ご紹介するのは千葉県の利根川右岸に広がる木間ケ瀬周辺のホソです。大小さまざまに広がる網目状の水路でタナゴ釣りを楽しみましょう!
千葉県で楽しめる春告魚の「カサゴ」釣り
レポート◎道下裕
この記事は『つり人』2020年5月号に掲載したものを再編集しています。
道下裕
昭和44年生まれ、千葉県在住。シマヤ釣具・木更津店勤務。房総半島をホームグラウンドにルアーを中心に精力的に釣行を重ね、アジから青ものまで多彩なターゲットに精通。木更津周辺のルアーゲームに精通している
カサゴも春告魚
シマヤ釣具木更津店の遠藤さんより連絡をいただいた。「面白い釣りがあるんですよ!」との話に、食い付かないわけがない。その面白い釣りとは、カサゴのルアーゲーム。なんでも型、数ともに楽しめるとの話。春のルアーゲームといえば、真っ先に思い浮かぶのがメバル。春告魚とも呼ばれるだけに、3月がトップシーズン。だが、厳寒期のターゲットと思われているカサゴも、実は春告魚。
ガッツリとルアーを飲み込んでいた
メバルとカサゴのルアー釣りシーズンは、概ね12月中旬から4月いっぱいというところ。どちらも冬を迎えると産卵のために沿岸部の浅場に接岸し、産卵後、充分に体力を回復してから再び深場へ棲み処を移す。
直リグとジグ単で攻略
遠藤さんが案内してくれたのは、袖ヶ浦の中袖。東電袖ヶ浦火力発電所の排水口の脇に広がる消波ブロック帯。そこがカサゴの巣窟になっている。基本的にフィッシングタイムは暗くなってからだが、この日は午前3時に中袖突き当たりの駐車スペースで待ち合わせ、朝マヅメまで釣ることになった。
遠藤さんおすすめのポイントで釣り開始。丸型のブロックから角張ったブロックの境目
駐車スペースから海岸線の岸壁へ。遠藤さんが用意したタックルは2本。1本がベイトリールの付いた直リグ。フックに直接オモリを装着する根魚ねらいの釣り人御用達のリグ。そしてもう1本はスピニングリールのジク単。メバルなどを攻略するジグヘッド単体にソフトルアーを装着したシンプルなリグ。装着するソフトルアーは、「これが釣れるんです!」と遠藤さんおすすめの『ROCKHOG』。根魚が好んで捕食する小さなイカやタコをイミテートしている。
直リグ。フックにオモリを装着。ソフトルアーはメガバスの『ROCKHOG』
当日はスピニングタックルの2本を用意し、使い分けた
岸壁からブロックへはハシゴを利用して下りる。ブロックは小さく足場は悪くないが、スパイクブーツとライフジャケットは必携。そのまま右方向へとブロックをひょいひょいと歩いていくと、丸みのあるブロックから、角張ったブロックへと変化する。その境目で遠藤さんは釣り始めた。
ちょうど、ブロックの変化する所から水深が変化しているとの話。丸型ブロックのエリアは浅く底は荒い。角張ったブロックの前は少し深くなり、底も多少は釣りやすくなるというが、それでも根掛かりは頻発する。
まずは直リグで浅場と深場の境を探る。着水後、ストーンと垂直に落ちるのでポイントを丹念に探ることができる。結果はすぐ出た。「来ましたよ!」と遠藤さん。抜き上げたのは25㎝ほどのカサゴ。ガッツリとルアーを飲み込んでいる。
ジク単に食い付いて来たカサゴ
「これは、連発!」と思いきや、海方向からの風が強まり、沖から大量のゴミが打ち寄せられてきた。ルアーをキャストしてリトリーブすると、枝などのゴミが絡まってくる。
午前5時過ぎ、空が白み始めた。風向きでゴミが打ち寄せられていない浅場へ移動する遠藤さん。ジグ単で底ギリギリを探る。扇状にキャストしていると、突然のヒットに「オウッ!」と声が漏れる。
明るくなった水面を割って出たのはカサゴ。その後、午前7時近くまで粘ったものの、当日はこの2尾で打ち止め。これまで、お店上がりの午後10時からサオをだして、1〜2時間で2ケタ釣果は当たり前の釣れっぷりを見せていたというから期待は充分だ。
明るくなってからヒットしたジク単。ストレートワームだ
取材の前に遠藤さんが釣りあげた大型カサゴ。数釣りも堪能できる
イチオシギア
マグバイト『アクアライブバケツ』
遠藤さんが持ち運んでいたライブウエルが秀逸。水汲みバケツを横長にしたサイズ(240×240×150㎜)とコンパクトで、しかもフロントがクリアEVA仕様で泳ぐ魚を観察できる。背面にはエアポンプやフィッシュグリップを装着できるループも付いている。そして、予備ロッドを差しておけるロッドスタンド。
シマヤ釣具 木更津店
住所=千葉県木更津市ほたる野4-4-4
営業時間=10〜20時(月曜日定休。ただし祝日の場合は営業)
問合先=0438・30・5841
◆釣り場情報
交通●東京湾アクアライン・金田IC を降りて釣り場へ