いよいよ冬将軍が到来し気温とともに魚の活性も日に日に低下していく。状況は悪くても小ブナに会いたい! 寒い時期でも魚が集まるポイントを坂本和久さんと巡った。
小ブナを求めてあちらにこちら
写真と文◎編集部
この記事は月刊つり人2021年2月号の記事を再編集しています
いよいよ冬将軍が到来し気温とともに魚の活性も日に日に低下していく。状況は悪くても小ブナに会いたい! 寒い時期でも魚が集まるポイントを坂本和久さんと巡った。
冬小ブナ、捜してさまよう釣り人一人
カラッと晴れ渡り絶好の小ブナ日和となった11月の下旬、小誌おなじみの小もの釣りフリーク・坂本和久さんの釣りに同行した。行き先は茨城県北浦周辺のハス田の脇を流れるホソ。レンコンの出荷量日本一の茨城県。なんと全国の出荷量の約半分が茨城産だ。それを象徴するように北浦周辺には広大なハス田地帯が広がっている。レンコンは1年中出荷されているが、収穫のピークは秋~冬。それゆえ冬でもハス田は湛水されており、その周囲のホソは水量が安定して魚の生息数も多い。
この時期に2 点掛けはうれしいです!と坂本さん。11月中旬に釣行した時は小ブナの活性がなかなか渋かったらしい。今回はどうなのか……
「足を使って魚の付き場を捜すのが好きなんです」と坂本さん。
冬のフナ釣りといえばフナの群れなすポイントに腰を落ち着けてサオをだすエンコ釣りが一般的だ。ちなみにエンコ釣りとは「エンコ(お座り)しなさい」と母親が子どもに言う幼児言葉に由来した釣り用語である。
「エンコ釣りもやらないことはないですが、探り釣りが多いですね。フナたちは水温の低下とともに深場に移動すると言われていますが、みんながみんな深場に行くわけじゃありません。要所要所に固まっていることが多いです。歩き回って付き場を捜すことで出会える確率が高まると思ってます」
おすすめの仕掛け&エサ
坂本さんが使用するのは10個の羽根シモリが付いた仕掛け。
水鳥の羽根を使用した羽根ウキ。仕掛けにはこれが10個ついている
下バリは袖の1 号、上は新半月。ハリスは10cm 程度
「さまざまなポイントに投入する釣りなので、水深によっていちいちウキ下を調整する必要がないこの仕掛けがぴったりなのです。羽根シモリを使っているので小さなアタリもしっかり取れます」
探り釣りをする坂本さんが使用するエサはアカムシ。魚からの反応が得やすいこのエサが探り釣りには欠かせないのだそう。
アカムシは胴にチョン掛けして使う
「魚がいれば入れた途端に食ってきます。グルテンは魚を寄せる効果は高いですが、ポイントを探っていくこの釣り方には適しません。ちなみにアカムシの投入直後に当たるのは小ブナが多いです。投入後しばらくしてから当たるのはだいたいクチボソですね」
そう言って坂本さんは投入から30秒程度でポイントを若干変えてエサを振り直す。
探り釣りの際の荷物は水箱だけ
水箱のエサ入れにアカムシを入れている。日本茶の出がらしを使うとアカムシが散らばって1匹ずつ取り出しやすい
次回は探り釣りのコツをご紹介します!
茨城県/北浦周辺 小ブナを求めてあちらにこちら 釣れるホソの巡り方その2