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メジナ釣り/アタリ頻発で入門にもグッドタイミング

おすすめ時期:6~7月

編集部◎文・写真
120_123_tsuyumejina_cs6 (16)大海原を前にヒット!ひと流しに集中できるこの時間がやみつきになる

水温が上がり魚の活性が高まるこれからの季節は、メジナ釣りの好シーズン。ダイナミック環境の中、ギュンとサオを絞り込む強烈な魚とのやり取りは一度味わったらやめられない。
磯釣りファンの拡大に熱心なベテラン桜井裕さんと、ダイワの講習会の元生徒で今は一緒に磯釣りを楽しんでいる栗原克己さんの1日に同行した。


この記事は『つり人』2016年7月号に掲載したものを再編集しています。

堤防の小メジナから沖磯へ


 ダイワが主催する「ウキフカセ釣り入門講習会」は、磯釣りファンのすそ野を広げようと始められた企画。この企画の立ち上げにも関わり、発足当時から講師を務めているのが、ダイワ・フィールドテスターの桜井裕さん。そして、栃木県の小山市で市民病院の副院長をしている栗原克己さんは、県内でのフライフィッシングや茨城の海での手軽な堤防釣りを楽しんでいた。10年以上前に、雑誌などで目にしていた磯釣りとはどんなものだろうと興味が湧き、当時すでに始まっていた講習会に参加してみた。通っていた堤防では、メジナといえば手の平サイズが当たり前。それ以上のサイズは見たことがなかったという。それが今は、貴重な休日の一番の楽しみが沖磯でのウキフカセ釣り。栃木県から5時間の道のりで伊豆半島にやって来る。


 「最初は伊豆に行けば簡単に大きなメジナが釣れると思っていましたが、なかなかそうは行かなかったですね(笑)」と栗原さん。それでもこの釣りの魅力に引きこまれるようになったのは、やはり桜井さんの存在が大きかった。春夏秋冬ほぼオールシーズン磯釣りを楽しむ桜井さんだが、講習会以外の週末は、生徒として知り合った仲間とその後のステップアップのフォローも兼ねて一緒にサオをだす場合がほとんどだという。

120_123_tsuyumejina_cs6 (17)「磯釣りは非常に魅力のある釣りですが、自分一人ではおそらく続けられなかった。講習会に参加して今があります」と栗原さん

数釣りが楽しい好機到来


 メジナは2~4月頃が産卵期というのが通説。産卵後、一時的に食いは落ちるが、梅雨に向けてのこれからの季節は体力が回復して食いが活発になることもあり、「梅雨メジナ」「梅雨グレ」と呼ばれる。楽しい釣りができる時期であり、釣れる魚は30~35㎝の中型が多くなるが、順序立ててねらえば40㎝オーバーも期待できる。また、クチブトメジナのほか、潮の中を泳ぐオナガメジナの釣れる可能性も高まり、さらにイサキや回遊魚などのうれしい外道も増えるということで、沖磯からのウキフカセ釣りの入門にもぴったりの季節なのだ。

 梅雨時のポイント選びで最も重視したいのは「潮通しのよいところを選ぶこと」と桜井さん。潮の流れないところだと、エサ取りが溜まりやすいうえ、エサ取り対策そのものもしづらくなるからだ。水温の上昇とともにフグなどの活性も高まるので、適切なエサ取り対策をできるかが、この時期、好釣果を得るためのポイントになる。

 大型連休最後の土曜日だった日、サオをだしたのは伊豆半島の先端よりやや東側に入った須崎。前日の予報で西風が強く吹きそうだったことからの選択となった。

エサ取りの猛攻、のちひと流しごとにズン


 朝5時出船でまず渡ったのは、地続きの磯ではあるが、潮通しのよさでは定評のある「尾山」。ただ、この日は予想外のベタナギで海の変化も乏しかった。桜井さんが開始早々に磯際のポイントで中型メジナをキャッチするも、すぐに磯の周りを無数に取り囲んでいると思われるショウサイフグの猛攻が始まった。それからはひと流しごとにハリスが噛み切られる状態。遠投なども試してみるも、いかんせん潮の動きがなさすぎることから打つ手がなかった。

120_123_tsuyumejina_cs6 (3)猛攻撃の主は大型のショウサイフグ。梅雨メジナの釣りはエサ取り対策が大きなテーマになる


 ここでは粘らないのが得策と判断した桜井さん。午前9時頃に見回りにきた「すさき丸」の田中船長に磯替えをお願いした。磯替えした先は沖合にある「小根」というポイント。満潮が午前5時、干潮が午前11時半というタイミングともうまくかみ合い、移動後は明らかに周囲の海のようすが違った。

120_123_tsuyumejina_cs6 (5)爪木島の先にポツリと頭を出す小根。周囲に沈み根が多くあり魚の気配は濃厚

120_123_tsuyumejina_cs6 (9)小根に渡ると幸いエサ取りは少なかった

 すぐに第一投。桜井さんが足もとから沖に払い出す潮に仕掛けを入れる。G2の円錐ウキにG2のタイドキャッチャーを組み合わせた半遊動仕掛けが、潜り潮を捉えて海面下になじんでいき、さらにウキが見えなくなりそうな状態から数秒たったところで、ズンと仕掛けが引き込まれる明快なアタリが来た。ハリスは1・75号を3・6mほどでハリはグレバリの5号。途中に馴染みをよくするためのジンタン6号を1つ噛ませてある。そこからは、しばし35~38㎝のメジナが入れ食い状態に。仕掛けのアドバイスを受けた栗原さんもすぐに続き、二人のサオが交互に気持ちよく曲がった。

120_123_tsuyumejina_cs6 (2)_2続けざまのアタリに思わず頬が緩む栗原さん

120_123_tsuyumejina_cs6 (1)_2桜井さんも早々に良型をキャッチ

120_123_tsuyumejina_cs6 (6)力強く重量感のあるクチブトメジナが次々と海面を割った

120_123_tsuyumejina_cs6 (2) 120_123_tsuyumejina_cs6 (7)「オレガ口太57」はハエ根をかわすリーチと取り回しのよさを併せ持つ


120_123_tsuyumejina_cs6 (10)G2のウキとウエイト一体型のタイドキャッチャーの組み合わせはスムーズに仕掛けを馴染ませた

120_123_tsuyumejina_cs6 (11) グレバリは4、5、6号を常備しており、5号をパイロット的に使う

120_123_tsuyumejina_cs6 (12)ハリスは1.75号

120_123_tsuyumejina_cs6 (8)磯釣りの快適性に大きく影響するリールは、潮ガミに抜群の効果を持つマグシールドに加え、滑らかなドラグを生むATDを新たに搭載した「NEWトーナメントISO LBD」にカスタムの「RCS ISOスプール口太」を装着。1.85号150mがぴたりと収まる

 もし磯替えが難しかったら、どんな対策を考えていたのか? 桜井さんがまず挙げたのが、仕掛けをむやみに重くしないこと。たとえばこの日のようにフグが多くいる時は、重い仕掛けでオキアミを早く沈めようとすると、ゆっくりと漂う寄せエサの中で目立った動きをしてしまい、目立つものに反応する傾向のあるフグにはむしろ逆効果になる。そこで軽い仕掛けを用いて、撒いた寄せエサのど真ん中に、小さめのオキアミ(尻尾と頭を取ったりムキ身にしたもの。あるいはバッカンの中にある小さく砕かれた状態のもの)を差し込んで、寄せエサと付けエサの区別がつかないようにカムフラージュする方法が効果的になるという。さらに、フグは白っぽいものに反応する傾向があるので、事前にフグがいることが予想される場合は濃い色の配合エサを選択するとも付け加えた。

120_123_tsuyumejina_cs6 (4)フグ対策のひとつは寄せエサを濃色系(赤色)にすること。この日はダイワ「強力グレZど遠投」と「アミノXグレ遠投SPオキアミレッド」を使用

梅雨のエサ取り対策BASIC
Comments by Yutaka Sakurai
●フグの類
フグの層を突破しようと思って重い仕掛けを使うのは逆効果。軽い仕掛けで小さくした付けエサを寄せエサの中に差し込んでカムフラージュする。また寄せエサは白っぽいよりも濃色にするのがおすすめ。

●スズメダイ・チョウチョウウオの類
沖への払い出しがない磯際付近に寄せエサを多めに入れてまず足止め。その後、沖合の沈み根回りや潮目などのメジナのポイントになる場所へ仕掛けを直接投入する。そのウキの頭に1 ~ 2ハイほど寄せエサを被せる方法が効果的。中間部分には余分なエサを絶対にこぼさない。

●アジ・サバ・タカベの類
まず沖合に寄せエサを撒き、エサ取りが集まってきたところで、さらに沖合に追加の寄せエサを撒く。エサ取りが沖へ移動を始めたタイミングを見計らって、本命のメジナ用の寄せエサとして、潰していない粒のままのオキアミかボイルのオキアミをごく少量、磯際の巻き込む潮の中にパラリと撒く。そこへ段シズの重たい仕掛けか00などの沈むウキを用いた仕掛けを差し込み、仕掛けを極力磯際から離さないようにしてアタリを待つ。

 「ただし、エサ取り対策については、100%効果のあるものはないと思うことが大切です。エサ取り対策は100投中1回も残ってこなかった付けエサが、10 回程度は残ってくるようになったというような確率をアップさせるレベルのものだととらえるべきですね。そうやって粘り強く釣りを組み立てていくうちに、海の状況にも変化が現われて釣れるタイミングが来た時にチャンスを逃さなくなるのです。ですので、少々精神論的にはなりますが、エサ取りには負けないという根気と忍耐力も大切になります」

 しばらくは潮の流れの中をねらう釣りを楽しんだ桜井さんと栗原さん。その後、午後からは西風がかなり強く吹き、さらに急速に潮が速くなり始め、寄せエサもウキも見る見るうちに沖に流される状態になった。風や海の状況から仕掛けを沖合でなじませるのが難しくなったと判断し、今度は磯際からの引かれ潮にねらいを絞ってじっくりウキをなじませる。桜井さんは仕掛けを替えずに、栗原さんはタナプロ仕掛け(水中ウキ)に替えて、それぞれ強風の中でも仕掛けを馴染ませられる場所にねらいを絞って着実にアタリを取っていく。

 「栗原さんが選択したタナプロは潮に噛んで仕掛けをドンドン引っぱってくれるので、これからの季節に雨の中での釣りになって、ラインがサオにベタ付くような状況になった時も持っておくと重宝しますよね。あとは雨が激しければ、インターラインロッドを使用すると快適です。その他には、当然のことながら、雨の中での釣りが多くなりますので、レインウエアはゴアテックスやレインマックスなど、しっかりとした透湿素材で快適なものがいいですね。あとはエサ取り対策が必須になる関係上、必然的にコマセの量は通常よりも多めに用意しておきます」

120_123_tsuyumejina_cs6 (15)昼頃からは快晴。時間を追うごとに本流のような潮が走るようになった

120_123_tsuyumejina_cs6 (14)食味のよいイサキは旬なゲスト。脂が乗って刺し身が美味しい

120_123_tsuyumejina_cs6 (13)少し沖めからはスカイブルーの鮮やかな体色のメジナもヒット


 終わってみれば午後3時に迎えの渡船が来るまで途切れることなくヒット。サイズも40㎝ジャストまでが出て文句なしの梅雨メジナの前哨戦となった。数・型ともに楽しいハイシーズンは、いよいよこれからが本番になる。

120_123_tsuyumejina_cs6 (1)
『磯釣り』(つり人社)120_123_tsuyumejina_cs6 (18) 桜井裕著 B5変型判 1300円+税
野趣あふれる磯釣りの入門におすすめなのがこちら。ウキフカセ釣りをメインに約18魚種の釣り方を詳しく解説している


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2017/5/25

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