ご紹介するのは千葉県の利根川右岸に広がる木間ケ瀬周辺のホソです。大小さまざまに広がる網目状の水路でタナゴ釣りを楽しみましょう!
田園風景に癒される秋の小もの釣り
レポート◎編集部
協力◎上原秀章
この記事は『つり人』2019年12月号に掲載したものを再編集しています。
ご紹介するのは千葉県の利根川右岸に広がる木間ケ瀬周辺のホソです。大小さまざまに広がる網目状の水路でタナゴ釣りを楽しみましょう!
上原 秀章
1973年生まれ。千葉県野田市にある「つり処たぬき」オーナー。釣具量販店の勤務時代にジャンルを問わずほとんどの釣りを経験。タナゴ釣り以外にはルアー釣りが得意。トラウトからマグロまでお任せください!
無数に広がる水路
「最近小もの釣りの調子はどうですか?」と上原秀章さんに相談してみると、「オカメタナゴの新仔が釣れ始めていますよ」と明るい声が返ってきた。
10月上旬、さっそく上原さんに釣り場を案内していただくことになった。
9時に上原さんが経営している「釣り処たぬき」に集合。上原さんは釣具量販店に勤務していたが、脱サラして実家のある野田に移り住み、好きな小もの釣りが高じて釣り掘をオープンさせた。「釣りに興味を持ってもらうきっかけになれば」という思いがある。
この日は、奥様の真奈美さん、上原さんを釣りの師匠と慕っている坪松唯夫さん、お孫さんと一緒によくお店にやって来る室岡利雄さんも一緒だ。室岡さんは、ヘラブナ釣り歴は長いが、小もの釣りは初めてということで、楽しみにしていたそうだ。
我々が向かったのは利根川の右岸に広がる木間ケ瀬周辺のホソ。「野田周辺は東を利根川、西を江戸川、南を利根運河が流れる川に囲まれたエリア。農作地になっていて、水を供給するために大小さまざまな水路が網目状に広がっています。今回行くところ以外にもたくさん釣り場があるので、開拓すると面白いですよ」とは上原さん。
釣り処たぬきに集合してから釣り場に向かった
釣り場は木道になっていて、足場はよい
マルキユー『タナゴグルテン』を使用。今回は出番がなかったが、『黄身練り』も上原さんの愛用エサ
無数のヒラ打ちに大興奮
釣り場に到着すると2組がエンコ釣りですでにねらっていた。橋の上から水面をのぞいてみると、上原さんの顔色が曇った。
「ちょっと水が少ないですね。難しいかもしれません」
先行者がいるのが、ちょうど水深があるポイントで、できればここに入りたかったようだ。
しかし、それは杞憂に終わった。下流を見て回ると水深20 〜30㎝に満たないような浅いポイントでオカメタナゴが群れをなして泳いでいる姿や、沖めのちょっと深くなったポイントでは平打ちしいる無数の魚影が確認できた。
木道にイスを据えて4人で並んで釣っていく。まずは上原さんが極小のオカメを釣りあげた。真奈美さんが立て続けに釣りあげると「釣りは女性のほうが上手いんだから!」と茶目っ気たっぷりに笑う。上原さんのレッスンを受けながら坪松さんも数を伸ばしていく。最初苦戦していた室岡さんも徐々にコツを掴んできたようで、待望の1尾。魚がだいぶ寄ってきたようで、かなりいいペースで釣れ続いた。
今年は残暑が厳しいが、さすがに暑さも一段落してきた。のどかな田園風景の中で、秋を感じつつ、小ものに癒されてみてはいかがだろうか?
上原さんが1尾目をすぐに釣りあげた
男性陣より釣っていた真奈美さん
うっすらと婚姻色をまとった個体も混じった
イチオシギア
つり処たぬきオリジナル仕掛け入れ
印伝に使われることが多い“勝ち虫”といわれるトンボ柄の布製仕掛け入れ。仕掛け巻きが6個収納できる
つり処たぬき
住所=千葉県野田市桐ケ作172
営業時間=平日は15〜20時、土日祭は9〜 20時
電話=☎090・3819・3068
◆釣り場情報
交通●常磐自動車道・柏IC を降りてR16 を経由して県道7号で木間ケ瀬周辺のホソへ。圏央道の場合は五霞IC が近い