺愛するあまり今ではもう2台追加し、うち1台はギアを6.3:1のものに交換したシャッドチューンにして3台体制となっている。ここまでお読み頂いた方には僕がどれほどこのリールを愛しているかがお分かりいただけただろう。そんなSS AIRが「SS AIR TW 8.5」としてモデルチェンジ、言い訳するワケではないが、これはもう買う以外の選択肢など最初からない。

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いろんなルアーで釣ってる写真を探してみたがスモラバばっかりだった。あれれ? それでもポッパーやクランクとの相性は◎だった。スモールクランクは少し早巻きする方が釣れることも多いのでギア比は8.1:1のままの日もたくさんあった

2023年12月22日
生まれ変わった相棒との再会

 2月号の編集を終えたタイミングで、「どうしても明日までにTN38を買いたい」というキャプテンと一緒に釣具店に行くと、まるであの時のようにショーケースの中に陳列されていた「SS AIR TW 8.5」に出会った。ほんの数秒迷っただけで結局購入し、12時間後には戸面原湖でオーバーライドをキャストしている辺りが高校2年生とほとんど同じで草。

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SS AIR TWをパーミングしてみた。とても小さい。変身前の僕の手が超巨大に見える

 残念ながら魚をキャッチ出来ず、1日の中で少しメタルバイブを使った程度では、まだまだこのリールのポテンシャルは見えてこない。それでも、ロッドにセットしたとき、思わず「ちっさ」と口にしてしまうコンパクトボディーに加え、1/8ozのメタルがスルスルとねらったポイントに飛んでいくキャスト性能、全力のスマッシュ(フッキング)を決めてもたわむ気がしないカッチリとした作りに、あまり褒められたものではないが、前作同様にちょっとラフに使っても大丈夫そうな安心感がある。これからULやLパワーのロッドと合わせてゴリゴリのライトリグで釣ってみたり、ちょっと重めの撃ちモノをカバーに入れてみたりして遊んで試してみようと思う。

 オオアミはかなり気に入っていたようだが痛いSS AIRオタクの、はるくを満足させることが出来るかな?(不敵な笑み)。とりあえずは31日の釣り納めで入魂したいところだが、2024年以降に釣るバスの何割がこのリールによるものなのかも今から楽しみだ。スマーッシュ!! B

ダイワ SS AIR TW

 

Basser編集部員が買ってよかったアイテム2023-2024

 


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