いよいよ冬将軍が到来し気温とともに魚の活性も日に日に低下していく。状況は悪くても小ブナに会いたい! 寒い時期でも魚が集まるポイントを坂本和久さんと巡った。
小ブナを求めてあちらにこちら
写真と文◎編集部
この記事は月刊つり人2021年2月号の記事を再編集しています
いよいよ冬将軍が到来し気温とともに魚の活性も日に日に低下していく。状況は悪くても小ブナに会いたい! 寒い時期でも魚が集まるポイントを坂本和久さんと巡った。
探り釣りのコツ
「探り釣りではそのポイントに居るのか居ないのかを早く見極める必要があります。30秒くらい待ってもアタリがないようなポイントでは望みは低いのでテンポよく探っていきましょう。仮にアタリがある場合には粘るのもありです。この時期の小ブナはなかなか見つけるのが難しいですから、反応があるポイントではしっかり釣ってみましょう。場合によってはグルテンを使って魚を寄せてみるのも一つの手です」
ハス田の脇を流れるホソにはポイントが無数にある
ハス田周辺のホソには流れ出した土砂が底に多く堆積している。ホソの水深は堆積している土砂の厚みによって決まってくる。パイプ周辺のように水が流れ出すポイントでは底泥が掘られているため深くなる。このように水深が変化するポイントには魚が付きやすい。
「ただ歩き回れば釣れるというわけではなく、魚が付くポイントを見極めることが大切。一般的に言われているクランクや樋管付近などはもちろん、ハス田周辺のホソには収穫の際に使用されるホースが沈んでいます。そのような水中の障害物の周辺もポイントですね」
ハス田の周辺には収穫で使うと思われるホースが沈んでいることも。ホース周辺も小ブナが集まるポイントだ
水温が上昇しやすい浅場にて一投一尾の入れ食いモード
まだ日が昇りきっていない8時30分ごろ、最初の1尾を釣りあげた。それから3分ほど同じポイントで釣りをするも後が続かない。ポイントを見切ってホソを釣り歩いていく。岸から伸びる草が覆いかぶさっているポイントやホソに架かる橋が作る影などに投入するとポツポツと釣れるが魚が溜まっている気配はない。
「ここなんて最高にいいポイントなんだけど。橋の影があって障害物もあり、おまけに反転流も発生してる。なんで居ないのかなぁ。機場周りでやってみましょう。魚が溜まっているかもしれません」
途中探りながら機場へ向かうが何もないまま到着。水深は約1m。小ブナが溜まるのには充分な水深だ。30分ほど機場周りを探ってみるも反応は薄い。別のホソへ移動しようと車を停めている場所へ引き返しているとき、「やっぱり気になるなぁ。もうちょっとやらせてください」と行きに探ったポイントを再度探りはじめた。結果はすぐにでた。仕掛けを投入した途端シモリウキが動き金色の魚体が宙を舞う。このポイントは機場周りと比べて水深が浅く約30cm。
「おそらく行きの時はまだ日が昇りきっておらず活性が低かったのでしょう。1時間ほど経って水温も上昇し、やっとエサを食べる気になったみたいです」
活性が上がれば〝一投二尾〟もしばしば
水深のあるポイントは水温が安定しているため冬でも魚が溜まりやすい。一方浅場では気温の変化によって水温も変化する。水温がコロコロと変わるため魚は溜まりづらいが、太陽が昇ってくるとすぐに水温が上昇する。なので深場と比べて魚の活性が高まるのが早いのだ。
「水温が上昇してくると障害物の陰に潜んでいた魚たちが開けた場所に出てきます。このような魚はエサを捜しているのでアカムシに対する反応もよい。ここでしばらくやってみましょう」
そのまま20分ほどそのポイントで釣りをしたがほとんど一投一尾のペースで釣れている。
「寄せエサを使わずアカムシだけでこれだけ釣れます。このようなポイントを足で見つけることが探り釣りの醍醐味ですね。とはいえいつも上手くいくわけじゃないですけど(笑)。今日のように暖かい日は特別ですね。晴れた暖かい日を選んで行くことが冬の小ブナ釣りではとても重要です」
それから行きに探ったポイントを順々に探り直していく。すると行きには反応がなかったポイントでも小ブナが釣れるようになっていた。気温の上昇で活性が高まった証拠だろう。
結局帰りの1時間で30尾ほどの小ブナが釣れた。
これから気温が下がるにしたがって魚のやる気も落ちていく。だかどこかには必ず活性の高い魚もいる。体を動かし寒さを和らげながら自分だけのパラダイスを見つけに行こう!
ポイントポイントで拾い歩いて気がつけば40 尾超!
次回はホソでねらうべきポイントについてご紹介します!
茨城県/北浦周辺 小ブナを求めてあちらにこちら 釣れるホソの巡り方その3