<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=170559842213036&amp;ev=PageView&amp;noscript=1">
編集部2022年5月26日

【アマゴ】岐阜県/馬瀬川 山と川が織りなす渓流王国 後編

アマゴ 全国おすすめ釣り場 岐阜

釣り方は「ベタ下ザオドリフト」。郡上の支流域で多用する釣り方でイラストを参照してほしい。この釣り方でアマゴ、イワナが連発。入れ食いになる。こうして大まかなパターンは掴めた。ずばり今日の馬瀬川は魚の活性が高い。でもやりやすい場所では型は小さい。サオ抜けポイントでは型もよく数も釣れる。

かつて職漁師のいた土地柄のエキスパートが解説

文◎松森渉、写真◎編集部 

 岐阜県は山と川が織りなす渓流王国だ。葉脈のように広がる渓の各所に必ず腕達者がいるが、中でもめっぽうよく釣るのが郡上の釣り人である。かつて職漁師のいた土地柄ゆえ、アマゴ、アユを釣って一人前の男と言われる。ここでは郡上在住のエキスパート、松森渉さんの馬瀬川を舞台にしたアマゴ釣りをレポート。

この記事は月刊『つり人』2021年7月号に掲載したものを再編集しています

◆関連記事
トラウトロッドおすすめ人気ランキング18選 >>
ヤマメ・アマゴ釣り/初めの一歩・渓流釣りスタートガイド >>

木の下を探るテクニック

 大杉橋下流は大きな中洲があり右岸、左岸と流れが分かれる。左岸は木が生い茂り釣りづらい。裏を返せばサオ抜けポイントである。右岸は開けた瀬が護岸に沿って流れる。私の予想では右岸は釣りやすいので掛かっても2、3尾。左岸はそれなりに数が釣れると予想した。

05-May-26-2022-10-19-55-59-AM
木の下に仕掛けを送り込む、ベタ下ザオのドリフト

 まずは右岸から、瀬肩の段々のタナから探って行くと1投目でアタリが出た。同じ筋を今度はゆっくり流して行くと目印が一気に水中へ引き込まれた。すかさず合わせると、ずっしりとした重量感。

「イワナだな」

 とすぐに分かる。小さな段々のタナで暴れまわる。何度もイナし、弱らせてからすくい込んだ。27cmほどのイワナでエサをしっかり飲み込んでいた。この後は釣り下るが16~17cmのアマゴが2尾。やはり予想どおりの釣れぐあいだ。次に左岸の木が生い茂ったサオ抜けポイントを探る。サオを短くして仕掛けも短くする。

07-May-26-2022-10-19-56-31-AM
この日はイワナも高活性だった。アマゴとは付き場が異なる

 釣り方は「ベタ下ザオドリフト」。郡上の支流域で多用する釣り方でイラストを参照してほしい。この釣り方でアマゴ、イワナが連発。入れ食いになる。こうして大まかなパターンは掴めた。ずばり今日の馬瀬川は魚の活性が高い。でもやりやすい場所では型は小さい。サオ抜けポイントでは型もよく数も釣れる。

p-036-041-image-02--1

 

太陽が高い時間帯の対処法

 下流へ移動し立壁橋まで来た。橋から川を見ると水位は高いがポイントはありそう。木が生い茂った場所も多い。釣り難そうではあるが、ここへ入川する。時計を見ると13時である。

 真上にある太陽が川面を照りつけ、日中はアマゴの警戒心が増す。水中イトを0.2号から0.175号に変更した。仕掛けが細いほうが早く流れに馴染む。するとアタリも鮮明に出やすい。まずは足もとの流れから探る。エサはキンパク。すると1投目からヒット、小ぶりだがアマゴである。幸先がよかったがこの後はウグイが連発する。すぐに見切って上流に釣り上がる。

 

b-1-May-26-2022-10-19-55-09-AM
キンパクは低水温期に効く

b-2-May-26-2022-10-19-54-98-AM
ヒラタは初夏の瀬で実に効果的

 対岸へ渡り大岩周りを探ると良型のイワナが釣れ始める。サオが大きく曲がって引き合いが楽しい。この後もイワナは連発するがアマゴが出ない。エサをヒラタに替えて、流心やその脇を流すとアマゴが徐々にヒットし始める。そして最後の流れ込み。ここはいるだろうと、何度もしつこく、立ち位置を変えて流した。

 

 大岩の上に立ち、上流から下流へ下ザオで流し込んだところでアタリ。すかさず合わせるとサオが大きく弧を描いた。水中できらめく魚体はイワナではない。間違いなくアマゴだ。しかも今日一番の良型である。これはバラしたくない。慎重に付いて下り、サオの曲がりが活きる有利なポジションを確保。しっかり弱らせてから取り込んだアマゴは、幅広のヒレピン。思わず笑みがこぼれた。納得の1尾を取り込んで納竿とした。

 解禁から時間が経つと馬瀬川のアマゴはかなり手強くなっているだろう。しかし釣れるポイントは上流域から下流域に広がるのでサオ抜けスポットも多くなっているはずだ。プレッシャーの高いポイントをねらう時は、基本だが静かにポイントに近付くこと。馬瀬川は透明度が高いため、木化け石化けを心掛ける。瀬や淵なら流れの芯に仕掛けを乗せてヒラキで食わせる。数をねらうなら水深の浅いチャラ瀬もよい。思わぬ入れ食いがあるかもしれない。

 馬瀬川は水温が低い。真夏でも増水時は渓流釣りが楽しい。注意点として馬瀬川は熊がいる。熊よけの鈴を携帯することをおすすめする。

 

06-May-26-2022-10-19-55-54-AM
この日最大のアマゴを手にしてサオをたたむ

 

●管轄漁協:馬瀬川上流漁協

https://mazegawa-jyoryu.com/

 


  • 1
  • 2

渓流のポイントガイドブックの決定版
『「いい川」渓流ヤマメ・イワナ釣り場』
令和版が発売になりました!!
65826484_2338874443026175_4240970859780505600_n
首都圏「いい川」渓流ヤマメ・イワナ釣り場
岐阜・愛知「いい川」渓流アマゴ・イワナ釣り場
岩手・秋田「いい川」渓流ヤマメ・イワナ釣り場
山形・新潟「いい川」渓流ヤマメ・イワナ釣り場
栃木・群馬「いい川」渓流ヤマメ・イワナ釣り場
長野「いい川」渓流ヤマメ・イワナ釣り場

おすすめ記事

記事検索

  • 検索フィールドが空なので、候補はありません。

月刊つり人 最新号

つり人 2020年5月号

列島をゆるがすコロナウイルス。けれども、日増しに暖かくなる春の日を、じっと家にこもって過ごすのはやっぱり体によくない。その点、手軽な海の釣りは、風も気持ちよく、大人も子どもも、思い切り深呼吸しながら時間を過ごせる。ウミタナゴ、メジナ、クロダイ、カレイ、アオリイカ、カサゴ……。元気な魚たちが泳ぐフィールドで、がんばろう、ニッポン! そのほか、3名手の渓流解禁レポート、里川で見つかる美味しい道草、みちのくタナゴ旅など旬の釣り満載でお届け。